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更新日:2024年5月17日

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記者会見の要旨(質疑応答) - 令和6年5月16日 -

令和6年5月16日(木曜日) 15時30分~

記者

   奥能登版デジタルライフラインについて、奥能登版ということで、その対象となるのは、奥能登の2市2町ということなんでしょうか。

 

知事

   まずはそこからスタートして、ゆくゆくは、近いうちには当然全県に横展開したいと考えています。なかなかこのモデル事業も一気にがばっと予算がつくというものでもないので、まずは今回被災をした奥能登からということで政府と話をしております。

 

記者

   あと今週から災害関連死の認定が始まって、初回30人の方が認定されたということで、その受け止めと、今後また認定が進んでいくかと思うんですが、今後の進め方について知事のお考えをお願いします。

 

知事

   改めて、災害関連死と認定された方に対しましては、心からのお悔やみを申し上げたいと思っています。そしてこれまで、発災以来、災害関連死を防ぐという前提で、あらゆる政策に取り組んでまいりました。特に広域避難はそうであります。ただ今後とも、いわゆるお亡くなりになった遺族の方、ご家族から、これはやっぱり関連性があるのではないかという申し立ては可能でありますので、これには私どもも、市町であまりに基準がバラバラだといけないので、この事業については、県として対応いたしましょうということで、弁護士や医師もしておりますので、そこで丁寧に対応していただければいいのではないかというふうに考えています。

 

記者

   デジタルライフラインの関係で、被災者データベースの構築のところでお伺いしたいのですが、こういうデジタル面で、今回の地震、広く広域で避難されている方がいらっしゃるということで、その方々の把握であったり、ケア、フォローというところも一つ大きな課題だったのかなと思うんですけれども、今取組みを進められて、成果であったり、見えてきた課題であったりというところがあれば教えてください。

 

知事

   当初のこうした方がいいなと、被災者のためにも、それから被災市町の事務を減らすためにも、やっぱり県がサポートして、特に広域で避難をされておられますので、この辺り、情報を被災者データベースとして、まず市町に提供し、必要ならば私どもも、そのサポートをする。特に情報の共有などを、ただこれやっぱり住民基本台帳というのは、市町の仕事でありますので、どこまでそこにサポート可能なのかということを、霞が関からこの県庁に来ていただいている総務省の皆さんにも相談しながら対応してまいりました。被災者データベースの構築というテーマについては、私は一定の成果は十分に果たしたと思っています。これとは直接関係ないとしても、例えば義援金の配分にしても、第1次配分で被災6市町に全員5万円ずつとした時に、申請方式にした結果で、申請の色々な数字に間違いとかはあったんですが、もう既に7割から8割の方に申請していただいて、これをデータとして構築することができて、当然そのデータは現住所はどこで、今どこにいるのかという情報を共有することができました。市町にとっては、それに基づき、多分ここに罹災証明が入ってきたり、ご家族の実情が入っていくんだろうなと思われますが、被災者に対して、継続的に、広域であっても、行政から情報提供することができる体制を組むことができたということは、私は良かったと思っています。

 

記者

   二点よろしいでしょうか。

 

知事

   一点最初に申し上げておきますが、来週6月補正予算のための記者会見いたしますので、予算絡みのご質問だったら、私の方から、皆さんは何喋ってもいいですけど、私は来週のために準備している途中でありますので、補正予算絡みの質問だったらば、来週答弁させてください。

 

記者

   予算絡み以外で、二点お伺いしたいと思います。今日ありました奥能登デジタルライフラインの関係で、平時の体制構築のポイントの一つとして、マイナンバーカードの利用促進というのが挙げられています。従来の会見でも、マイナンバーカードの普及業務の主体は市町であるということで、なかなか県が関わっていくのが難しいというお話があったかと思いますが、後の基盤構築に向けて県としても後押ししていく必要が一方であると思っていて、その点、県としては今後、どのように取り組んでいかれるのか、お考えをお願いします。

 

知事

   本当に、法的に住民基本台帳の構築であったり、個人情報保護法においては、なかなか県ができる支援は限定的であるということはご理解ください。その上で申し上げるならば、私は法改正をしてでも、市町のあの脆弱な人員体制の中で、これだけの発災があったときに、住民の情報を把握して、罹災証明書を始めですね、様々な手続きをやり取りするというのは不可能に近いと私は今回痛感しました。おせっかいかもしれませんが、被災者のデータは、いわゆる被災者データベースというんですね。これには、やっぱり被災市町と合意の上で、県ができる限りサポートすることが可能であるということを、もうあらゆる法律で明記して欲しいですよね。そうでないと、私どもも何となくちょっと及び腰で、でも私はおせっかいですからガンガンやりましたけれども、ちょっとやっぱりここは県の出番をもうちょっと比重を置いても良いのではないかなと、法的にですね。その辺はやっぱりいわゆる被害の度合い、自然災害であればあるほど、市町の負担が重くなっていますので、ここはやっぱり地方自治法上の観点からいっても、県の役割をもうちょっとバックアップできるようにしたらいいなと私は思います。

 

記者

   あともう一点だけ、冒頭の幹事社さんの質問でもありましたが、災害関連死の審査会についてですね。各市町からの申請が報道各社の取材で120という数字が出ています。馳知事は、発災当初から関連死を1人も出さないようにという、できるだけ少なくするようにという意気込みで、様々な施策に取り組まれてきたかと思いますが、この100を超えるという数字のボリュームについての率直な受け止めをお願いします。

 

知事

   これまず、熊本地震の時にどうだったかっていうデータをベースにまず考えても良いと思います。数字をご存知ですか。

 

記者

   722人の申請があって、218人の認定が、熊本県内では。

 

知事

   災害関連死以外で、いわゆる直接死は何名だったかご存知ですか。

 

記者

   50何名です。

 

知事

   そうですね、50何名です。と考えると、熊本の数字、データをベースにすると、直接災害でお亡くなりになった方のほぼ4倍は、災害関連死の方が認定される可能性があるというふうに、私も当初からこのデータを持っていましたので、そこの数字に怯えながら、何としても1人でも関連死を出さないようにしようと思って、あらゆることに取り組んできました。従いまして、私から申し上げることができるのは、1人でも災害関連死をこれ以上出さないようにという部分と、今は審査に入っている以上は、弁護士の方、お医者さん、専門家にお任せをして丁寧に対応をいただきたいと、それに尽きるものであります。

 

記者

   地方自治法の一部改正案が先日国会審議入りしました。ちょっと話題にもなっていますけれども、地方への指示権拡大を巡る特例の部分について、知事はどういうふうにお考えでしょうか。

 

知事

   いわゆる政府による地方への指示権ですよね。これはもう一言、案件次第ですよね。つまり国防に関する、それから住民の生命財産に関する部分は、その拡大がいわゆる憲法上の基本的人権に触れない程度に、それを守るという観点で必要性は認められる部分があるのかなと。ちょっと今、明確に私自身は分析して喋っていませんので、想定されるには、やはり人命を守るという観点、国防上の観点、ここはあるのではないかなと思っています。これ以上は国会論戦におまかせしたいと思います。

 

記者

   実際、政府が想定しているのはもちろんミサイル攻撃もそうなんですが、大規模な災害ですとか、コロナの教訓も踏まえた、その感染症の蔓延という部分も挙げています。現行でもその個別法で規定はしていると思うんですけれども、今回、能登半島地震を受けて、知事ご自身が国からの具体的な指示が必要だったと思われたケースというのがございますか。

 

知事

   これは私に対しての質問ですが、今回の事案をもとにして言いますよ。1月2日から実はこの6階にミニ霞が関ができ、最大にいたときは、300名ですよね。私だけではなく、私はもう総理も官房長官も防災担当大臣も、国交大臣も厚労大臣も瞬時に、もう毎日電話するような形でやっていましたので、正直私はこの法律というよりも、いかに緊急時に総理を初め、内閣の主要な、同時にこの県庁内に各省のいわゆるリエゾンという、ほぼ権限を大臣同等に持っているレベルの高官が、常駐してくださいました。これは総理の配慮です。とてもやりやすかったです。これは法的なバックアップがなければ、こんなことができないのか、というわけでもないですよね。今回できたわけですから。ただこのことを踏まえて、政府として国民の生命財産を守る、国防上の観点、大規模災害の時に、こういう規定があれば、まさしく常にその準備を、おそらく内閣防災はできますし、自衛隊もできますし、警察庁もできると思います。消防庁も含めてですね。これはもうあとは法律論の話になってまいります。地方自治法上の位置付けで、そういう規定があった方がいいのかも含めて、ここから先は私、国会議員だったら、ベラベラ喋っているんですけど、今知事という立場で申し上げれば、先ほど申し上げた私の二つです。まず、私は知事という立場で、十分に現場にいる政府代表の皆さんと連携を取りながら対応できましたし、県庁の職員の皆さんも、何かあったときにすぐに連携して対応することはできた。つまり、強い指示を法律に基づいて受けなくても対応することは可能でした。しかし、今後どのような災害の特殊性ですね、特色があるか分かりませんので、今おっしゃったような条文があれば、それを活用して、コミュニケーションを取り合っている政府と地方公共団体が対応できるという、その準備に入る。この法律というのは条文できたら、指針とかガイドラインができますから、そういう意味で言えば、あった方が良いという考えもあると思います。また1点、やっぱり政府の権限強化ということに対する懐疑的な意見もあると想定されますので、まさしくそこは国会論戦にお任せしたいと思います。

 

記者

   最後に一点すいません。いわゆる懸念という部分で申しますと、これまで国と町の関係というのは、いわゆる対等という、上下主従ではなく、対等というのが重視されてきたと思います。あまり踏み込みすぎると、ちょっと地方自治への影響というのも避けられないかなと思うんですけれど、これはおそらく全国知事会等での議論も必要かなと思いますが、その辺の見解もあわせて。

 

知事

   対等という表現にちょっと惑わされてはいけないと思います。憲法と法律と私ども自治体の条例に基づいて、対等にというふうに私は表現した方が良いと思います。憲法の規定、各種地方自治法はじめ、法律の規定、私ども自治体が持つ条例の規定に基づいて、対等にやり取りできることが当然だというふうに私は思っています。

 

記者

   3点お聞きしたいと思いますが、まず一点目の読売さんからも石テレさんからも出ていたんですが、関連死の件で30人の受け止めっていうのはまだ率直に答えられていないと思うので、そこをお願いしたいです。

 

知事

   30人という受け止めは、丁寧にお医者さんとか、弁護士さんとかが対応していただき、やっぱり被災市街に代わって、全体の不公平感が出ないように、丁寧に対応していただいた数字というふうに厳粛に受け止めたいと思います。人の命の問題でありますので、数に対する評価は控えたいと思います。

 

記者

   その関連で、読売さんからも出たんですけれども、関連死は当初の直接死の4倍ぐらいでというのは当初から分かっていたということは、関連死がこれから増えていっても、知事は仕方がないというふうに思っているのか、多分違うんですよね。

 

知事

   私がその熊本の数字に怯えていたというふうに申し上げたと思います。熊本ではそういう数字が出ている。その数字に、私は怯えて、従って災害関連死を1人でも出さないような選択肢、決断をしなければいけないとずっと思っていました、というふうに申し上げたので、数字が増える、増えないという、命に関わる問題なので、ちょっと数字に関しては言及しません。1人でも亡くなってもらっては困るわけですから、そういう思いで、ただこの審査に関しては専門の方におまかせをしたいと思います。

 

記者

   その関係でなんですが、仮設入居の方が今14,000人ぐらいいらっしゃって、それ以外でも自主避難等をされている方がたくさんおり、今後、関連死を防いでいくために力を入れたいこと、この前の予算の査定の時にも、少しおっしゃっていましたが、改めてお願いできればと思います。

 

知事

   これ喋り始めると、6月補正予算に絡んでしまいますのでどうしようかな。今その話を私もしたいんですけれども、今これを言うと、来週の記者会見の大多数を喋ってしまうことになるんで、ただ、災害関連死を防ぐ、その1人の命を守っていくためにどうしたら、私ども行政はどうしたら良いのかという観点で、6月補正予算編成にも臨んでいると、そこまではお伝えいたします。

 

記者

   最後一点なんですが、今日午前中に、水産庁が漁港の復興の仕方について、技術的な検討会を初めて金沢で開いたわけですけれども、その中で漁港を場合によっては前に出すと、海側に出していく、沖出しという言葉が出てきまして、これについて知事はどういうふうに思っていらっしゃるのかというのと、あんまり聞くなって言われるんですが、知事はこの会議の中で、鹿磯漁港ですね、非常に利益の大きかった、そこについて震災遺構として残すべきではないかという声が出たというふうに委員から聞いているんですけれども、知事は震災遺構を、そろそろどうすべきかっていうのを議論していくことも必要だと思うんですが、このあり方、東日本大震災でも大分地元といろいろ南三陸の庁舎であったり、気仙沼向洋高校とかいろいろ議論はあったと思うんですが、震災遺構のあり方についてどう思うかっていうのをお願いします。

 

知事

   震災遺構のあり方について、既に文部科学省の担当者に、今後のスケジュール感をどういうふうにやっていったら良いのかというふうに確認を取っているところであります。つまり、遺構のあり方について、私が個人的にどうのこうのではなくて、石川県として、現実問題そこにある遺構について、どういうスケジュールで調査をしたり、それからそのことを周知を図ったり、県民の理解を深めたり、これを国際的にどういうふうに評価してもらうかという手続き、頑張りを持って取り組む必要があると思いますので、私は今お願いして、まずどういう段取りが必要なのかということの確認をしているだけでありまして、またこれは創造的復興のメニューにも入っておりますので、これについては、また折に触れて部長にお聞きいただければと思います。

 

記者

   沖出しについての受け止めというか。

 

知事

   沖出しについては、これは選択肢の一つというところまでしか私からは申し上げることができません。

 

記者

   奥能登版デジタルライフラインについて質問します。令和7年度以降、来年度以降の着手ということですけれども、いまだ水道の復旧がしていないとか仮設住宅の建設中ということもあって、被災地だと何かそれどころではないというような感じもまだあると思うんですね、その中で先行地域、具体的にどこの地域をモデルとしてやっていきたいとか、それをいつまでに決めたいとか、そういったお考えがあれば教えていただけますか。

 

知事

   できれば6市町全部、そして1日も早く、これは本音です。ただ、予算、私どもが要望を出しても、その査定とかございますので、それはどうなっていくかは分かりませんが、先ほども申し上げたように、私は6市町を対象に、いや4市町でした。私は最初6市町という打ち出しをしたのですが、それはデジタル推進監の方で査定しているはずなので、デジタル推進監からまず答えてもらいます。

 

デジタル推進監

   今ほどお話ありましたように、奥能登の状況も踏まえまして、どこでどういうふうにやっていくかということはこれから検討させていただきますので、最終的には、知事先ほどおっしゃいましたように、全県の展開ということを考えておりますので、能登だけに限るものではないということで、ご理解いただければと思います。

 

知事

   また折に触れて、まずデジタル推進監に厳しく、ご質問していただければと思います。

記者

   もう一点いいですか。地震の関連ではないんですけれども、特別支援学校について伺いたいんですけれども、来年の4月に石川特別支援学校が、向陽高校の敷地内にできて、それに伴って明和特別支援学校と石川特別支援学校の通学区域が変わる。その影響で、特に明和特別支援学校に通っている小学、中学、高等部の児童生徒約50人が対象となっているみたいなんですね、転校の対象になっていると。ただ保護者の方からは、やはり環境が変わることによって、子供がどうなってしまうのかとか、個別配慮するというような県教委は見立ては出したけれども、その個別の範囲は、こまでなのかが分からないというような声が上がっています。これに対して、知事がどう受け止めているのかということと、今後何が必要なのかを教えてください。

 

知事

   今後必要なのはコミュニケーションです。個別に対応するようにということは、私からも教育長にお願いしております。私と教育長の関係というのは、そういう関係なんで、私からあれしろこれしろとは指示できませんので、やっぱり個別に対応してあげないと、ルールを設定する、これは教育委員会として当然ですが、個別にうちの子、それだとやっぱりルートが変わると不安で、学校に行くどころではないというお子さんもおられるはずですから、個別に対応していただいた方が良いのではないかと、教育長もそのつもりで対応しております。その後の結果とか結論については、まだ報告いただいておりませんので、そんな状況です。

 

記者

   発表外のことで恐縮なんですが、能登半島地震で行った集団避難について少しお伺いさせてください。地域丸ごと避難、孤立集落に関して仮設住宅なども整備されまして、戻った住民も多いですが、そもそも高齢化しているのに加えて、財政審の方でコンパクト化っていう提言もなされて、地域から見捨てられたみたいな声も取材でお伺いするんですが、こういうふうな集団避難が行われた地域の集落の復旧・復興について、現状の知事の考えをお聞かせいただけますか。

 

知事

   まず災害関連死を防ぐためという観点で、1月8日から18日にかけて、特に自衛隊の皆さんにもご配慮いただき、警察車両も活用し、広域避難をしていただきました。あれからもう今日で137日目であります。仮設住宅もできてきました。希望者に仮設住宅の申し込みをしていただいて、いわゆるその孤立集落の方々も徐々に入居されたという報告をいただいております。そして、ここからは、私は2月の段階で意向調査をし、あれ、これって一択じゃなくて、二択でも三択でもしてくださいと。その上で、もう一度、あれから時間が経った、2月の時から経ったんで、4月に入って、もう一度意向調査をして、仮設住宅に入ってどういう風にしたいのか等も含めて、丁寧に対応してくださいというふうに担当者にお願いをしてございます。私よりも、そちらの方に、ちょっときめ細かい色々な声が入っているかもしれませんが、例えば一部損壊、重半壊、罹災証明書の対応としても、仮設住宅にも入れない、災害公営住宅にも入れない、だけども、高齢者であり、障害者であると、どうしたらいいんだろうという苦情というか、悲鳴が届いております。現行の制度から、やはり当てはまらないような方々もおられる中で、やはり障害のある方や高齢の方は、デジタルのやっぱり申請とか、やり取りも非常に1人では困難であるけれども、途方に暮れて一次避難所に留まっていて、どうすることもできないという人もおられる、一定数おられると、どうしたらいいだろうかというふうな声も聞いております。改めて、これは避難所等でも把握しておりますので、やはりまず、様々な制度を組み合わせて、生活支援、住まいの支援をする必要があると思っています。どうしようもなくなれば、まさしく公営住宅あるいは生活保護という段階に進まざるを得ませんが、今、特に被災地でも、輪島とか珠洲とか、災害公営住宅の必要性、私は出てくると思うんですけれど、災害公営住宅の補助率は4分の3なんです。なんですが、建物だけなんですよ。そうすると用地取得費とか用地の造成費っていうのは、補助に入っていませんでしたよね。入ってないんですよ。そうすると、今私が申し上げたような質問された方が気にかけておられる方々は、制度上のどこにも何か引っかからないような方もおられるんです。これやっぱり個別に、相談支援を継続すると、そのために必要なことは何なのかというのは、やっぱり見守りなんですよ。そうすると、被災市町の社協だけではできませんよ。人も足りない、それを今度専門ボランティアにお願いするしかなくなってくると思っています。そういうことも踏まえて、購買はどうしたら良いのかという対策を検討しています。改めてこれについては、また6月補正予算も含めて、その時にでも、また申し上げたいと思っていますので、今日はちょっと申し上げられるのは、そこまでということであります。

 

記者

   地域集落についても今後とも支援を続けられる。色々な方法で検討して続けられるという認識でよろしいですか。

 

知事

   しなければいけない。その支援の度合いを、どういうふうに国にも打ち込んでいくし、またソフト的な面であれば、基金で出来るのであれば、あるならば基金かもしれないし、被災市町は、特に輪島市がございましたが、輪島市の市の職員だけでは、到底対応できないほどのきめ細かい支援が必要になっています。それをどうしようかということについても、検討しておりますので今日申し上げることができるのは、そこまでであります。

 

記者

   続いて1点だけなんですが、今知事がおっしゃったように、実際に仮設住宅ができて戻った方もいらっしゃいますし、戻らない方、戻ってくることができない方もいらっしゃるんですが、改めて集団避難について、振り返ったときに知事としてどういうふうにお感じか教えてください。

 

知事

   簡潔に申し上げますが、まず災害関連死を防ぐために、広域避難、そしていわゆる集団避難の要請は、私は正しかったと思っていますし、応じていただいた皆さんに、感謝しています。そして、それからフェーズが変わりました。1ヵ月、2ヵ月、3ヵ月と経ったら、この方々を何としても、故郷に戻してあげなければいけないと思っています。それは、1に仮設住宅です。2に直せるのであるならば、直して自宅に戻れればベストです。それが出来ないのであれば、一旦一時避難所に身を寄せて、次のステップを相談をしながら検討するという、これが必要だと思っています。故郷に近いところで、どうしようかと考えるのも大事ですし、ただ選択肢としては、みなし仮設住宅もありますから、金沢や野々市や津幡などのみなしであるアパートとかマンションで考えている方がおられますし、親戚のお宅で考えておられる方もおられますし、そういった方々の個別の相談支援を、より充実していくというのが大事だと思っています。だからそのために、さっき申し上げたように、被災者データベースの構築、これを県も頑張って作って市町に提供して、市町の方でいわゆるプッシュ型の相談支援伴走型支援ができるようにしていく、継続していくことは本当に私は必要だと思っています。

 

記者

   1.5次避難所の関係で、2点お伺いしたいんですけれども、まず1点目、一時待機ステーションについては、確か今月中に閉所の見通しが立っていたと思うんですけれども、この1.5次避難所自体、つまりスポーツセンターの1.5次避難所としての機能についてのこちらの閉鎖の見通しといいますか、今のところ立っているものがあれば教えてください。

 

知事

   まず担当の健康福祉部長から報告をさせていただきます。

 

健康福祉部長

   一時、待機ステーションについては、今、他の福祉避難所あるいは施設の方の目処がたちましたので、そちらの方にお移りいただくよう調整しているところでございます。ただ、メインアリーナの方には、まだ60名弱の避難者がおられますので、ここはまだ当面そういった方々の避難場所として必要だというふうに思っております。

 

知事

   という報告を、健康福祉部長からいただいております。私は今回1.5次避難所、早い段階で開設したことは、とても良かったと思っています。あのまんま、いきなり広域避難で介護の必要な方などが、旅館やホテルに移ってしまったら、それを受け入れるホテルや旅館は大変なことになっていたと思います。専門的な支援ができる、また専門的な支援ができる施設や病院に移送することが可能な、いわゆる振り分け先としての拠点が1.5次避難所でありました。まず1.5次避難所の評価については、私は良かったと思っています。同時に、最後の1人になるまで機能を守りたいと思います。

 

記者

   もう一点、知事からも2次避難所に移るまでの振り分け先という、昨日おっしゃっていましたけれども、この段階にくると2次避難所に行くまでの一時的なという機能ではもはやないのかなと思っていて、一方でそういった滞在する方が長期化しているというのは、ちょっと当初の1.5次避難所の求めていた機能とは、また別の機能が現れてしまっていると思うんですが、そういった1.5次避難所がそういった役割になってしまっていることに対する受け止めと、今いらっしゃる方々を今後どのように出していくといったことはあるんですけれども、次の住まいをどういった形で提供していくのか、おそらく被災地のその介護施設がなかなか再開できてないという背景、事情もあると思うんですけれども、その辺りを見解を教えてください。

 

知事

   今おっしゃった懸念事項は、1月の早い段階で健康福祉部長と共有しておりました。つまり出口戦略であります。そうすると金沢市内とか、金沢以南とか、隣県とか、いわゆる福祉避難所或いは設として受け入れてくださるところを、もう朝から晩まで健康福祉部が電話して探していたのを私もよく覚えています。その結果として、様々な事情でいわゆるスポセンの1.5次避難所にとどまっておられました。本人の意思も尊重しながら、ご家族のご意見も尊重しながら、またいわゆる看護師や介護の方々サポートする方々のご意見も参考にしながら、この日の姿になってきたと、こういう認識を持っています。実情は、これはプライベートなことになりますので、様々ありますので安心して1.5次避難所の次の段階に進めるようにサポートしなければいけないというふうに思っています。

 

記者

   奥能登版デジタルライフラインで一点だけお伺いしたいんですけれど、この資料の中でもフェーズフリーという言葉は使われていると思うんですが、やっぱりどうしてもフェーズフリーということになると、住民の方がデジタルテクノロジーの知見を深めることが必要だと思うんですが、特に石川県の中でも、高齢化とか、過疎化が深刻な地域で、どのようにして住民の方がデジタルやテクノロジーの構築、知見を深めることができるのか、また何が必要なのか、知事のお考えをお願いいたします。

 

知事

   いわゆる専門用語で、デジタルデバイドと言います。私や副知事ですら、デジタルを介して実際に使いこなすことはできなかったりする分野がたくさんあります。だからこそ、今おっしゃっていることは現実であります。しかし、私はマイナンバーカード100%を目指すべきだと言い続けます。とすれば、サポートをする方がやっぱり必要です。その単位で言えば、町会単位なのか、公民館単位なのか。やはりそういうサポート支援については、民生委員の方々で専門的な講習を受けていただくとか、各小学校単位の社協もございますから、やはり一定程度の割合でおられるデジタルデバイドの方に対するサポート支援というのは、今後とも私は必要だと思っています

 

記者

   地震と関係ないんですけれども、核のゴミの最終処分場について少し伺います。先般の佐賀県の玄海町が選定に向けた文献調査の受け入れ表明されましたけれども、受け入れを要請していた団体なんかは、原発立地自治体の責務だというような発言もされています。石川県の志賀原発もありますけれども、その点について知事のお考えを伺えますでしょうか。

 

知事

   いわゆる核のゴミと言われる問題について、極めてセンシティブな問題であります。また原発立地自治体にとっても他人事ではありません。そういう認識のもとで、この案件については、今後の推移を注意深く見守りたいと思います。

 

記者

   島根県の知事なんかは、仮定の話だけれども島根にその話が来たときには断固拒否だと発言していますけれども、仮定の話はあまり好きじゃないかもしれませんが、その辺はいかがでしょうか。

 

知事

   仮定の話は、お答えしません。

 

記者

   奥能登の農業についてお聞きします。今回の地震で、奥能登の2市2町では、米の作付面積が去年の六極割程度にとどまっています。農業に携わる人の高齢化も進展していまして、離農を考える人も多くいると言われています。今後、奥能登の農業と里山を守るためには何が必要か、県としてどんな支援をしていくお考えがあるのかお聞かせください。

 

知事

   まさしく6月補正予算の肝でありますので、今日は控えさせていただきます。ただ、記者さんのおっしゃった問題意識は、私どもの、私もそうですが、農林水産部含めて、またJAの皆さん、北陸農政局、農水省本体も注意深く、そして重大な課題であるという認識で受け止めていると、ここまで申し上げたいと思います。
 

 

 

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