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有形文化財(歴史資料)
9,064点
金沢市片町2丁目10番17号
前田土佐守家資料館
金沢市
前田土佐守家は、前田利家の次男利政を家祖とし、加賀藩の年寄役を務めた「加賀八家」の一つで、五代直躬、六代直方、七代直時、十代直信が土佐守に任じられたことから、一般に「前田土佐守家」と称されている。
本資料は、前田土佐守家に伝来した古文書類5,764点、雅堂文庫751点、武具甲冑・書画・工芸品類2,549点、合計9,064点から成っている。
このうち古文書類は、大別して、家政文書・藩政文書・学芸文書・明治以降の史料群の4つの文書群から成っており、加賀藩臣前田土佐守家の成立や、藩政史上における当家の果たした役割、さらには漢詩、和歌、武芸など当主の教養・修養等に関する史料がある。特に、織田信長黒印状や豊臣秀吉の消息は、初期加賀藩の成立を知るうえで極めて重要な史料である。
また雅堂文庫は、そのほとんどが江戸時代の和本であり、内容は漢籍、漢学書、仏教書、歴史書、兵法書等多岐にわたる。
武具甲冑・書画・工芸品類は、藩祖利家ほか前田土佐守家歴代当主所用の甲冑・武具・刀剣及び、当主の肖像画を含む書画・道具類などであり、とりわけ、初代利政の所用とされる甲冑「黒漆塗黒糸威二枚胴具足」及び、芳春院が二代直之に贈与した利家所用の脚絆はいずれも16世紀の作品で、父利家と母まつを想起させる当家を代表する逸品である。
『前田土佐守家関係資料』は、大名並の格式を誇った当家の暮らしぶりを知る格好の資料であるとともに、歴代藩主や芳春院の書状、加賀騒動や藩財政に関わる史料など、加賀藩政を知るうえで欠くことのできない貴重な資料となっており、有形文化財として指定し、その保存を図ることが必要である。
その他
芳春院書状
豊臣秀吉消息
黒漆塗黒糸威二枚胴具足
脚絆
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