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金沢城の石垣は、主に打ち込みハギ、切り込みハギの技法が使われ、一部には野面積みも見られます。石材はほぼ全てが城の約8km東方の戸室山から切り出された戸室石(安山岩)です。築城のため石材を引いたという「石引」の地名が残っています。場所により、能登や越前産も使用されています。赤みの強いものを赤戸室、青みの強いものを青戸室と呼び、青戸室は江戸時代には前田家が独占して使用していました。
切り込みハギ積みの方が美しく、当然、手間も掛かります。打ち込みハギ積みでは、施工時に隙間に杭をさして工事の足場にできます。ということは、戦の時にも登ることができるということになります。防衛上の配慮等もあったろうかと思われます。
現在、復元する菱櫓等が明治初期に焼失して以来、樹木や雨水によって、石垣に孕みや弛みが生じていましたので、部分的に解体し積み直しました。工事は、できるだけ在来石(戸室石)を再使用し、旧来の工法を用いて行いました。
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