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田んぼダムは、水田がもともと持っている水を貯める機能を利用し、大雨の際に一時的に雨水を貯めて、水路や河川への流出量を抑制し、洪水被害を軽減しようという取組です。
田んぼの排水口に流出量を抑制する調整板を取り付けて、雨水を貯めながらゆっくりと排水することで、水路の水位を低く抑え、あぜや畑の湛水被害を軽減することができます。
多くの水田が田んぼダムの取組に参加することで、より大きな効果を発揮することが期待できます。
石川県では、白山市内の農家にご協力をいただき、市内の3ヶ所で、それぞれ形状の異なる調整板を設置し、形状の違いによる貯留効果と水管理を含めた営農面の影響について実証試験を行うとともに、モデル地区において田んぼダムを実施した場合と実施しない場合の氾濫シミュレーションによる効果の検証を進めています。
実証試験箇所位置図
実証試験状況(白山市木津町地内)
調整板の種類と特徴
田んぼダムの取組への参加にあたっては、あぜや排水口の補修が必要となる場合がありますが、補修や調整板の調達を支援する補助事業もありますので、県農林総合事務所または市の担当部局にご相談願います。
建設業全体の技術力の向上を図ることを目的に、管内で令和4年度に完成した工事の中から施工技術や品質が優れており、他の模範にふさわしいとして、次の3件が農林水産部優良建設工事及び優良建設技術者に選ばれ、令和5年11月27日に所長表彰されましたので紹介します。
表彰式の記念写真
優良建設工事
令和3年度 予防治山事業 ナナコバ地区 渓間工事
施工箇所は奥山に位置し、現地までの経路は未舗装の林道が長く、資材の運搬に時間を要することから、コンクリート運搬の時間管理が必要な工事でしたが、運搬路の林道の補修や豪雨後の崩土除去によりコンクリート運搬の時間管理に取り組むとともに、コンクリート打設後の養生においてもひび割れ発生防止の工夫を図り、遅滞なく良好な出来映えで工事を完成させた点が評価されました。
崩土除去 コンクリート養生
施工地:白山市白峰
施 工:株式会社風組
完成
令和4年度 県営かんがい排水事業 北星地区 4-3号支線 水路工事その4(余裕期間対象工事)
施工箇所が県道と野球場に挟まれた狭小ヤードであることから、作業期間中は視認性に優れた大型電光標示板や高輝度プリズム看板の設置、交通誘導員の適切な配置、ネットフェンスによる工事現場への立入防止措置などにより、通行車両や野球場利用者への安全対策を徹底するとともに、冬季間の保温養生によるコンクリート構造物の品質確保に努め、無事故で遅滞なく良好な出来映えで工事を完成させた点が評価されました。
大型電光標示板・信号機 ネットフェンス
施工地:白山市北安田町
施 工:有限会社明清建設
完成
優良建設技術者
令和3年度 県営林道開設事業 白木峠線2工区 開設工事
(令和5年度 農林水産部優良建設工事 知事表彰受賞)
施工箇所は山間地の急峻かつ狭隘な地形であるため、機械での掘削作業における安全対策に工夫が求められる工事でしたが、施工時には、掘削機械と作業員の接触事故防止のため、人や障害物を検知するシステムを採用した後方小旋回型の掘削機械を使用するなど安全確保の徹底に努め、無事故で遅滞なく良好な出来映えで工事を完成させた点が評価されました。
歩行者検知警戒システム採用掘削機械 広角ステレオカメラの搭載
施 工 地:白山市桑島
施 工:竹腰永井建設株式会社
現場代理人:山下 みずえ
完成
県では、県民の皆様に林業や森林についての理解を深めてもらうため、いしかわ森林環境税を活用し、「いしかわ森林環境実感ツアー」を実施しています。
石川農林総合事務所では、10月19日に野々市市立菅原小学校、10月31日に野々市市立御園小学校の児童(計170名)を対象とし、ツアーを実施しました。
菅原小学校のツアーでは、県林業試験場(白山市三宮町)でスギやアテなど森の木々について、ネイチャーゲームを通じて学びました。
その後、プレカット加工等を行っているあさひ木材株式会社(白山市水島町)に移動し、山で伐採された木が、どのように住宅で使われるのかを学びました。
11月には、社会科の授業で森林・林業について学習する授業の場に、オンラインで参加させていただきました。授業で「森林認証を受けた紙を使うことは、森を守ることにつながる」と伝えると、児童たちは自分の手元にあるノート等の認証を確認するなど、自分たちにも森林を守る活動ができることを学び、事後の学習も含め、有意義なツアーとなりました。
スギやアテについて学ぶ 木材加工工場を見学
鳥獣被害対策に取り組む集落において選任された鳥獣害対策リーダーを対象として、令和5年8月25日に石川地区鳥獣害対策地域基礎研修会を開催しました。
本年は、講師として(株)野生鳥獣対策連携センターの上田 剛平先生をお招きし、サルとツキノワグマの生態と被害対策として、防護柵によるサル対策の基本と、近年里山に定着したクマも多くなってきていることから、クマの出没に係る対策を主体に講義を実施していただき、現地研修としてサルの防護柵による対策現場を見学しました。
当日は、猛暑にもかかわらず集落リーダー、県、市担当者など20名が参加いただき、効果的・持続的な鳥獣被害対策について理解を深めました。
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