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更新日:2024年11月7日

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記者会見の要旨 - 令和6年11月7日 -

令和6年11月7日(木曜日) 16時00分~

会見資料(PDF:1,601KB)

知事

   私から冒頭4点報告をさせていただきます。資料の方もご参考にいただきたいと思います。

   まず、応急仮設住宅について現状報告いたします。スライド1をご覧ください。能登半島地震の被災者向けの応急仮設住宅ですが、必要戸数6,882戸のうち、これまでに97%にあたる6,671戸が完成しました。残る211戸については、奥能登豪雨の影響によって工事が遅れている箇所などもありますが、遅くとも年内には全戸完成し、入居いただけるように建設を進めています。また、奥能登豪雨によって浸水被害が確認された仮設住宅については、現在修繕中です。こちらも遅くとも年内には全戸修繕を完了し、再度入居いただけるように工事を急いでいます。次は、課題というか、問題だと思っていますが、奥能登豪雨の被災者向けの応急仮設住宅については、被害状況の把握が進み、珠洲市において、必要戸数を精査した結果、必要戸数は最終的に286戸に見直しをされました。286戸です。昨日までに134戸着工し、本日残る152戸に着工しました。建設用地が限られておりまして、全団地で2階建ての木造住宅を建設することとし、場所によっては宅地造成、また地盤改良が必要となりますので、完成時期には幅がありますが、2月から遅くとも3月末までかかります。

   次、スライド2をご覧ください。県水送水管の2系統化について報告いたします。まず整備・供用状況です。県水送水管の2系統化とは何か。既存の送水管が耐震化されていないということで、新たに耐震化された送水管を別ルートで整備するということで、2系統化し、普段は2系統、災害時など万が一の場合でも1系統を確保し、送水できる。こういう理屈であります。平成19年の能登半島地震をきっかけに、平成22年度より県水送水管の2系統化事業に着手しています。全体計画延長約130kmのうち、およそ77kmの整備が完了し、このうち約20kmを供用しております。本年1月の能登半島地震においては、県水供給エリアのうち、中能登町から七尾市にかけて、2系統化されていなかったために被害が集中し、復旧に2ヶ月弱と時間がかかりました。一方、2系統化が完了している七尾市の藤橋から和倉温泉の間については被害がありませんでした。従って、2系統化の重要性を再認識したところであります。このため、県水の依存割合の高い市町や地震で被災した市町を優先して、整備計画を2年前倒しして工事を加速化し、令和12年度までの完成を目指します。

   次、スライド3。今回、供用する区間を発表します。野々市市末松から金沢市大河端町までの整備済みの約15キロについて、供用に必要な管の水圧試験などの目途が立ちましたので、来週、11月12日から供用を開始します。なお、式典は行いません。引き続き、着実に整備を進めて、令和12年度までに県水送水管の2系統化を完成させて、早期供用を目指します。これらは、こうした自然災害を踏まえて、インフラの強靱化の柱と位置づけたいと思います。

   次、スライド4、復興フェア「のともっとMARCHE OSAKA」の開催です。能登の復旧・復興に向けて応援消費を促進するために、三大都市圏での復興フェアを8月の東京に続き、大阪で今月22、23の2日間、「のともっとMARCHE OSAKA」を開催します。会場は北陸3県が連携した関西の情報発信拠点「HOKURIKU+」がある、大阪駅直結の大型複合商業施設「KITTE大阪」の地下1階サンクンガーデンであります。このイベントには、約20の県内生産者などが出展し、能登野菜や能登牛、イカ、日本酒など、能登を中心とした県産農林水産物や加工品の販売などを行います。当日は私も会場に参ります。来場される方に、復興を目指す地元の生産者が育てた能登棚田米の特製おにぎりをお配りします。県産品の魅力を直接PRし、応援消費を呼び掛けたいと思います。松井秀喜さんからのメッセージ動画も放映します。能登の農林漁業者の復旧復興の状況を伝える写真、動画を展示するほか、「HOKURIKU+」にあるサイネージを使って集客を図り、気運醸成をしたいと思います。このほか、他県の農林水産フェアにも出展します。明後日11月9日からの「あいち農林水産フェア」や、11月30日からの「京都府農林水産フェスティバル2024」にも復興ブースを構えます。また、来年3月には県内でも復興フェアを開催します。こうしたフェアを通じて、応援消費の促進を図り、地震と豪雨で被災された農林漁業者の生業継続に向けて意欲の喚起を図りたいと思います。

   次、スライド5をご覧ください。成長戦略ファンドの取り組みについて報告いたします。昨年度、DXやGXの推進など社会経済情勢の変化を踏まえて、新しい技術製品の研究開発を支援する「次世代産業創造ファンド」と、地域資源を活用した新商品開発を支援する「中小企業チャレンジ支援ファンド」を統合・リニューアルしまして、新たに総額700億円の成長戦略ファンドを創設しました。この成長戦略ファンドでは、支援メニューをDXやGXの推進、スタートアップの創出、地域資源の活用など6つに再編し、県内事業者の研究開発から事業化、販路開拓まで一貫した支援を行っております。昨年度、採択した事業のうち主な取り組みについて、これまでの成果と進捗を紹介します。1つ目は、GX推進枠に採択された「リチウムイオン電池の材料開発」であります。これは、高価なリチウムの割合を減らし、安価なカルシウムを加えて、従来と同等以上の性能を発揮する安価なリチウムイオン電池の材料を開発する事業です。現在、試作品を開発し、取引先等からの評価を受けて性能改良を進めております。これからの省エネの時代に、世界的に売れたらいいなと期待しております。2つ目は、地域資源活用枠に採択された「輪島塗を施した真珠などのアクセサリー新製品開発」です。これは、アクセサリーで使われる真珠に漆を塗って磨き上げた漆玉に、特殊な技法でゴールドを加飾する事業であります。これも、実は地震前の採択でありましたが、地震発生後も開発を続け、展示会において、開発商品がバイヤーなどから高い注目を集めるなど、今後もファンの拡大が期待されております。

   スライド6をご覧ください。成長戦略ファンドの令和6年度採択案件について報告いたします。今年度、令和6年度は123件の申請をいただいて、審査の結果、91件の事業を採択いたしました。主な事業を紹介します。DX推進枠として、金属などの外観検査技術の向上のため、AIを用いて表面のテカリを除去した画像を撮影し、自動検査を行う装置を開発する事業を採択しました。DX推進枠として、水素利用による再エネの有効活用に向けて、電力需要の小さい春や秋に太陽光で発電した余剰電力を水素として貯蔵し、電力需要の大きい夏や冬に、この水素を電力に変換して使用できるシステムを開発する事業を採択しました。これも大変期待をしております。また、地域資源活用枠として、欧州向けギフト商品の開発に向けて、輪島塗の若手職人の感性を活かした現代の生活様式に合ったギフト商品を開発する事業などを採択しました。県としては、こうした取り組みの事業化、販路開拓までをしっかりと伴走支援し、数多くの新事業を創出して本県産業の成長を促していきたいと思います。

 

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