ここから本文です。
石川県樹木誌図譜の検索表
図版の目次(検索表内の数字が図版の頁をしめす。)
A.胚珠は子房に包まれず,裸出する。
・・・裸子植物 Gymnospermae
B.種子は1~2個,核果または液果状。
C.胚珠は単生。
D.前は4~9室。
・・・イチイ科 Taxaceae
a.枝はやゝ対生。葉の表面は中肋が不明,先端は刺状に尖る。種子は仮種皮に全く包まれる。
・・・カヤ属 Torreya
1.チャボガヤ T.nucifera (LINN.) SIEB et ZUCC. var. radicans NAKAl
a.枝は互生。葉の両面に中肋が突出,先端に刺がない。種子の上部は仮種皮に包まれていない。
・・・イチイ属 Taxus
2.キャラボク T. cuspidata SlEB. et ZUCC. var. nana REHD.
D.葯は2室。
・・・マキ科 Podocarpaceae,マキ属 Podocarpus
3.イヌマキ P. macrophyllus (THUNB.) LAMB.
C.胚珠は2個づつ雌花鱗片の腋につく。
・・・イヌガヤ科 Cephalotaxaceae,イヌガヤ属 Cephalotaxus
4.ハイイヌガヤ C. harringtonia (KNIGHT) K. KOCH var. nana (NAKAl)REHD.
B.種子は多数またはやゝ多数,本質の球果または鱗片の癒合によって液果状。
C.果の鱗片はらせん列,葉はらせん列または束状。胚珠は倒生,子葉は2~10個。
D.鱗片は内面に2個の多くは有翼の種子をつける。葉は線形または針形。
・・・マツ科 Pinaceae
a.葉は単生。
b.球果は上向,その鱗片は中軸から脱落する。
・・・モミ属 Abies
c.葉の下面の気孔条は不明,葉肉中に石細胞がある。冬芽は大形。
5.モミ A.firma SIEB. et ZUCC.
c.葉の下面に2本の白色の気孔条があり,葉肉中に石細胞がない。冬芽はやゝ小形。
6.アオモリトドマツ A. mariesii MAST.
b.球果は下向,その鱗片は中軸から脱落しない。
・・・ツガ属 Tsuga
7.コメツガ T. diversifolia (MAXIM.) MAST.
a.葉は短枝上に2または多数個が叢生。
・・・マツ属 Pinus
b.葉は5本づつ束生。
c.主幹は横臥する。球果の鱗片は肥厚し,種子に翼がない。
8.ハイマツ P. pumira (PALL.) REGEL
c.主幹は直立する。球果の鱗片は肥厚せず,種子に翼がある。
9.キタゴヨウ P. parviflora SIEB. et ZUCC. var. pentaphylla (MAYR)HENRY
b.葉は2本づつ束生。
c.樹皮と新芽は赤褐色。葉は軟かく淡緑色。
10.アカマツ P. densiflora SIEB. et ZUCC.
c.樹皮は黒褐色。新芽は帯白色。葉は剛く濃緑色。
11.クロマツ P. thunbergii PARI
c.アカマツとクロマツの中間の性質を有する。
12.アカクロマツ P. × densi-thunbergii UYEKI
D.鱗片は扁平または楯状で2~9個の種子をつける。葉は短針形,鱗片状ときに2個が癒合して線状となり,らせん列する。
・・・スギ科 Taxodiaceae,スギ属 Cryptomeria
13.スギ C. japonica (LINN. fil.) D. DON
C.果の鱗片は対生または輪生,葉は対生または輪生。胚珠は直生,子葉は2個まれに5~6個。
・・・ヒノキ科 Cupressaceae
a.球果は木質,鱗片は熱すと裂開する。葉を着ける枝には表裏の別がある。
b.球果は卵形または狭卵形,鱗片はやゝ扁平。
c.球果の鱗片は4~6対,この2対に2個の種子が着く。
・・・クロベ属 Thuja
14.クロベ T. standishii (GORD.) CARR.
c.球果の,鱗片は3~4対,おのおのに3~5個の種子が着く。
・・・アスナロ属 Thujopsis
15.ヒノキアスナロ T. dolabrata (LINN. fil.) SIEB. et ZUCC. var. hondae MAKINO
b.球果は球形,鱗片は楯状。
・・・ヒノキ属 Chamaecyparis
16.ヒノキ C. obtusa (SIEB. et ZUCC.) SlEB. et ZUCC.
a.球果は漿質,熟しても裂開しない。葉を着ける枝は表裏の別がない。
・・・ビャクシン属 Juniperus
b.葉は弯曲する,上面少し凹入するが,はとんど溝状とならない。
17.ホンドミヤマネズ J. sibirica BURGSP. var. hondoensis SATAKE
b.葉ははとんど弯曲しない。上面は溝状に凹入する。
c.匍匐性の灌木。
18.ハイネズ J. conferta PARL.
c.直立性の高木。
19.ネズミサシ J. rigida SIEB. et ZUCC.
A.胚珠は子房に包まれる。
・・・被子植物 AngiosPermae
B.種子に1枚の子葉がある。葉の脈は通常平行,材に年輪がない。
・・・単子葉植物 Monocotyledoneae
C.花被片はないか,あっても鱗片状あるいは針状で花弁状でない。茎は中空。
・・・タケ科 Bambusaceae
a.各節1個,まれに3個の芽がある。
b.節は低く,稈は強靱,肩毛は早落性,竹の皮は節間より長い。
・・・ヤダケ属 Pseudosasa
20.ヤダケ P. japonica (SIEB. et ZUCC.) MAKINO
b.節は高く,稈は普通,肩毛は普通発達する。竹の皮は節間より短かい。
c.葉は薄く,肩毛は稈に平行または鋭角,稈の下部は曲らず,雄しべは3本。
・・・アズマザサ属 Sasaella
21.クリオザサ S. masamuneana (MAKINO) HATUSIMA et MUROI
c.葉は多少厚く,肩毛は稈に直角,稈の下部は弯曲,雄しべは6本。
・・・ササ属 Sasa
d.稈は上部で密に枝を分岐する。
e.節間は無毛。葉は下面の中肋と側脈が太く光沢がある。
22.チシマザサ S. kurilensis (RUPR.) MAKINO et SHIBATA
e.節間に逆向の細毛がある。葉は中肋と側脈がやや細く下面ではほとんど光沢がない。
23.オクヤマザサ S. cernua MAKINO
d.稈は下部でまばらに枝を分岐する。
e.稈鞘は無毛。
f.葉の下面は無毛。
g.葉身は楕円形または卵状長楕円形,長さ20~30cm,巾7~10cm。
24.チマキザサ S. palmata (MARLLIC) NAKAI
g.葉身は長楕円状披針形,長さ15~21cm,巾3~5cm。
25.ルベシベザサ S. palmata var. niijimai (TATEWAKI) S. SUZUKl
f.葉の下面に軟毛がある。
26.シナノザサ S. senanensis (FR. et SAV.) REHD.
e.稈稍は毛がある。
f.稈鞘は逆向する毛が密生し,葉鞘は開出する短毛がある。
27.フゲシザサ S. fugeshiensis KOIDZ.
f.稈鞘は開出する長毛が密生するか,または逆向の細毛が混生する。
g.稈鞘は開出する長毛が密生する。
h.葉は下面無毛。
28.チュウゴクザサ S. veitchii (CARR.) REHD. var. hirsuta (KOIDZ.) S. SUZUKl
h.葉は下面に軟毛がある。
29.オオバザサ S. megalophylla MAKINO et UCHIDA
g.稈鞘は開出する長毛と逆向する細毛が密生する。
30.クテガワザサ S. heterotricha KOIDZ.
a.各節3~7個の芽がある。
・・・メダケ属 Pleioblastus
31.メダケ P. simonii (CARR.) NAKAI
C.明らかな花被片がある。茎は中実。
D.葉は大形で硬質,掌状。茎は木質。
・・・ヤシ科 Palmae,シュロ属 Trachycarpus
32.シュロ T. fortunei (HOOK.) H. WEND.
D.葉は単純,通常細長い。茎は草質。
・・・ユリ科 Liliaceae,サルトリイバラ属 Smilax
a.葉は葉身と葉柄の間に関節がある。雄花は径2~3mm,花糸は著しく短かい。
33.マルバサンキライ S. vaginata DECNE. var. stans (MAXIM.) T. KOYAMA
a.葉は葉柄と葉鞘の間に関節がある。雄花は径3~5mm,花糸は長い。
b.茎は蔓にならず,巻鬚は発達しない。
34.サルマメ S. biflora SIEB. var. trinervula HATUSIMA
b.茎は蔓となり,巻鬚は発達する。
c.茎の刺は針状で細い。葉は洋紙質,下面白色を帯びず,辺縁は細凹凸がある。果実は藍黒色。
35.ヤマガシュウ S. sieboldii MIQ.
c.茎の刺は短小,または円錐形。葉は革質,下面多少粉白を帯び,辺縁は凹凸がない。果実は赤色。
36.サルトリイバラ S. china LINN.
B.種子に多くは2枚の子葉がある。葉の脈は通常網状,茎には輪状に配列する維管束があり,木質の場合は形成層によって肥大成長を行ない,年輪がある。
・・・双子葉植物 Dicotyledoneae
C.木または低木。花は小さく単性(まれに両性),少くとも雄花は長い尾状花序になる。 (尾状花序群Amentiferae)
D.子房上位。
・・・ヤナギ科 Salicaceae
a.冬芽の鱗片は多数重なる。苞は多裂するか歯牙がある。腺体は盃状。
・・・ハコヤナギ属 Populus
b.葉柄は長さ3~6cm,左右より扁平。葉は普通3角形で,下面有毛。
37.ヤマナラシ P. sieboldii MIQ.
b.葉柄は長さ1~4cm,ほとんど扁平にならない。葉は普通長3角形で,下面無毛。
38.ドロノキ P. maximowiczii HENRY
a.冬芽の鱗片は1枚。苞は全辺。腺体は1~2個,棒状または円形。
b.花穂は下垂。花柱の途中に関節があって,柱頭とともに花後脱落する。腺体は2個。雄花では腹背に,雌花では両側につく。
・・・オオバヤナギ属 Toisusu
39.オオバヤナギ T. urbaniana (SEEM.) KIMURA
b.花穂は直立。柱頭は花後宿存する。腺体は1~2個,前後につく。
・・・ヤナギ属 Salix
c.雄しべは3~7本。
d.冬芽の鱗片は腹面で重なり癒合しない。雄花の腺体は3~6個。雄しべは無毛, 4~7本。雌花の腺体は1~2本。
40.アカメヤナギ S. chaenomeloides KIMURA
d.冬芽の鱗片は腹面で合生する。雄花の腺体は2個。雄しべは有毛, 3本。雌花の腺体は腹面に1本。
41.タチヤナギ S. subfragilis ANDERS.
c.雄しべは1~2本。
d.雄しべは1本または2本が合生して1本となる。
e.花柱は細長い。花糸は無毛。苞の上半は黒味がある。
42.ネコヤナギ S. graeilystyla MIQ.
e.花柱は不明または短く,子房の半長以内。花糸は有毛。苞の上半は黒色。
f.葉はしばしば対生または3輪生,時に互生,全く無毛で乾いても黒くならない。花柱を欠く。
43.イヌコリヤナギ S. integra THUNB.
f.葉は全部互生。幼時絨短毛を密生して白色,後に無毛となる。花柱は明らかに存在し,柱頭は2裂する。
44.カワヤナギ S. gilgiana SEEM.
d.雄しべは常に2本あって,分離している。
e.雄花の腺体は背と腹に2本,雌花の腺体は1~2本。
f.雌花は腺体が2本。
45.ジャヤナギ S. eriocarpa FR. et SAV.
f.雌花は腺体が腹面に1本。
46.コゴメヤナギ S. serissaefolia KIMURA
e.雄花の腺体は腹面に1本ある。苞は上半暗色。
f.葉は披針形,または狭披針形。若い時は両辺が外方に巻く。
47.オノエヤナギ S. sackalinensis FR. SCHMIDT
f.葉は広いか,若し狭いときは明らかな鋸歯があり外巻しない。
g.花序は葉季に葉がある小技に頂生する。葉は厚くて下面は粉白を帯びる。
48.ミヤマヤナギ S. reiniiFR. et SAV.
g.花序は側生する。
h.子房は長柄がある。
49.バッコヤナギ S. bakko KIMURA
h.子房は無柄,または短柄がある。
i.葉は大形,長さ8~15cm。若枝と葉裏に褐黄毛がある。子房はやゝ無柄で,絹毛がある。花柱1mm。
50.オオネコヤナギ S. futura SEEM.
i.葉は小形,長さ3~8cm。幼条と若葉には少くとも下面中肋上に綿毛がある。子房に短柄がある。
51.キツネヤナギ S. vulpina ANDERS.
D.子房下位。
E.葉は単葉。果実に堅核がない。
F.雄花・雌花ともに尾状花序.
・・・カバノキ科 Betulaceae
a.雄花は各鱗片に3~10個,花被はない。雌花は花被がある。果は葉状の総苞がある。
b.雌花は小苞がない。雌花序は穂状であり,堅果は小形で大形の苞がある。
c.果の鱗片は扁平であって鋸歯または欠刻があり,まれに基部が少し嚢状となる。
・・・クマシデ属 Carpinus
d.樹皮は平滑。葉の基部は心形でない。側脈7~15対。果鱗は疎につき紙質。
e.葉柄は有毛。葉は先が鋭形,幼木では多毛。果鱗は長さ20~25mm,片側に粗鋸歯があり毛は長い。
52.イヌシデ C. tschonoskii MAXIM.
e.葉柄な無毛。葉は先が尾状に鋭尖し,薄くて早く無毛となる。果鱗は長さ10~18mm,基に欠刻があり毛は微小。
53. アカシデ C. laxiflora (SIEB. et ZUCC.) BL.
d.樹皮は鱗状。葉の基部は多少心形である。側脈15~24対。果鱗は密につき膜質。
e.葉は長卵形または長楕円形で浅心脚,側脈20~24対,果梗と幼条は密毛があり,果鱗は長さ13~20mm, 4~6歯がある。
54.クマシデ C. japonica BL.
e.葉は倒卵楕円形で先は急尖し基は深い心形,側脈15~20対果梗は無毛,果鱗は長さ18~25mm, 5~8歯がある。
55.サワシバ C. cordata BL.
c.果の鱗片は基部が筒状に癒合して全辺。
・・・アサダ属 Ostrya
56.アサダ O. japonica SARG.
b.雌花は2~4個あって頭状花序につく。竪果は大形で葉状または筒形の総苞に包まれる。
・・・ハシバミ属 Corylus
57.ツノハシバミ C. sieboldiana BL.
a.雄花は各鱗片の腋に3~6個,花被がある。雌花は花被がない。堅果は小形で通常両辺に翼がある。
b.雄花には2本の雄しべがある。花糸は2裂する。果の鱗片は脱落性。
・・・カバノキ属 Betula
c.花梗は分岐。花穂は円柱状で下垂する。
58.ウダイカンバ B. maximowicziana REGEL
c.花梗は分岐しない。花穂は卵形又は短円柱形で直生。
d.葉の下面は粉白。鋸歯は粗大の整正3角形。花穂は長さ3~4.5cm。鱗片の側片は斜上する。
59.ネコシデ B. corylifolia REGEL et MAXIM.
d.葉の下面は淡緑色で粉白色を帯びない。鋸歯は細かくて多い。
e.果穂は無梗,またはやゝ無梗。葉は卵形~長卵形で基部は浅心形またはほゞ同形。
60.ヨグソミネバリ B. grossa SIEB. et ZUCC.
e.果穂は明らかに柄がある。葉は3角状広卵形で基部は載形。
61.ダケカンバ B. ermanii CHAM.
b.雄花は4本の雄しべがある。花糸は分裂しない。果の鱗片は宿存性。
・・・ハンノキ属 Alnus
c.冬芽は有柄,円頭,同大の2~3鱗片からなる。花は葉より先に開き,雄穂は有梗。
d.葉は等鋸歯があって下面は緑色。
e.葉は長卵形,長楕円又は広披針形,先は鋭形又は鋭尖形。鋸歯は細密でない。
f.葉柄の長さ10~35mm。葉は基部鋭形~楔形。側脈は7~9対。
62.ハンノキ A. japoniea (THUNB.) STEUD.
f.葉柄の長さ10~15mm。葉は基部円~浅心形。側脈は9~12対。
63.サクラバハンノキ A. trabeculosa HAND.-MAZZ.
e.葉は円,広楕円又は倒卵形,先は円,載又は鈍形。鋸歯は細密である。
64.ミヤマカワラハンノキ A. fauriei LEV. et VAN.
d.葉は辺に欠刻又は不等重鋸歯があり,下面は多少粉白。
e.葉は頂が凹入しない。円形又は広楕円形,基部は広円又は載形。
f.幼条,葉柄,葉裏に密毛がある。
65.ケヤマハンノキ A. hirsuta TURCZ.
f.幼条,葉柄,葉裏は無毛又はやゝ無毛。
66.ヤマハンノキ A. hirsuta var. sibirica (FISCH.) C. K. SCHN.
e.葉は頂が凹入する。広倒卵形,基部は広楔脚。
67.ヤハズハンノキ A. matsumurae CALL.
c.冬芽は無柄,鋭頭,不同の2個又は2個以上の鱗片からなる。花は葉と同時に開き,雄穂は無梗。
d.葉は広卵円形で,基部は円,載又は浅心形で先は尖る。粘質を有し,側脈10~12対,殆んど無毛。
68.ミヤマハンノキ A. maximowiczii CALL.
d.葉は長卵形~披針形で,漸次鋭又は鋭尖する。側脈は20~26対。
e.枝は無毛。花序は側芽より生じ,雌花序は1個の花穂がつく。
69.オオバヤシャブシ A. sieboldiana MATSUM,
e.枝は幼時有毛,花序は頂芽およびそれに近い側芽から生じ,雌花序は2~3個の花穂がつく。
f.葉の側脈は13~17対。果穂は1~2個,直生。
70.ヤシャブシ A. firma SIEB. et ZUCC.
f.葉の側脈は20~26対。果穂は3~6個,点頭する。
71.ヒメヤシャブシ A. pendula MATSUM.
F.雄花は尾状花序をなすが,雌花はわん形の総苞につつまれる。
・・・ブナ科 Fagaceae
a.雄花は頭状花序。竪果は3稜がある。
・・・ブナ属 Fagus
72.ブナ F. crenata BL.
a.雄花は穂状花序。竪果は稜なきか,または2稜。
b.殻斗には通常1果。子房は3室。花柱3本。果に稜がない。
c.雄花穂は直立。柱頭は点状。
・・・シイノキ属 Castanopsis
73.スダジイ C. cuspidata (THUNB.) SCHOTT. var. sieboldii (MAKINO) NAKAI
c.雄花穂は下垂。柱頭は扁平で舌状。
d.殻斗は輪層がある。
・・・アカガシ属 Cyclobalanopsis
e.成葉の下面は緑色。全く無毛。
f.葉柄は長さ2~4cm,葉は枝に疎着,中肋は上面凹入しない。
74. アカガシ C. acuta (THUNB.) OERST.
f.葉柄は長さ2cm以下,葉は枝頂に多数叢生,中肋は上面凹入する。
75.ツクバネガシ C. sessilifolia (BL.) NAKAI
e.成葉の下面は多少粉白,毛は残る。
f.葉裏は後まで伏毛が残る。葉は倒卵楕円形で上半に鋭鋸歯が目立つ。
76.アラカシ C. glauca (THUNB.) OERST.
f.葉裏は後になって無毛。葉は広披針形で鋸歯が低い。
g.葉の下面は著しく白色。中肋は表に凹入,鋸歯の先は芒出する。
77.ウラジロガシ C. salicina (BL.) OERST.
g.葉の下面はわづか白色。中肋は表に凹入しない。鋸歯の先は芒出しない。
78.シラカシ C. myrsinaefolia (BL.) OERST.
d.殻斗は鱗片がらせん状に列ぶ。
・・・カシワ属 Quercus
e.殻斗の鱗片は多少伸長して披針形
f.葉は挾楕円形.鋸歯は芒状を呈して突出する。
g.樹皮は木栓質が発達する。葉は下面星状毛が密生して白色。
79.アベマキ Q. variabilis BL.
g.樹皮は木栓質でない。葉の下面は早く無毛となり,緑色。
80.クヌギ Q. acutissima CARR.
f.葉は倒卵形または倒卵楕円形,鋸歯は粗で芒状でない。
81.カシワ Q. dentata THUNB.
e.殻斗の鱗片は短く圧着またはやゝ合着して鱗状。
f.葉は無柄またはやゝ無柄。
82.ミズナラ Q. mongolica FISCH. var. grosserrata (BL.) REHD. et WILS.
f.葉柄は明瞭,著しく短いことはない。
g.葉は中または小形,洋紙質,長さ5~15cm,側脈7~12対。葉裏に長い伏毛がある。
83.コナラ Q. serrata THUNB.
g.葉は大形で厚い,長さ10~30cm,側脈10~20対。葉裏は無毛または密絨毛があり,時に脈に沿ってのみ伏毛がある。
84.ナラガシワ Q. aliena BL.
b.殻斗内には通常2~数果。子房は6室,花柱6本。果は通常2稜がある。
・・・クリ属 Castanea
85.クリ C. crenata SIEB. et ZUCC.
E.葉は複葉。果実に堅核がある。
・・・クルミ科 Juglandaceae
a.果は小さく,翼のある竪果。雌穂も雄穂も細長く下垂する。
・・・サワグルミ属 Pterocarya
86.サワグルミ P. rhoifoliaSIEB. et ZUCC.
a.果は大きく,核果。雄穂は細長く下垂するが,雌穂は花時直立する。
・・・オニグルミ属 Juglans
87.オニグルミ J. ailanthifolia CARR.
C.花は尾状花序にならない。
D.花被は子房の下位にあり,時に下位花盤がある。
E.花は無花弁,または離弁がある。花弁は基部で離生,まれに合生する。 (花たく群 Thalamiflorae)
F.花被はがく状または花弁状でなく苞葉状。
G.果実は翼果・堅果・石果で集合しない。種子に胚乳がない。
・・・ニレ科 Ulmaceae
a.果実は乾果。葉の側脈は多数平行,基部のものは著しくない。
b.冬芽はやゝ平たく卵形または3角状卵形
・・・ニレ属 Ulmus
c.葉は長さ2~5cm,巾1~2cm。やゝ鈍い鋸歯がある。花は秋期葉腋に
つき,花被は深裂する。
88.アキニレ U. parvifolia JACQ.
c.葉は長さ3~13cm,巾2~7cm。鋸歯は重鋸歯,鋭い。花は春季,葉に先だってつき,花被は浅く分裂する。
89.オヒョウニレ U. laciniata (TRAUTV.) MAYR.
b.冬牙は短円錐形。
・・・ケヤキ属 Zelkowa
90.ケヤキ Z. serrata (THUNB.) MAKINO
a.果実は核果。葉は3~7脈,基部のものは長く目だつ。
b.葉の側脈は縁辺で内方に弯曲し,鋸歯の中に入りこまない。
・・・エノキ属 Celtis
c.果梗は長さ20~25mm,果は黒熟。葉の鋸歯は基部近くまである。
91.エゾエノキ C. jessoensis KOIDZ.
c.果梗は長さ5~15mm。果は赤熟。葉の鋸歯は葉の上半部まで。
92.エノキ C. sinensis PERS. var. japonica (PLANCHX.) NAKAI
b.葉の側脈は真直で鋸歯の中に入りこむ。
・・・ムクノキ属 Aphananthe
93.ムクノキ A. aspera (THUNB.) PLANCH.
G.果実は石果で集合する。種子に胚乳がある。
・・・クワ科 Moraceae
a.花は壺状の花序中に埋没しない。
b.雌花の花被は4裂。子房は無柄。
・・・クワ属 Morus
94.ヤマグワ M. bombycis KOIDZ.
b.雌花の花被は筒状に合生。子房は果柄がある。
・・・コウゾ属 Broussonetia
c.葉柄は2cm以下,無毛またはやゝ毛がある。托葉は狭披針形。果穂は径1cm。雄花穂は長さ1~5cm。
95.コウゾ B. kazinohi SIEB.
c.葉柄は2~10cm,粗毛が多い。托葉は広披針形~狭卵形。果穂は径2cm。雄花穂は長さ4~8cm。
96.カジノキ B. papyrifera (L.) VENT.
a.花は壺状の花序中に埋没し,いわゆる無花果を生ずる。
・・・イチジク属 Ficus
b.葉は革質。茎は蔓性。
97.イタビカズラ F. sarmentosa ROXB. var. nipponica (FR. et SAV.) CORNER
b.葉は草質。茎は直立。
98.イヌビワ F. erecta THUNB.
F.花被は異花被,がくと花弁に分化する。花弁はまれにない。
G.花部はらせん排列。雌しべ群は多数から成る。雌しべは一心皮。
H.油細胞がない。
I.つる性の低木。
J.果実は液果。
・・・アケビ科 Lardizabalaceae
a.葉は通常夏緑性。がく片3個。雄しべは離生する。
・・・アケビ属 Akebia
b.小葉3枚,多くは波状辺。
99.ミツバアケビ A. trifoliata (THUNB.) KOIDZ.
b.小葉は通常5枚,全辺。
c.小葉は長楕円形。 5枚。
100. アケビ A. quinata (THUNB.) DECAIS.
c.小葉は広楕円形。通常5枚。時に3~4枚のものもまじる。
101.ゴヨウアケビ A. × pentaphylla MAKINO
a.葉は常緑。がく片6個。雄しべは癒合する。
・・・ムベ属 Stauntonia
102.ムベ S. hexaphylla (THUNB.) DECAIS.
J.果実は石果
・・・ツヅラフジ科 Menispermaceae
a.萼および花弁はらせん状に並ぶ。
・・・コウモリカズラ属 Menispermum
103.コウモリカズラ M. dauricum DC.
a.萼および花弁は輪生する。
b.雄しべは9~12個。葉は無毛,円形または腎形, 5~7浅裂または5~7稜角がある。
・・・ツヅラフジ属 Sinomenium
104.ツヅラフジ S. acutum (THUNB) REHD. et WILS,
b.雄しべは3~6個。葉は有毛,卵形, 3裂または全辺。
・・・アオツヅラフジ属 Cocculus
105.アオツヅラフジ C. orbiculatus (LINN.) FORMAN
I.直立の木本。
J.花被がない。
K.花は両性。葉は互生。
・・・フサザクラ科 Eupteleaceae,フサザクラ属 Euptelea
106.フサザクラ E. polyandra SIEB. et ZUCC.
K.花は単性。葉は対生。
・・・カツラ科 Cercidiphyllaceae,
カツラ属Cercidiphyllum
107.カツラ C. japonicum SIEB. et ZUCC.
J.花被がある。
K.葉は羽状または3出複生。雄しべは多数。心皮は多数。果実は痩果。
・・・キンポウゲ科 Ranunculaceae,ハンショウヅル属 Clematis
a.茎は蔓性。
b.花は下垂し,がく片は平開しない。
c.花は紅紫色。花梗は長さ5~10cmで1対の小苞がある。
108.ハンショウヅル C. japonica THUNB.
c.花は淡黄色。花梗は長さ1~4cmで1対の小苞がない。
109.トリガタハンショウヅル C. tosaensis MAKINO
b.花は上向し,がく片は平開する。
c.花は経5~15cm,単生する。
110.カザグルマ C. patens MORR. et DECAIS.
c.花は径10~25mm,
d.小葉は欠刻または疎鋸歯がある。
e.歯は3出葉,痩果に開出毛がある。
111.ボタンヅル C. apiifolia DC.
e.葉は2回3出葉,痩果はしばしば無毛。
112.コボタンヅル C. apiifolia var. biternata MAKINO
d.小葉はおおむね全辺。
113.センニンソウ C. terniflora DC.
a.茎は直立性。
b.花は巾の狭い鐘形。
114.クサボタン C. stans SIEB. et ZUCC.
b.花はやゝ太い鐘形。
115.タチクサボタン C. stans var. urticifolia (NAKAI et KITAGAWA)SATOMI
K.葉は単葉。雄しべは6個,心皮は1。果実は液果。
・・・メギ科 Berberidaceae,メギ属 Berberis
a.花枝の葉は牙歯または鋸歯がある。
b.前年枝に稜角があって暗赤褐色。葉は倒披針形,鋭頭または鈍頭。花は3~7個。やゝ散形。果は球状。
116.ヘビノボラズ B. sieboldii MIQ.
b.前年枝は不明の縦溝があって,灰黄色または赤褐色。葉は倒卵形または長楕円形,鈍頑または円頭。花は10数個で総状花序。果は長楕円形。
117.ヒロハヘビノボラズ B. amurensis RUPR. var. japonica (REGEL) REHD.
a.花枝の葉は全緑。
b.前年枝に稜溝がない。葉は長さ3~8cm。花序は短い中軸があって3~8花。果実は長楕円形。
118.オオバメギ B. tschonoskyana REGEL
b.前年枝に稜溝がある。葉は長さ1~3.5cm。花は2~4個,やゝ散状。
119.メギ B. thunbergii DC.
H.油細胞がある。
I.果実は基部が花被に由来した腕にかこまれる。
・・・クスノキ科 Lauraceae
a.花は両性。花序は総苞片をもたない。
b.花被片は脱落する。葉は対生または互生,多くは3~5主脈がある。
・・・クスノキ属 cinnamomum
120.ヤブニッケイ C. japonicum SIEB.
b.花被片は宿存し,果時に残留する。葉は互生,多くは羽状脈。
・・・タブノキ属 Persea
121.タブノキ P. thunbergii (SIEB. et ZUCC.) KOSTERM.
a.花は雌雄異株。花序は総苞片で包まれる。
b.葯は2室,葉は夏緑性。
c.果は液果で裂開しない。
・・・クロモジ属 Lindera
d.葉は円形で3浅裂するが,時に分裂しない。
122.ダンコウバイ L. obtusiloba BL
d.葉は全辺。
e.小枝は帯黄褐色。葉柄は3~4mm。
123.ヤマコウバシ L. glauca (SIEB. et ZUCC.) BL
e.小技は暗緑色。葉柄は10~20mm。
124.オオバクロモジ L. umbellata THUNB var. membranacea (MAXIM.) MOMIYAMA
c.果は乾果で大きく,不規則に裂開する。
・・・シロモジ属 Parabenzoin
125.アブラチャン P. praecox (SIEB. et ZUCC.) NAKAI
b.葯は4室,葉は常緑性。
c.花被片は6個。雄しべは9~12個。葉は多くは羽状脈。
・・・カゴノキ属 Actinodaphne
126.カゴノキ A. lancifolia (SIEB. et ZUCC.) MEISSN.
c.花被片は4個。雄しべは6~8個。葉は多くは3分脈がある。
・・・シロダモ属 Neolitsea
d.花は秋に咲き黄色。果は赤熟。
127.シロダモ N. sericea (BL.) KOIDZ.
d.花は春に咲き暗赤色。果は黒熟。
128.イヌガシ N. aciculata (BLI.) KOIDZ.
I.果実は基部が花被に由来した腕にかこまれるようなことはない。
・・・モクレン科 Magnoliaceae
a.直立木。成熟した心皮は乾いて裂開する。花は両性。
b.托葉は明瞭で脱落し. 心皮はらせん状に並び成熟すれば外面で裂開する。
・・・モクレン属 Magnolia
c.花時に葉がある。
d. 葉は大形,長さ20~40cm。
129.ホオノキ M. obovata THUNB.
d.葉は小形,長さ6~18cm。
130.オオヤマレンゲ M. sieboldii K. KOCH.
c.花時には葉が展開しない。
d.葉は広披針形または卵状長楕円形で鋭頭。
131.タムシバ M. salicifolia (SIEB. et ZUCC.) MAXIM.
d.葉は倒卵形で急鋭尖頭。
132.キタコブシ M. kobus DC. var. borealis SARG.
b.托葉はない。心皮は単純な輪生状をなし,成熟すれば内面で裂開する。
・・・シキミ属 Illicium
133.シキミ I. religiosum SIEB. et ZUCC.
a.蔓性木。成熟した心皮は内質,核果様で裂開しない。花は単性。
b.花托は花後に伸長し,成熟した心皮を穂状につける。落葉性。
・・・マツブサ属 Schizandra
134.マツブサ S. repanda (SIEB. et ZUCC.) RADLK.
b.花托は伸長せず,成熟した心皮を頭状につける。常緑性。
・・・サネカズラ属 Kadzura
135.サネカズラ K. japonica (THUNB.) DUNAL
G.花部は輪状配列。雌しべ群は単一雌しべで合生心皮からなる。
H.雄しべは1~2輪,まれに萼片の2倍より多い。
I.雄しべは萼片の2倍数, 2輪または1輪で萼片に対生する。
J.胚珠は腹縫線で懸垂し珠孔は上,または背縫線で直立し珠孔は下。
K.花は両性。
L.葉に腺点がある。
・・・ミカン科 Rutaceae
a.子房は深くまたは全く2~5裂し,しばしば花柱または柱頭が癒合する。果はさく果,袋果,または小乾果。
b.花序は側生または頂生。葉は多くは羽生。
・・・サンショウ属 Zanthoxylum
c.花は花弁がない。小枝は葉の基部の両側に通常大形の刺がある。
136.サンショウ Z. piperitum (LINN.) DC.
c.花は花弁がある。刺は小枝上にまばらにまたはやゝいちじるしく出て,不規則につく。
d.灌木で枝は細く,小葉は長さ1.5~5cm,葉面上にほとんど明腺点がない。
137.イヌザンショウ Z. schinifolium SIEB. et ZUCC.
d.喬木で枝は太くまたはやゝ太く,小葉は長さ3.5~12cm,葉面に明腺点がまばらにある。
138.カラスザンショウ Z. ailantkoides SIEB. et ZUCC.
b.花序は側生。葉は単純で互生。
・・・コクサギ属 Orixa
139.コクサギ O. japonica THUNB.
a.子房は癒合またはわづかに2~5裂し,花柱は頂生で基部は癒合する。果は核果または液果で裂開しない。
b.葉は夏緑性で羽状に複生,対生する。喬木となる。
・・・キハダ属 Pbellodendron
140.キハダ P. amurense RUPR.
b.葉は常緑で単純,互生する。灌木。
・・・ミヤマシキミ属 Skimmia
141.ツルシキミ S. japonica THUNB. var. repens (NAKAI) OIIWI
L.葉に腺点がない。
・・・センダン科 Meliaceae,センダン属 Melia
142.センダン M. azedarach LINN.
K.花は単性。
L.花は退化していない。
・・・ニガキ科 Simaroubaceae,ニガキ属 Picrasma
143.ニガキ P. quassioides (D. DON) BENN.
L.花は退化している。
・・・トウダイグサ科 Euphorbiaceae
a.果は核果で裂開しない。子房は不完全な2~4室。
・・・ユズリハ属 Daphniplyllum
144.エゾユズリハ D. macropodum MIQ. var. humile (MAXlM.) ROSENTH.
a.果は多くはさく果で裂開する。子房は3~8室。
b.雄花のがく片は芽の中で敷右状にならび,雄しべは通常多数。
・・・アカメガシワ属 Mallotus
145.アカメガシワ M. japonicus (THUNB.) MUELL.-ARG.
b.雄花のがく片は芽の中で覆瓦状にならび,雄しべは2~3個。
・・・シラキ属 Sapium
146.シラキ S. japonicum (SIEB. et ZUCC.) PAX et HOFFM.
J.胚珠は腹縫線で懸垂し珠孔は下,または背縫線で直立し珠孔は上にある。
K.花は整正。
L.花弁はない。
M.雄しべは2~3。葉は線形,下面に溝がある。
・・・ガンコウラン科 Empetraceae,ガンコウラン属 Empetrum
147.ガンコウラン E. nigrum LINN. var. japonicum K. KOCH.
M.雄しべは4以上。葉は扁平,下面に溝がない。
・・・ツゲ科 Buxaceae
a.葉は互生,牙歯がある。花序は穂状,雌花は基部につける。
・・・フッキソウ属 Pachysandra
148.フッキソウ P. terminalls SIEB. et ZUCC.
a.葉は対生,全辺。花序は束状,雌花は頂生する。
・・・ツゲ属 Buxus
149.ツゲ B. microphylla SlEB. et ZUCC. var. japonica (MUELL.-ARG.) REHD. et WILS.
L.花弁がある。
M.茎に樹脂道がある。
・・・ウルシノキ科 Anacardiaceae,ウルシノキ属 Rhus
a.蔓性木本。葉は3小葉。花序は腋出。
150.ツタウルシ R. ambigua LAVALLE'E
a.直立高木。葉は羽状複葉。
b.花序は腋生。果は帯白色。葉の中軸に翼がない。
c.果実は無毛。
151.ヤマハゼ R.sylvestris SIEB. et ZUCC.
c.果実に剛毛がある。
152.ヤマウルシ R. trickocarpa MIQ.
b.花序は頂生。果は赤色。葉の中軸に翼がある。
153.ヌルデ R. jauanica LINN.
M.茎に樹脂道がない。
N.葉は互生。
O.種子に仮種皮がない。
・・・モチノキ科 Aquifoliaceae,モチノキ属 Ilex
a.葉は草質で冬期落葉する。
b.短枝を有し,葉および花は短枝上に叢生する。
154. アオハダ I. macropoda MIQ.
b.短枝はいちじるしくない。葉は枝上に互生する。
c.果は1~3出し果梗は細くて下垂する。
155.オクノフウリンウメモドキ I.geniculata MAXIM. var. glabra OKUYAMA
c.果は短い梗があるが下垂しない。
d.葉は広倒披針形,基部はいちじるしく楔形,柄は長さ8~12mm。
156.ミヤマウメモドキ I. nipponica MAKINO
d.葉は楕円形または長楕円形,基部は鋭形またはやゝ楔形,柄は長さ4~8mm。
157.ウメモドキ I. serrata THUNB.
a.葉は革質で常緑。
b.花梗は本年生の枝の腋に単生し, 1花または数花をつける。
c.葉は鋸歯がある。
d.葉の下面に小点がない。果は赤熟し,果梗は長さ1.5~4cm。
158.アカミノイヌツゲ I. sugerokii MAXIM. var. brevipedunculata (MAXIM.) S. Y. HU
d.葉の下面に小点を散布する。果は黒熟し,果梗は長さ1.5cmに達しない。
159.ハイイヌツゲ I. crenata THUNB. var. Paludosa (NAKAI) HARA
c.葉は全縁。
160.ソヨゴ I. pedunculosa MIQ.
b.花梗は前年の枝の葉腋に出て短く,花は葉液に束生する。
c.葉は上面に凹入する小脈がある。茎は匍匐し,丈が低くて少し分枝し,枝に稜がある。
d.葉は広披針形または卵状長楕円形。
161.ツルツゲ I. rugosa FR. SCHM.
d.葉は披針形または広線形。
162.ホソバツルツゲ I. rugosa var. stenophylla (KOIDZ.) SUGIMOTO
c.葉は上面が平担かまたは小脈がわづかに隆起する。
d.茎は丈低く,分枝少なく,下方は長く匍匐する。葉は長さ8~15cm。
163.ヒメモチ I. leucoclada (MAXIM.) MAKINO
d.喬木で直立する幹があり,葉は長さ2.5~6cm。
164.モチノキ f. integra THUNB.
O.種子に仮種皮がある。
・・・ニシキギ科 Celastraceae
a.蔓性。葉は互生。
b.果は翅果。花序は円錐状で頂生。種子に仮種皮がない。
・・・クロヅル属 Tripterygium
165.クロヅル T. regelii SPRAG. et TAKEDA
b.果はさく果。花序は集散状,総状または円錐状で頂生または腋生。種子に仮種皮がある。
・・・ツルウメモドキ属 Celastrus
c.葉は長さ2~5cm。
166.イワウメヅル C. flagellaris RUPR.
c.葉は長さ5~13cm。
d.葉裏は中肋及び脈上に短立毛が密生する。
167.オオツルウメモドキ C. stephanotifolius (MAKINO.) MAKINO
d.葉裏は中肋及び脈上に短立毛なし。
e.葉の下面脈上は平滑無毛。
168.ツルウメモドキ C. orbiculatus THUNB.
e.葉の下面脈上に短い乳頭突起がある。
169.オニツルウメモドキ C. orbiculatus var. papillosus (NAKAI) OHWI
a.直立性,ときに蔓性。葉は対生。
・・・ニシキギ属 Euonymus
b.心皮は1~3個,離生。
170.コマユミ E. alatus (THUNB.) SIEB. form. ciliato-dentatus (FR. et SAV.) HIYAMA
b.心皮は3~5個,合生。
c.常緑性。葉は厚くて光沢がある。
d.茎は伏臥する小低木。枝に4条線がある。葉は紙質,長鋭尖。花は紫色。
171.ムラサキマユミ E. lanceolatus YATABE
d.茎は直立するかまたは蔓状。枝は丸味がある。葉は厚く,先端円形または鈍形。花は淡緑黄または帯白色。
e.直立木本。枝は平滑。
172.マサキ E. japonicus THUNB.
e.蔓性木本。枝は不明の細凸点がある。
173.ツルマサキ E. fortunei (TURCZ.) HAND-MAZZ. var. radicans (SIEB.) REHD.
c.落葉性。葉はいちじるしく厚くない。
d.花は5数の花弁及び雄しべがある。
e.子房および果は5室。葉脈は表面に凹入しない。
f.がく片は細歯がある。花は濃紫色。花序は2~3 cm。 1~3花。
174.サワダツ E. melananthus FR. et SAV.
f.がく片は全縁。花は淡色。花序は長く下垂し7~ 15cm。 10余花。
175.エゾツリバナ E. oxyphyllus MIQ. form. magnus (HONDA) HARA
e.子房および果は3室(稀に4室)。葉脈は表面に凹入する。
176.ムラサキツリバナ E. tricarpus KOIDZ.
d.花は4数の花弁および雄しべがある。
e.果実は楔脚, 4稜あり,冬芽は短い。
f.葉の裏面主脈上に毛状突起がない。
177.マユミ E. sieboldianus BL.
f.葉の裏面主脈上に毛状突起がある。
178.ユモトマユミ E. sieboldianus var. sanguineus NAKAl
e.果実は円脚,冬芽は長い。
179.ヒロハツリバナ E. macropterus RUPR.
N.葉は対生。
O.心皮5~10,熟せば離生。
・・・ドクウツギ科 Coriariaceae,ドクウツギ属 Coriaria
180.ドクウツギ C. japonicaA. GRAY
O.心皮は合生。
P.果実はさく果。
・・・ミツバウツギ科 Staphyleaceae
a.果はさく果で果皮膜質。側生小葉は無柄。種子に仮種皮がない。
・・・ミツバウツギ属 Staphylea
181.ミツバウツギ S. bumalda (THUNB.) DC.
a.果は袋果で果皮は革質。側生小葉は有柄。種子に仮種皮がある。
・・・ゴンズイ属 Euscaphis
182.ゴンズイ E. japonica (THUNB.) KANITZ
P.果実は翼果。
・・・カエデ科 Aceraceae,カエデ属 Acer
a.葉は単純。
b.花序は短い枝に頂生。
c.花序は散房または円錐花序。
d.花序は散房で主軸は短い。
e.葉に細鋸歯がある。
f.葉柄および花梗は少くとも若時に軟毛がある。
g.花は帯黄色。葯は粗渋。葉柄は長さ1/2または同長。
183.コハウチワカエデ A. sieboldianum MIQ.
g.花は帯紫色。葯は平滑。葉柄は長さ葉の1/4~1/2。
184.ハウチワカエデ A. japonicum THUNB.
f.葉柄および花梗は無毛。
g.翅果は小形,長さ15mm位。葉は小形。
185.イロハモミジ A. palmatum THUNB. var. palmatum
h.葉裂片は重鋸歯。
186.ヤマモミジ A. palmatum var. matsumurae (KOIDZ.) MAKINO
h.葉裂片は単鋸歯。
187.オオモミジ A. palmatum var. amoenum (CARR) OHWI
e.葉の裂片は全縁,または少数の牙歯がある。
f.葉は円または載脚,翅果は長さ25~40mm,花弁の長さ7~8mm。
188.アカイタヤ A. mono MAXIM. var.mayrii (SCHWER.) KOIDZ.
f.葉は心または載脚,翅果は長さ20~25mm,花弁の長さ5~7mm。
g.葉柄は無毛,または頂端のみ有毛。
189.ウラゲエンコウカエデ A. mono var. connivens (NICHOLS) HARA
g.葉柄は半以上微毛がある。
h.翅果の長さ20mm位。
190.オニイタヤ A. mono var. ambiguum (PAX) REHD.
h.翅果の長さ25mm位。
191.エゾイタヤ A. mono var. glabrum (LEV. et VAN.) HARA
d.花序は円錐花序で主軸は伸長する。
e.葉は分裂せず心円形または広卵形。鋸歯は鈍くて低平。
192.ヒトツバカエデ A. distylum SIEB. et ZUCC.
e.葉は掌状に分裂し,鋭鋸歯がある。
193.オガラバナ A. ukurunduense TRAUTV. et MEYER
c.花序は総状。
d.葉は単純。側脈は20対内外。
194.チドリノキ A. carpinifolium SIEB et ZUCC.
d.葉は分裂するかまたは単純。側脈は10対内外。
e.花枝の葉は卵形または卵状3角形で単純または3裂する。
f.葉は長さ3~6cm。葉柄は長さ1~3cm。
195.ウリカエデ A. crataegifolium SIEB. et ZUCC.
f.葉は長さ3~12cm。葉柄は長さ3~6cm。
196.ウリハダカエデ A. rufinerve SIEB. et ZUCC.
e.花序の葉も常に掌状で5~9裂する。
f.花は10個内外。がく片および花弁は長さ約4mm。
197.ミネカエデ A. tschonoskii MAXIM.
f.花は20個内外。がく片は長さ1mm。花弁は長さ2mm。
198.コミネカエデ A. micranthum SIEB. et ZUCC.
b.花序は側生。
199.カジカエデ A. diabolicum BL.
a.葉は3~5小葉からなる。
b.花は束状に3花。葉の下面,花序に粗毛を密生。葉柄は長さ2~3cm。
200.メグスリノキ A. nikoense MAXIM.
b.花は総状に多花。葉・花序に軟毛がまばらに生えるかまたはやゝ無毛。葉柄は長さ5~8cm。
201.ミツデカエデ A. cissifolium (SIEB. et ZUCC.) K. KOCH
K.花は不整正。
L.葉は対生,掌状複葉。
・・・トチノキ科 Hippocastanaceae,トチノキ属 Aesculus
202.トチノキ A. turbinata BL.
L.葉は互生,単葉または羽状複葉。
M.雄しべは10,または8~5。心皮は3。
・・・ムクロジ科 Sapindaceae,モクゲンジ属 Koelreuteria
203.モクゲンジ K. paniculata LAXM.
M.雄しべは3~5,心皮は2。
・・・アワブキ科 Sabiaceae,アワブキ属 Meliosma
a.葉は紙質,長さ10~25cm,側脈は20~26対。花序は直生。果は赤熟。
204.アワブキ M. myriantha SIEB. et ZUCC.
a.葉は膜質,長さ8~15cm,側脈は7~10対。花序は下垂。果は黒紫熟。
205.ミヤマハハソ M. tenuis MAXIM.
I.雄しべはがく片と同数,花弁に対生する。
J.巻きひげがない。花冠は早く落ちない。花被は子房の周位。果実は石果状,さく果。
・・・クロウメモドキ科 Rhamnaceae
a.葉は3主脈がある。花梗は肥厚,多肉質。
・・・ケンポナシ属 Hovenia
b.果実は無毛。葉の下面・花序は無毛。
206.ケンポナシ H. dulcis THUNB.
b.果実に褐毛がある。葉の下面・花序は有毛。
207.ケケンポナシ H. trichocarpa CHUN et TSIANG
a.葉は羽状脈がある。花梗は肥厚しない。
b.葉は全縁またはほとんど全縁。
c.蔓木または低木。托葉は合着する。果実は2核がある。花柱は宿存性。
・・・クマヤナギ属 Berchemia
d.総状花序は頂生,単純または基部わづかに分岐する。茎は蔓とならない。
208.ホナガクマヤナギ B. pauciflora MAXIM. var. longiracemosa (OKUYAMA)SATOMl et FUKUOKA
d.花序は円錐形に分岐し,多花。茎は蔓となる。
209.クマヤナギ B. racemosa SIEB. et ZUCC.
c.直立高木。托葉は離生する。果実は1核がある。花柱は脱落性。
・・・ヨコグラノキ属 Berchemiella
210.ヨコグラノキ B. berchemiaefolia (MAKINO) KOIDZ.
b.葉は鋸歯がある。
c.花は両全。枝に刺はない。葉は互生。
・・・イソノキ属 Frangula
211.イソノキ F. crenata (SIEB. et ZUCC.) MIQ.
c.花は単性で別株。枝に刺がある。葉は対生または互生。
・・・クロウメモドキ属 Rhamnus
d.葉は広倒卵形または狭倒卵形。
212.クロウメモドキ R. japonica MAXIM. var. decipiens MAXIM.
d.葉は楕円形または狭長楕円形。
213.クロツバラ R. davurica PALL. var. nipponica MAKINO
J.巻きひげがある。花冠は早く落ちる。花被は子房の下位。果実は液果。
・・・ブドウ科 vitaceae
a.花序は集散状。花弁は遊離して開花時に開出する。
b.巻手は吸盤で付着。花盤は子房と合生
・・・ツタ属 Parthenocissus
214.ツタ P. tricuspidata (SIEB. et ZUCC.) PLANCH.
b.巻手は巻絡性がある。花盤は杯形。
・・・ノブドウ属 Ampelopsis
215.ノブドウ A. brevipedunculata (MAXIM.) TRAUTV.
a.花序は円錐状。花弁は頂端が合着して開花時に開出しない。
・・・ブドウ属 Vitis
b.葉は基部深心形。下面に赤褐色の蜘蛛毛がある。
c.葉は大形,径10~25cm。柄は長さ5~25cm。
216.ヤマブドウ V. coignetiae PULLIAT
c.葉は小形,径4~8cm。柄は長3~6cm。
217.エビヅル V. ficifolia BUNGEvar. lobata (REGEL) NAKAl
b.葉は基部浅心形または載形。下面の脈上にはじめ短黄褐色の蜘蛛毛があるが,後に開出する短毛となる。
c.葉は草質で薄く,光沢がない。
218.サンカクヅル V. flexuosa THUNR.
c.葉は紙質で厚く,光沢がある。
219.アマヅル V. saccharifera MAKINO
H.雄しべは常に多数,または5~8。
I.がく片は敷石状。中軸胎座。
・・・シナノキ科 Tiliaceae,シナノキ属 Tilia
220.シナノキ T. japonica (MIQ.) SIMONKAl
I.がく片は瓦状。多くは側膜胎座,中軸胎座もある。
J.托葉がない。
K. 1雌しべ, 3~5心皮。種子に仮種皮はなく,胚は大きい。
・・・マタタビ科 Actinidiaceae,マタタビ属 Actinidia
a.葉は厚い草質。緑色。上面光沢がある。
221.サルナシ A. arguta (SIEB. et ZUCC.) PLANCH.
a.葉は薄い草質。鮮緑色。上面光沢なく,梢葉は白色または淡紅色になる。
b.葉は基脚円または鋭形。梢葉は白色になる。
222.マタタビ A. polygama (SIEB. et ZUCC.) PLANCH. et MAXIM.
b.葉は基脚浅心形。梢葉は白に淡紅を帯びる。
223.ミヤママタタビ A. kolomikta (RUPR. et MAXIM.) MAXIM.
K.雌しべは合生心皮
・・・ツバキ科 Theaceae
a.果実はさく果,裂開する。葯はT字形につく。
b.常緑木本。さくは中軸がある。種子に翼がない。
・・・ツバキ属 Camellia
c.葉柄は無毛。花は半開,またはやゝ半開。花糸は白色,離生部はやや直立し,筒部より短い。
224.ヤブツバキ C. japonica LINN.
c.葉柄は有毛。花は全開。花糸は鮮黄色。離生部は開出し,筒部より長い。
225.ユキツバキ C. rusticana HONDA
c.ヤブツバキとユキツバキの中間の性質をしめし,生育地は両者の中間帯に分布していて,両者の自然雑種と思われる。
226.ユキバタツバキ C. japonica var. intermedia TAYAMA
b.落葉木本。さくは中軸がない。種子に狭翼がある。
・・・ナツツバキ属 Stewartia
227.ナツツバキ S. pseudo-camellia MAXIM.
a.果実は肉質,またはやや,肉質,裂開しない。葯は底着する。
b.花は両性。葉は全緑。
・・・サカキ属 Cleyera
228.サカキ C japonica THUNB
b.花は単性。葉は鋸歯がある。
・・・ヒサカキ属 Eurya
229.ヒサカキ E. japonica THUNB.
J.托葉がある。
K.がく片,花弁は各4。雄しべは8。
・・・キブシ科 Stachyuraceae,キブシ属 Stachyurus
230.ケキブシ S. praecox SIEB. et ZUCC. var. leucotrichus HAYASHI
K.がく片,花弁は各2~15。雄しべは多数。
・・・イイギリ科 Flacourtiaceae,イイギリ属 Idesia
231.イイギリ I. polycarpa MAXIM.
E.花は花弁を有し,基部で合生。 (花冠群Corolliflorae)
F.機能する雄しべは花弁と同数,ふつうは5本。花冠は多くは放射相称。
G.雄しべは花弁に対生し,時に花弁と互生する仮雄しべをともなう。
H.乳液がない。
・・・ヤブコウジ科 Myrsinaceae,ヤブコウジ属 Ardisia
a.葉の下部は匍匐する短小低木。葉に鋸歯がある。
232.ヤブコウジ A. japonica (THUNB.) BL.
a.葉は直立して匍匐しない。葉は全辺。
b.葉は披針形。茎と花序に徴毛がある。
233.カラタチバナ A. crispa (THUNB.) DC.
b.葉は長楕円形。茎と花序は無毛。
234.マンリョウ A. crenata SIMS
H.乳液がある。
I.子房上位。
J.花柱2~8。花は多くは不完全。
・・・カキノキ科 Ebenaceae,カキノキ属 Diospyros
a.葉は表面光沢があり,不面粉白。花冠の外面無毛。果は小形。
235.シナノガキ D. japonica SIEB. et ZUCC.
a.葉は表面光沢がなく,下面粉白でない。花冠の外面有毛。果は大形。
236.ヤマガキ D. kaki THUNB. var. silvestris MAKINO
J.花柱1。花は完全。
・・・エゴノキ科 Styracaceae,エゴノキ属 Styrax
a.花は小数,花梗は細く長い。葉は卵形または長卵形,長さ10cm以下。
237.エゴノキ S. japonica SIBR. et ZUCC.
a.花は多数,花梗はやゝ短い。葉は円形.長さ10~20cm。
238.ハクウンボク S. obassia SIEB. et ZUCC.
I.子房下位または半下位。
・・・ハイノキ科 Symplocaceae,ハイノキ属 Symplocos
a.葉は倒卵形または広倒卵形。果は藍色。
239.サワフタギ S. chinensis (LOUR.) DRUCE
a.葉は長楕円形または楕円形。果は黒色。
240.タンナサワフタギ
G.雄しべは花弁に互生し,仮雄しべはない。
H.花冠は放射相称。
I.子房1。花柱と柱頭は1またはそれ以上。通常乳液がない。種子に毛がない。
J.雄しべは合弁花冠の湾入部に着く。
K.胚珠は1珠皮。
L.花冠は本質的に離生。
・・・リョウブ科 Clethraceae,リョウブ属 Clethra
241.リョウブ C. barbinervis SIEB. et ZUCC.
L.花冠は明白に合生。
・・・ツツジ科 Ericaceae
a.子房上位。
b.果は胞間裂開するさく果。
c.花冠は離生。
・・・ホツツジ属 Tripetaleia
d.大形低木。枝は鋭3稜形。葉は鋭頭。花序は分岐して多花。がく片は短歯状,長さ1~2mm。果は有梗
242.ホツツジ T. paniculata SIEB. et ZUCC.
d.矮小低木。枝は鈍条があってやゝ丸い。葉は円頭。花序は総状で少数花。がく片は3全裂して広披針形,長さ4~5mm。果は無梗。
243.ミヤマホツツジ T. bracteata MAXIM.
c.花冠は合生。
d.葉は扁平で大形かまたはやゝ小形,常緑または落葉性,互生または1部輪生。
e.花は壷状鐘形または壷形。
・・・ヨウラクツツジ属 Menziesia
f.花冠は筒形。雄しべは10。花糸は有毛。
g.花冠は筒形,淡黄色,長さ13~17mm。花序の中軸は全くない。
244.ウスギヨウラク M. ciliicalyx (MIQ.) MAXIM.
g.花冠は鐘形・紫紅色・長さ12~14mm。
b.花序の中軸はわづかにのび, 1~6mm。
245.ウラジロヨウラク M. multiflora MAXIM.
b.花序の中軸は長く,長さ25~65mm。
246.ホザキツリガネツツジ M. katsumatae M. TASHIRO et HATTA
f.花冠は壷形。雄しべは5。花糸は無毛。
247.コヨウラクツツジ M. pentandra MAXIM.
e.花は幅状漏斗形か漏斗形ときに筒状鐘形。
・・・ツツジ属 Rhododendron
f.葉は常緑性。無毛または軟毛があるが剛毛はない。
g.葉鱗はのちに脱落する。
h.葉は基部円形または浅心形。花柱は長さ1~1.5cm。
248.ハクサンシャクナゲ R. brachycarpum D. DON
h.葉は基部鋭形。花柱は長さ2.5~3.5cm。
249.ホンシャクナゲ R. metternichii SIEB. et ZUCC. var. hondoense NAKAI
g.芽鱗は宿存する。
250.キバナシャクナゲ R. aureum GEORGl
f.葉は落葉性,まれに1部が翌春まで残留する。小枝とともに剛毛がある。
g.花は鐘形で下垂。
251.オオバツツジ R. nipponicum MATSUM.
g.花は漏斗形で側向または斜上。
h.花と幼枝は同一の芽の中に存在する。
i.小枝は扁平な圧剛毛があり,葉は小枝上に互生。
j.花冠は小形で内面有毛。
k.葉には3個の明らかな脈がある。花は3~5個。
252.オオコメツツジ R. trinerve FR.
k.葉には1個の明らかな脈がある。花は1~3個。
253.コメツツジ R. tschonoskii MAXTM.
j.花冠は大形で内面無毛。
254.ヤマツツジ R. kaempferi PLANCH.
i.小枝は無毛,または扁平でない軟毛があり,葉は脱落性枝頂に3~5個輪生する。
255.ユキグニミツバツツジ R. nudipes NAKAI subsp. niphophilum YAMAZAKI
h.花は頂芽に数個またはやゝ多数つき,葉枝はその下部の側芽から出る。
i.花は紅紫色。雄しべは10個。
256.ムラサキヤシオ R. albrechtii MAXIM.
i.花は朱赤色または鮮黄色。雄しべは5個。
257.レンゲツツジ R. japonicum (A. GRAY) SURING.
d.葉は革質で小形,常緑で枝に密生。
e.葉は互生。花冠は壷状または鐘状。
・・・ツガザクラ属 phyllodoce
f.花冠は鐘状,がく裂片は卵形,果実は扁平。
258.ツガザクラ P. nipponica MAKINO
f.花冠は壷形,がく裂片は狭卵形または披針形,果実は球形。
259.アオノツガザクラ P. aleutica (SPRENG.) A. HELLER
e.葉は対生。花冠は漏斗状鐘形
・・・ミネズオウ属 Loiseleuria
260.ミネズオウ L. procumbens (LINN.) DESV.
b.果は胞背裂開するさく果または液果,まれにがく裂片が肥厚して液果状。
c.果は乾燥する液果,裂開するが,まれに果托が肥厚して肉質。
d.葉は対生または輪生。
e.葉は鱗片状で交互対生,密に枝上に圧着。花は腋生。
・・・イワヒゲ属 Cassiope
261.イワヒゲ C. lycopodioides (PALL) D. DON
e.葉は小形で扁平,開出し,やゝまばらに枝上に着く。花は枝頂に3出状,ときに短穂状。
・・・コメバツガザクラ属 Arcterica
262.コメバツガザクラ A. nana (MAXlM.) MAKINO
d.葉は互生。
e.胎座は肥厚して肉質。
・・・イワナシ属 Epigaea
263.イワナシ E. asiatica MAXIM.
e.胎座は肉質とならない。
f.葉は宿存,またはやゝ宿存し,種子は小形,多数。
g.がく片は離生して覆瓦伏。
・・・ハナヒリノキ属 Eubotryoides
h.葉は長楕円形,長さ4~8cm。
i.葉裏は粉白,子房有毛。
264.ウスユキハナヒリノキ E. grayana (MAXIM.) HARA var. pruinosaHARA
i.葉裏は粉白でなく,子房無毛。
265.オオハナヒリノキ E. grayana var. oblongifolia HARA form. leiocarpaHARA
h.葉は楕円形または長楕円形,長さ1.5~4cm。
266.ウラジロハナヒリノキ E. glayana var. glauca HARA
g.がく片またがく裂片は敷石状かまたは互に接続しない。
h.葯に2個の突起があり,さくの裂片は縁辺が肥厚しない。
・・・アセビ属 Pieris
267.アセビ P. japonica (THUNB.) D. DON
h.葯に突起がなく,さくの裂片は縁が硬化肥厚する。
・・・ネジキ属 Lyonia
268.ネジキ L. ovallifolia (WALL.) DRUDE var. elliptica (SIEB. etZUCC.) HAND. -MAZZ.
f.苞および小苞はないか,またははなはだ小形で,しばしば早落し,種子は少数で大形。
・・・ドウダンツツジ属 Enkianthus
269.サラサドウダン E. campanulatus (MIQ.) NICHOLS.
c.果は液果,または肥厚する肉質のがく裂片に包まれて液果状。
・・・シラタマノキ属 Gaultheria
d.花は花梗に数個。果は白色に成熟。葯は上端に4個の突起がある。全体に粗毛なし。
270.シラタマノキ G. miqueliana TAKEDA
d.花は花梗に1個。果は赤熟。葯に突起なし。全体に赤褐色の粗毛がある。
271.アカモノ G. adenothrix (MIQ.) MAXIM.
a.子房下位。
b.花冠は4深裂または全裂し,裂片は反転する。
・・・アクシバ属 Hugeria
272.アクシバ H. japonica (MIQ.) NAKAl
b.花冠は浅裂する。
・・・スノキ属 Vaccinium
c.常緑
d.高さ1~3mの大形の低木。葉は長さ2.5~6cm。鋭尖頭。花序は長さ2~5cm。果は黒紫色。
273.シャシャンボ V. bracteatum THUNB.
d.高さ5~20cmの小形の低木。葉は長さ1~2.5cm,円頭または鈍頭。花序は長さ2cmに達しない。果は黒色に熟す。
274.コケモモ V. vitis-idaea LINN. var. minus LODD.
c.落葉。
d.葯に芒がある。
e.枝は稜角がある。花は新枝の葉脈に単生。
f.葉は膜質。果実は紅熟する。
275.ヒメウスノキ V. yatabei MAKINO
f.葉は洋紙質。果実は熟して黒紫色。
276.クロウスゴ V. ovalifolium J. E. SM.
e.枝は丸い。花は前年の枝の頂芽および上方の芽から出て短い散房状に1~4個つける。
277.クロマメノキ V. uliginosum L.
d.葯に芒がない。
e.花序は前年枝の先につき, 1花または数花。短い小形の低木。
f.がく筒および若果は稜がある。果は紅熟,果托は果時にやゝ巾が広い。
278.カクミノスノキ V. hirtum THUNE.
f.がく筒および果は稜がない。果は黒熟,果托はやゝ狭い。
279.オオバスノキ V. smallii A. GRAY
e.花序は本年生枝に頂生し,多数花。大形の低木。
280.ナツハゼ V. oldhami MIQ.
K.胚珠は2珠皮。
・・・イウウメ科 Diapensiaceae,イワウメ属 Diapensia
281.イワウメ D. lapponica LINN. var. obovata FR. SCHM.
J.雄しべは花筒に着く。
K.花冠裂片の基部付近に多数の毛があるかまたは腺状付属物がある。
L.雄しべは花冠片と同数。
・・・フジウツギ科 Loganiaceae,フジウツギ属 Buddleja
282.フジウツギ B. japonica HEMSL.
L.雄しべは花冠片より少数,ふつうは2。
・・・モクセイ科 Oleaceae
a.葉は単葉。果は核果。
b.花は頂生,円錐花序が総状花序につく。花冠の裂片は蕾時に敷石状にならぶ。
・・・イボタノキ属 Ligustrum
c.花筒は短く,裂片と同長またはほぼ同長。葯は長楕円形,両端は丸く花糸より短い。花柱は先端が花筒外に抽出する。
283.ネズミモチ L.japonicum THUNB.
c.花筒は通常長く、裂片の2~3倍長。葯は広披針形で先端は狭くなり,花糸より長い。花柱は先端が花筒から抽出しない。
d.葯は花冠の裂片と同高または高く抽出する。花序は狭円錐形またはやゝ総状。
e.葉は長さ2~5cm。
284.ミヤマイボタ L. tschonoskii DECAIS.
e.葉は長さ5~10cm。
285.オクノハマイボタ L. tschonoskii var. yuhkianum (KOIDZ.) SUGIMOTO
d.葯は花冠の裂片の約1/2の高さで,花筒内にある。花序はやゝ総状。
286.イボタノキ L. obtusifolium SIEB. et ZUCC.
b.花は腋生。束状か集散花序につく。花冠の裂片は蕾時に覆瓦状にならぶ。
・・・モクセイ属 Osmanthus
287.ヒイラギ O. heterophyllus (G. DON) P. S. GREEN
a.葉は羽状複葉。果は翅果。
・・・トネリコ属 Fraxinus
b.花冠を欠く。がくは宿存する。
c.小葉は先端長鋭尖または尾状鋭尖,中肋以外は無毛。
288.ヤマトアオダモ F. longicuspis SIEB. et ZUCC.
c.小葉は先端急鋭尖,中軸の節に密毛がある。
d.小葉は卵形または狭卵形,果実は倒披針形。
289.トネリコ F. japonica BL.
d.小葉は長楕円形または広倒披針形,果実は狭披針形。
290.デワノトネリコ F. japonica var. stenocarpa (KOIDZ.) OHWI
b.花冠を有する。がくは早落性。
c.芽鱗は初めから開出し,小葉は花枝で7枚,長枝で9~11枚。
291.ミヤマアオダモ F. apertisquamifera HARA
c.芽鱗は初めから閉じ,花序の小葉は5~7枚。
292.マルバアオダモ F. sieboldiana BL.
K.花冠裂片の基部に毛も腺状付属物もない。
・・・ナス科 Solanaceae,クコ属 Lycium
293.クコ L. chinense MILLER
I.子房2。ふくれた花柱と柱頭がある。乳液がある。種子の一端または両端に毛束がある。
・・・キョウチクトウ科Apocynaceae,テイカカズラ属Trachelospermum
294.テイカカズラ T. asiaticum (SIEB. et ZUCC.) NAKAI
H.花冠は左右相稱。
・・・ゴマノハグサ科 Scrophulariaceae,キリ属 Paulownia
295.キリ P. tomentosa STEUD.
F.機能雄しべは花弁より少数で, 4本より多くない。
G.子房は開花時に割れない。花柱は3子房の上からでる。精油がない。
・・・クマツヅラ科 Verbenaceae
a.花は4数で放射整正。雄しベ4本は同長。
・・・ムラサキシキブ属 Callicarpa
b.葉・花序・枝はやゝ無毛かまばらに短毛がある。がく歯ははなはだ短い。
c.葉は長さ6~12cm。
296.ムラサキシキブ C. japonica THUNB.
c.葉は長さ10~15cm。
297.オオムラサキシキブ C. japonica var. luxurians REHD.
b.葉・花序・枝ともに密毛がある。がくは4中裂または深裂する。
298.ヤブムラサキ C. mollis SIEB. et ZUCC.
a.花は多少左右相稱。雄しべ4本は不同長で一方に弯曲する。
b.花は高盆形で筒部は細長く舷部5裂片は同大。 4雄しべは抽出する。果は1室4核がある。
・・・クサギ属 Clerodendron
299.クサギ C. trichotomum THUNB.
b.花は唇形。雄しべ4本は2強。果は4室の1核がある。
c.花冠の下唇裂片は他より大きい。
・・・ハマクサギ属 Premna
300.ハマクサギ P. japonica MIQ.
c.花冠の下唇裂片は他よりいちじるしく大きい。
・・・ハマゴウ属 Vitex
301.ハマゴウ V. rotundifolia LINN. fil.
G.子房は開花時に割れ,花柱は子房の底部からでる。ふつうは精油がある。
・・・シソ科 Labiatae,イブキジャコウソウ属 Thymus
302.イブキジャコウソウ T. quinquecostatusCELAK.
D.花被は子房の同位または上位。
E.花は無弁または離弁。花弁は基部で離生する。 (がく筒群Calyciflorae)
F.花被は同質で,がく状または弁状になり,がくと花弁に分化しない。
G.他植物の根に半寄生。葉は互生。葉は堅果。
・・・ビャクダン科 Santalaceae,ツクバネ属 Buckleya
303.ツクバネ B. lanceolata (SIEB. et ZUCC.) MIQ.
G.樹木の枝に半寄生。葉は対生。果実は液果。
・・・ヤドリギ科 Loranthaceae
a.花は両性。やゝ大形。花序は側生。花被は円頭形で4~5裂。
・・・マツグミ属 Taxillus
304.マツグミ T. kaempferi (DC) DANSER
a.花は単性,小形。花序は頂生。花被は鐘形で4裂。
・・・ヤドリギ属 Viscum
305.ヤドリギ V. album LINN. var. coloratum (KOMAR.) OHWI
F.花被は異質,萼と花弁に分化する。
G.子房はふつう下位,またはがく筒でかこまれる。雌しべは1から多数。心皮は離生,時に合性。
H.子房上位。
I.花被と雌しべは子房の下位。
J.落葉の木本。
・・・ユキノシタ科(a) Saxifragaceae(a)
a.花序の周囲に中性花をつけ,両性花は小形。
b.花柱は癒合する。
・・・イワガラミ属 Schizophragma
306.イワガラミ S. hydrangeoides SIEB. et ZUCC.
b.花柱は離生する。
・・・アジサイ属 Hydrangea
c.蔓性。花弁の先は癒合し,開花と同時に早落。雄しべは多数。
307.ゴトウヅル H. petiolaris SIEB. et ZUCC.
c.直立性。花弁は離生。雄しべは花弁の2倍数。
d.種子は両端に尾状の翅がある。
e.花序の頂は低平で淡紫色,はじめ多数の苞に包まれて球形を呈する。葉は細鋭歯牙がある。
308.タマアジサイ H. involucrata SIEB.
e.花序は円錐形で白色,はじめから苞に包まれない。葉は低鋸歯がある。
309.ノリウツギ H. paniculata SIEB.
d.種子の端に翅がない。
e.花弁の基は截脚。子房は下位。
f.葉は長さ5~10cm,果実は3~4mm。
310.ヤマアジサイ H. macrophylla (THUNB) SER. var. acuminata (SIEB. et ZUCC.) MAKINO
f.葉は長さ15cm位,果実は5~6mm。
311.エゾアジサイ H. macrophylla var. megacarpa OHWI
e.花弁の基は鋭尖。子房は半下位またはやゝ上位。
312.コアジサイ H. hirta (THUNB) SIEB.
a.花序に中性花がなく,両性花は中~大形。
b.花は4数。雄しべは多数。花柱は癒合する。
・・・バイカウツギ属 Philadelphus
313. バイカウツギ P. satsumi SIEB.
b.花は5数。雄しべは花弁の2倍数。花柱は離生する。
・・・ウツギ属 Deutzia
c.葉は上面灰褐色。下面は子房と共に星状毛を密生する。
314.ウツギ D. crenata SIEB. et ZUCC.
c.葉は鮮緑色。下面は子房と共に無毛または星状毛を疎生する。
315.ヒメウツギ D. gracilis SIEB. et ZUCC.
J.常緑の木本。
・・・トベラ科 pittosporaceae,トベラ属 Pittosporum
316.トベラP. tobira (THUNB.) AITON
I.花被と雌しべは子房の周位。
J.果実は豆果
・・・マメ科 Leguminosae
a.花は放射相稱。がく片,花弁は蕾の中で敷石状。
・・・ネムノキ属 Albizzia
317.ネムノキ A. julibrissin DURAZZ.
a.花は左右相稱。がく片。花弁は蕾の中で覆瓦状。
b.花被片の重なりは上向き,後方の花弁は最内部にあり,花弁は5で離れる。
c.喬木。花は小形,緑色または緑黄色。
・・・サイカチ属 Gleditsia
318.サイカチ G. japonica MIQ.
c.蔓性の灌木。花は大形,鮮黄色。
・・・ジャケツイバラ属 Caesalpinia
319.ジャケツイバラ C. japonica SIEB. et ZUCC.
b.花被片の重なりは下向き,後方の花弁は最外部にあり,前方の2花弁は舟形となり,基部は合生する。
c.雄しべは離生するか基部のみ合生する。
・・・イヌエンジュ属 Maackia
320.イヌエンジュ M. amurensis RUPR.etMAXIM. var. buergeri (MAXIM.) C. K. SCHN.
c.雄しべは一体または二体半以上合生する。
d.果実は熟しても裂開しない。
・・・ハギ属 Lespedeza
e.萼等歯牙は先端が硬化して針状。花序は葉より超出しない。
321.マルバハギ L. cyrtobotrya MIQ.
e.萼歯牙は先端が硬化せず針状でない。花序は葉より超出する。
f.萼歯牙は円頭または鋭頭,しばしば不明の3脈がある。
g.萼歯牙は長楕円形,または披針形。
322.ヤマハギ L. bicolor TURCZ. form. acutifolia MATSUM.
g.萼歯牙は鈍頭または円頭。
323.ツクシハギ L. homoloba NAKAI
f.萼歯牙は鋭頭または鋭尖頭, 1脈がある。
g.茎は若時短伏毛がある。
324.ミヤギノハギ L. thunbergii (DC.) NAKAI
g.茎は開出毛がある。
325.ケハギ L. thunbergii var. obtusifolia (NAKAI) OHWI
d.呆実は熟すと裂開する。
e.がくは花盤が発達しない。
f.藤本。
・・・フジ属 Wisteria
326.フジ W. floribunda REHD. et WILS.
f.藤本でない。
・・・コマツナギ属 Indigofera
g.低木。果実は円棒状。
h.花は小形,長さ4mm。花序は長さ4~10cm。
327.コマツナギ I. pseudo-tinctoria MATSUM.
h.花は中形,長さ10~20mm。花序は長さ10~20cm。
328.ニワフジ I. decora LINDL.
g.高木。果実は扁平。
・・・ハリエンジュ属 Robinia
329.ニセアカシア R. pseudo-acasia LINN.
e.花盤が発達肥厚してがくに沿着している。
・・・クズ属 Pueraria
330.クズ P. lobata (WILLD) OHWI
J.果実はさく果,痩果または石果
・・・バラ科(a) Rosaceae(a)
a.子房は1個,核果, 1核がある。
・・・サクラ属 Prunus
b.花は単立または束状,散房状,あるいは少数花からなる短い総状。
c.がく片は反転する。花弁は全辺。
331.ミヤマザクラ P. maximowiczii RUPR.
c.がく片は反転しない。花弁は凹頭。
d.葉辺は多少欠刻がある。
e.葉柄の頂端に腺体がある。花は葉の展開後咲く。
332.タカネザクラ P. nipponica MATSUM.
e.葉柄に伏毛があって腺体はない。花は葉の展開前に咲く。
333.キンキマメザクラ P. incisa THUNB. var. kinkiensis (KOIDZ.) OHWI
d.葉柄は単鋸歯または重鋸歯があるが欠刻はない。
e.葉の下面は白色を帯びる。
f.花序は通常総梗がある。花は白または桜色。葉脚は鈍または円形。
334.ヤマザクラ P. jamasakura SIEB.
f.花序は総梗がない。花は紅または淡紅色。葉脚は截または浅心形。
335.オオヤマザクラ P. sargentii REHD.
e.葉の下面は白味がない。
336.カスミザクラ P. verecunda (KOIDZ.) KOEHNE
b.花は多数花が総状花序をなす。
c.花序の基に葉がない。がくは花後宿存する。
337.イヌザクラ P. buergeriana MIQ.
c.花序の基に葉がある。がくは基を残して他は花後脱落する。
338.ウワミズザクラ P. grayana MAXIM.
a.子房は多数。
b.果実は乾質,内側で裂開する。
・・・シモツケ属 Spiraea
c.花序は単散房状または単散状。
d.花序は無梗,散状で前年枝に密接してつく。
339.ユキヤナギ S. thunbergii SIEB.
d.花序は有梗またはやゝ無梗で本年枝に頂生する。
340.イワシモツケ S. nipponica MAXIM.
c.花序は複散房状または円維状。
341.シモツケ S. japonica LINN. fil.
b.果実はそう果,または集って苺果。
c.花托は壷状で果実肉質。
・・・バラ属 Rosa
d.花は小形,花柱は上方が癒合し,がく筒から超出する。
e.托葉の縁辺は櫛歯状に分裂し,小葉の下面は有毛。
342.ノイバラ R. multiflora THUNB.
e.托葉は全縁。小葉は無毛。
f.茎は直立。頂小葉は他より大きく鋭頭,卵形または披針形。
343.ミヤコイバラ R. paniculigera MAKINO
f.茎は地上をはう。小葉はほぼ同大で楕円形鈍頭,倒卵円形または楕円形。
344.テリハノイバラ R. wichuraiana CREP.
d.花は大形,花柱は離生する。
e.枝および刺は有毛。
345.ハマナス R. rugosa THUNB.
e.枝および刺は無毛。
346.タカネバラ R. acicularis LINDL. var. nipponensis REGEL.
c.花托は平担または突出する。
d.心皮は4~5で花托は突出しない。
・・・ヤマブキ属 Kerria
347.ヤマブキ K. japonica (LINN.) DC.
d.心皮は多数で花托は突出または隆起する。
e.果実は苺果(果皮が肉質となる)。
・・・キイチゴ属 Rubus
a.葉は単葉。
b.葉は常緑。茎は蔓状に伸長するか匍匐する。托葉は細裂する。
c.葉は無毛または脈上にのみ短毛がある。先端は鋭形。
348.ミヤマフユイチゴ R. hakonensis FR. et SAV.
c.葉は少くとも下面に密毛があるか綿毛がある。
d.茎は草質,葉は草質。小花梗は1~5cmのがくの外面に刺が多い。托葉は宿存する。
349.コバノフユイチゴ R. pectinellus MAXIM.
d.茎は木質,葉は紙質。小花梗は短い。がくは黄色の長毛がある。托葉は脱落する。
350.フユイチゴ R. buergeri MIQ.
b.葉は落葉(時に常緑)。茎は直立。托葉は分裂しない。
c.葉の下面は粉白。
d.葉は長さ2~5cm,円頭または鋭頭。
351.ニガイチゴ R. microphyllus LINN. fil.
d.葉は長さ4~8cm。鋭尖頭。
352.ミヤマニガイチゴ R. microphyllus var. subcrataegifolius (LEV. et VAN.) OHWI
c.葉の下面は紛白でない。
d.小花梗は短い。
353.クマイチゴ R. crataegifolius BUNGE
d.小花梗は細長い。
e.茎枝と葉柄は明かに刺がある。
354.モミジイチゴ R. palmatus THUNB. var. coptophyllus (A. GRAY) O.KUNTZE.
e.全株全く刺がない。
355.カジイチゴ R. trifidus THUNB.
a.葉は複葉
b.葉は3出または羽状。
c.刺を欠く。花は紅色,単出,葉は3出。
356.べニバナイチゴ R. vernus FOCKE
c.刺を有する。花は白色。
d.小葉は3個。頂小葉に小柄がない。
357.ニシムライチゴ R. nishimuranus KOIDZ.
d.小葉は3~5個,頂小葉に小柄がある。
e.花弁は大形で展開する。
f.幼条・葉柄・がくの外面に腺毛がない。
358.バライチゴ R. illecebrosus FOCKE
f.幼条・葉柄・がくの外面に腺毛がある。
359.クサイチゴ R. hirsutus THUNB.
e.花弁は小形で斜立または閉在する。
f.枝・花序・がくに赤色の長い剛腺毛を密生する。
360.エビガライチゴ R. phoenicolasius MAXIM.
f.枝・花序・がくに赤色の長い剛腺毛を有しない。
g.小葉は先が円形または鈍形。花は紅色。
361.ナワシロイチゴ R. parvifolius LINN.
g.小葉は先が鋭形または鋭尖形。花は白色。
362.クロイチゴ R. mesogaeus FOCKE
b.葉は鳥足状の3~5小葉からなる。
c.小葉は鈍形,托葉は褐色。
363.コガネイチゴ R. pedatus SM.
c.小葉は鋭尖形,托葉は緑色。
364.ゴヨウイチゴ R. ikenoensis LEV. et VAN.
e.果実はそう果。
・・・チングルマ属 Sieversia
365.チングルマ S. pentapetalum GREENE
H.子房下位。
I.葉に托葉がある。
J.雄しべは多数。果実は梨状果
・・・バラ科(b) Rosaceae(b)
a.常緑木本。
・・・シャリンバイ属 Rhaphiolepis
366.マルバシャリンバイ R. umbellata (THUNB.) MAKINO var. integerrima (HOOK. et ARN.) REHD.
a.落葉木本。
b.花は散状または束状に集まり,ときにただ1個。
c.心皮は多数の種子がある。花に短梗がある。
・・・ボケ属 Chaenomeles
367.クサボケ C. japonica (THUNB.) SPACH
c.心皮は1~2個の種子がある。花にやゝ長い小梗がある。
d.花柱は基部が癒合し,果肉内の石細胞はよく発達しない。
・・・リンゴ属 Malus
e.高木,若枝に綿毛を密生。萼は花後宿存する。果は径20~30 mm。
368.オオウラジロノキ M. tschonoskii (MAXIM.) C. K SCHN.
e.低木または小高木。若枝に軟毛がある。萼は花後脱落する。果
は径5~7mm。
369.ズミ M. sieboldii (REGEL) REHD.
d.花柱は離生し,果肉内の石細胞はよく発達する。
・・・ナシ属 Pyrus
370.イワテヤマナシ P. ussuriensis MAXIM. var. aromatica (NAKAI etKIKUCHI) REHD.
b.花は総状または複散房状円錐花序
c.花序は総状。
・・・ザイフリボク属 Amelanchier
371.ザイフリボク A. asiatica (SIEB. et ZUCC.) ENDL.
c.花序は複散房状。
d.果梗はいちじるしい瘤点がある。がくは宿存する。
・・・カマツカ属 Pourthiaea
e.全体に白軟毛がある。
372.ワタゲカマツカ P. villosa (THUNB.) DECNE.
e.全体に毛がない。
f.花序にまばらに毛がある。
373.ケカマツカ P. villosa var. zollingeri (DECNE.) NAKAI
f.花序は無毛かやゝ無毛。
374.カマツカ P. villosa var. laevis (THUNB.) STAPF
d.果梗はいちじるしい瘤点がない。がくは花後脱落する。
・・・ナナカマド属 Sorbus
e.葉は羽状。
f.小葉は7~15個,鋭尖頭。托葉は小形で脱落する。花序は大形。
g.小葉は7~9個,洋紙質,多少光沢がある。
375.タカネナナカマド S. sambucifolia (CHAM. et SCHLTDL.) ROEM.
g.小葉は9~15個,腹質か草質,ほとんど光沢がない。
h.小葉は下縁中央付近までほとんど鋸歯がなく,鮮緑色,花柱は5個。
376.ウラジロナナカマド S. matsumurana (MAKINO) KOEHNE
h.小葉は縁辺のほとんど基部まで鋸歯があり,深緑色,花柱は3~4個。
i.花序と葉裏は無毛。
j.小葉は狭楕円形または線状楕円形。
377.ナナカマド S. commixta HEDL.
j.小葉は長楕円形。
378.ツシマナナカマド S. commixta var. wilfordii (KOEHNE) SUGIMOTO
i.花序と葉裏に長軟褐毛がある。
379.サビバナナカマド S. commixta var. rufo-ferruginea C. K. SCHN.
f.小葉は5~11個,円頭または鋭頭。托葉は大形。花序は小形。
380.ナンキンナナカマド S. gracilis (SIEB. et ZUCC.) C. KOCH
e.葉は単純。
f.花序および葉は無毛。
381.アズキナシ S. alnifolia (SIEB. et ZUCC.) C. KOCH
f.花序および葉の下面に白綿毛密生する。
382.ウラジロノキ S. japonica (DECNE.)HEDL.
J.雄しべは少数。果実はさく果。
・・・マンサク科 Hamamelidaceae
a.花は4数,束状につく。花弁は線形,開出する。
・・・マンサク属 Hamamelis
383.マルバマンサク H. japonica SIEB. et ZUCC. var. obtusata MATSUM.
a.花は5数,穂状につく。花弁は狭倒卵形,斜上する。
・・・トサミズキ属 Colylopsis
384.ヒウガミズキ C. pauciflora SIEB. et ZUCC.
I.葉に托葉がない。
・・・ユキノシタ科(b) Saxifragaceae(b),スグリ属 Ribes
a.花は単性, 1~数個を束生する。樹上に着生。
385.ヤシャビシャク R. ambiguum MAXIM.
a.花は両性,多数花を総状につける。地上生。
b.葉の下面に腺点がある。がく片の癒合部は短い。
386.コマガタケスグリ R. japonicum MAXIM.
b.葉の下面に腺点がない。がく片は中央部まで癒合。
387.エゾスグリ R. latifolium JANCZ.
G.子房は下位または上位,心皮はほとんど常に合生。
H.胚珠は各室に数個から多数,子房上位のときは花筒でかこまれる。
I.がくは筒状で花弁状を呈し,先が4~5片に分かれ,瓦状に重なる。花弁はないか,あれば4~12で鱗片状。茎葉に銀色または金褐色の星状毛がない。
・・・ジンチョウゲ科 Thymelaeaceae
a.花序は頭状,ときに短い総状。通常苞があり,花盤はないか,もしあれば環状または一方だけが分裂する。葉は通常互生。
・・・ジンチョウゲ属 Daphne
b.葉は常緑で革質,光沢があり,深緑色。小枝は暗紫褐色。花は白色。
388.カラスシキミ D. miyabeana MAKINO
b.葉は秋季出て,夏季脱落,膜質で緑色。 小枝は灰汚茶色。花は帯黄緑色。
389.ナニワズ D. kamtschatica MAXIM. var. jezoensis (MAXIM.) OHWI
a.花序は総状,ときに円錐状に複生。苞がなく,花盤は1個,またはそれ以上あって鱗片状。葉は通常対生。
・・・ガンピ属 Wikstroemia
390.ガンピ W. sikokiana FR. et. SAV.
I.がくは筒状で,先が4片にわかれ敷石状に接する。花弁はない。茎葉に銀色,金褐色の星状毛がある。
・・・グミ科 Elaeagnaceae,グミ属 Elaeagnus
a.常緑。花は秋冬に開き,果は翌年の春夏に成熟する。葉は厚質。
b.短枝は刺にならない。鱗片は密に圧着して粗渋である。葉は全縁。
c.花筒は短く巾が広く, 4稜あって鐘形。裂片は花筒と同長。葉は広卵形または卵円形で短鋭尖頭,下面は銀白色。
391.マルバグミ E. macrophylla THUNB.
c.花筒は細く,鈍4稜があり円筒形。裂片は花筒より短い。葉は卵状楕円形または長楕円形で鋭尖頭,下面は赤褐色。
392.ツルグミ E. glabra THUNB.
b.短枝は刺針となる。鱗片は密生して粗渋。葉は縁辺波状。
393.ナワシログミ E. pungens THUNB.
a.夏緑性。花は春夏に開き,果は同年の夏秋に結ぶ。葉は薄質。
b.花筒は楔形で子房に向って次第に細まる。
394.アキグミ E. umbellata THUNB.
b.花筒は円筒形で子房の上部がくびれる。
395.トウグミ E. multiflora THUNB. var. hortensis (MAXIM.) SERV.
H.胚珠は各室に1~2個,子房下位。
I.子房1室。がく片は歯状。
・・・ウリノキ科 Alangiaceae,ウリノキ属 Alangium
396.ウリノキ A. platanifolium (SIEB. et ZUCC.) HARMS var. trilobum (MIQ.) OHWI
I.子房は2~4室。がく片は歯状または歯状でない。
J.葉は一般に単葉。托葉がない。がく片,花弁,雄しべは各4。
・・・ミズキ科 Cornaceae
a.花は葉上につく。
・・・ハナイカダ属 Helwingia
397.ハナイカダ H. japonica (THUNB.) F. G. DIETR.
a.花は葉上につくことはない。
b.常緑の低木。雌花異株。
・・・アオキ属 Aucuba
398.ヒメアオキ A. japonica THUNB. var. borealis MIYABE et KUDO
b.通常落葉の低木。花は両性。
・・・ミズキ属 Cornus
c.花序は総苞片がない。
d.枝は丸く,葉は互生。
399.ミズキ C. controversa HEMSL.
d.枝は稜線があり,葉は対生。
400.クマノミズキ C. brachypoda C. A. MEY.
c.花序は通常4個の大形総苞片がある。
401.ヤマボウシ C. kousa BUERG.
J.葉は一般に掌状複葉, 3出複葉,羽状複葉。托葉がある。がく片,花弁,雄しべは各5。
・・・ウコギ科 Araliaceae
a.葉は複生する。
b.葉は2回羽状複生。花弁は蕾で覆瓦状。花序は大形複総状。
・・・タラノキ属 Aralia
c.茎と葉に刺がある。
402.タラノキ A. elata (MIQ.) SEEM.
c.茎と葉に刺がない。
403.メダラ A. elata var. subinermis OHWl
b.葉は掌状複生。花弁は蕾で敷石状。
c.果実の分核は左右より扁平。小葉は概ね5枚。子房は2または5~ 7室。
・・・ウコギ属 Acanthopanax
d.高木。小葉に小柄がある。
404.コシアブラ A. sciadophylloides FR. et SAV.
d.低木。小葉に小柄がない。
e.葉裏に縮毛がある。花柱は合着して1本。
405.オニウコギ A. divaricatus (SIEB. et ZUCC.) SEEM.
e.葉は無毛。花柱2本は離生。
406.ヤマウコギ A. spinosus (LINN. fil.) MIQ.
c.果実の分核は前後より扁平。小葉は3枚。子房2室。
・・・イモノキ属 Evodiopanax
407.タカノツメ E. innovans (SIEB. et ZUCC.) NAKAI
a.葉は単生する。
b.常緑の藤本。葉は全縁または2~3裂,幼時星鱗がある。
・・・キヅタ属 Hedera
408.フユヅタ H. rhombea (MIQ.) BEAN
b.直立の高木または低木。
c.常緑木。
d.高木。葉は全辺または3浅裂。花序は単純または少し分岐する。
・・・カクレミノ属 Dendropanax
409.カクレミノ D. trifidus (THUNB.) MAKINO
d.低木。葉は掌状に分裂。花序は大形で分岐多い。
・・・ヤツデ属 Fatsia
410.ヤツデ F. japonica (THUNB.) DECNE. et PLANCH.
c.落葉木。
d.小低木。茎・葉・葉柄・花序に大小の多数の刺がある。
・・・ハリブキ属 Oplopanax
411.ハリブキ O. japonicus (NAKAI) NAKAI
d.大低木又は高木。枝と幹に大きな刺がある。
・・・ハリギリ属 Kalopanax
412.ハリギリ K. pictus (THUNB.) NAKAI
E.花は合弁。花弁は基部で合生する。 (子房群Ovariflorae)
・・・スイカズラ科 Caprifoliaceae
a.花冠は輻状,放射整正。花柱は短い。
b.葉は奇数羽状複生。果は液果様で, 3~5個の種子がある。
・・・ニワトコ属 Sambucus
413.ニワトコ S. sieboldiana (MIQ.) GRAEBN.
b.葉は単純。果は核果, 1個の種子がある。
・・・ガマズミ属 Viburnum
c.花冠は平開, 5深裂する。
d.花序に無性花 (装飾花) がある。
e.葉は3中裂する。柄に腺体がある。
414.カンボク V. sargentii KOEHNE
e.葉は分裂しない。柄に腺体がない。
f.花序に総梗がある。核は腹面にのみ溝がある。
415.ケナシヤブデマリ V. plicatum THUNB. var. glabrum (KOlDZ.) HARA
f.花序に総梗がない。核は両面に溝がある。
416.オオカメノキ V. furcatum BL.
d.花序は完全花のみで,装飾花はない。
e.花序の枝は短い中軸に対生する。果は黒熟。核は腹面にのみ溝がある。
417.ヒロハゴマキ V. sieboldii MIQ. var. obovatifolium SUGIMOTO
e.花序の枝は繖出する。果は赤または黄熟する。
f.葉柄ははなはだ短く, 2~5mm。
418.コバノガマズミ V. erosum THUNB.
f.葉柄は長さ1~3cm。
g.葉に星毛を密生し,かつ長毛がある。
419.ガマズミ V. dilatatum THUNB.
g.葉に星毛がない。
420.ミヤマガマズミ V. wrightii MIQ.
c.花冠は5浅裂,裂片は筒部より短い。
421.ミヤマシグレ V. urceolatum SIEB. et ZUCC. var. procumbens NAKAl
a.花冠は筒状または鐘状,舷部は左右整正。花柱は長い。
b.雄しべは4個。
c.子房および果は細長く,がく裂片は宿存し花後多少増大する。
・・・ツクバネウツギ属 Abelia
d.萼裂片は2個時に3個。花梗は2~7花をつける。
422.コツクバネウツギA. serrata SIEB. et ZUCC.
d.萼裂片は5個時に4個。花梗は1~2花をつける。
423.ツクバネウツギ A. spathulata SIEB. et ZUCC.
c.子房および果は卵形または卵球形,がく裂片は脱落し増大しない。
・・・リンネソウ属 Linnaea
424.リンネソウ L. borealis LINN.
b.雄しべは5個。
c.果はさく果で2裂する。種子は多数。
・・・ハコネウツギ属 Weigela
d.葉の下面は無毛。花筒は上半が急に太くなる。
425.ハコネウツギ W. coraeensis THUNB.
d.葉の下面は白短軟毛を密生。花筒は上半が次第に太くなる。
426.タニウツギ W. hortensis (SIEB. et ZUCC.) K. KOCH
c.果は液果で裂開しない。種子は少数
・・・スイカズラ属 Lonicera
d.蔓性の低木。
427.スイカズラ L. japonica THUNB.
d.直立の低木。
e.髄は1部消失して中空。子房および果実は癒合しない。
428.キンギンボク L. morrowii A. GRAY
e.髄は中実。子房および果実は癒合する。
f.花冠は放射整正。
429.アラゲヒョウタンボク L. strophiophora FRANCH.
f.花冠は左右相構。 2唇形をなす。
430.オオヒョウタンボク L. tschonoskii MAXIM.
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
同じ分類から探す