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更新日:2021年4月16日

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記者会見の要旨 - 令和3年4月16日 -

令和3年度知事記者会見:新型コロナウイルス感染症について

内容

今週月曜日に感染拡大警報を発出いたしました。感染防止の対策の更なる徹底をお願いしているところでありますけれども、本日もこれまで最多となる35人の新規感染者が確認されました。感染拡大になかなか歯止めがかからない状況でございます。

まずはモニタリング指標の状況でありますけれども、直近1週間合計の新規感染者数でありますけれども、本日現在で134人ということになっております。残念ながら、昨日も病院で新たなクラスターが確認されました。

今回の感染拡大以降、これで、合宿でありますとか、職場、病院2件と、4件のクラスターが発生しておりまして、これが感染者の増加を押し上げているわけであります。

数値はまだステージ2 の警報レベルではありますけれども、拡大傾向が止まらず、危機感を私も抱いているところでございます。何としてもこれ以上の拡大を食い止めなければならないと思っております。

直近1週間合計の、また感染経路不明者の数でありますけれども、現時点ではステージ2 の注意報レベルであります。しかしながら、ここしばらく1週単位で20人台の日が、週単位ですね、20人台の日が続いておりましたけれども、一昨日と本日、1日で10人以上の感染経路不明者が確認されましたことから、本日時点で38人まで上昇しているわけであります。

病床使用率は本日59.7%ということになりました。ステージ4 のレベルになると同時に、ここにまいりまして、重症者の数も増えてまいりました。重傷者の病床使用率は25.7%ということで、ステージ3 のレベルまで上昇しているということでございます。

今回の感染の最大の特徴でありますけれども、まずは感染の増加のスピードが従来と比べて早いということが挙げられます。感染者の累計を拡大前と拡大2週間後と比較してみますと、増加人数は昨年春、第1波の時ですね、この時は69人。そして、昨年の夏、第2波の時には82人。今年の冬、第3波の時には28人であるのに対して、今回は104人もの増加ということになっております。ここにこのスピードが速いということが現れているんじゃないかと思います。

2つ目は、重症者の数であります。今年の冬には、これまでの最大値である11人、これが1月15日でありましたが、このピークに至る1週間前も9人でありまして、徐々に重症者が増加していった状況でありましたけれども、今回は1週間で一挙に8人も増加したわけであります。

3つ目は、いわゆる変異株であります。変異株は、従来のウイルスよりも感染しやすく重症化しやすい、また、若年層にも感染しやすいという可能性が指摘されています。

3月には、スクリーニング検査した検体のうち約2割が変異株でありましたが、4月に入りますと、俄然、割合が高まってまいりまして、現在の速報値では、約5割まで割合が高まっていることであります。

これからまだ4月分残っておりますので、検体を分析していけば、この5割の割合が更に高まっていくのではないかと思います。確たることは申し上げられませんが、これが今回の特徴であります。これまでにないペースで感染者が急増し、ここ数日で重症者が立て続けに増えております。

さらに、後ほど申し上げますけれども、10代以下の感染者も含めて、全ての年代の方に感染が広まっていることに関連しているのではないかと推測しているところです。

そういう中で、改めて、感染者の増加が始まりました3月31日以降の感染者のうち、感染経路がわからない3つのクラスターを除く201人の状況を分析してみますと、全体の51%103人が県外との往来や県外の方との接触に起因するもの、18%36人が飲食に起因するものとなっております。

まず、県外との往来の関係で具体の例を見てみますと、先日の本部会議でも申し上げましたが、1つは、県外との純粋な往来、仕事や法事などに伴うものが59人、春特有の往来であります就職による移動が2人、進学による移動が2人、春休みを利用した帰省とか旅行が40人となっております。

春特有の往来、2 から4 につきましては、落ち着いてきているわけでありますけれども、仕事などによる純粋な往来に伴う感染事例は依然として増加しております。これらの中には、県外の保健所からの調査依頼等に起因して判明したものが延べ19都府県、33人含まれているわけであります。地域で言えば、東京や神奈川などの首都圏、大阪、兵庫、奈良といった関西圏といった感染拡大地域など9都府県からの調査依頼があるということであります。具体の事例で申し上げれば、県外の感染者と仕事、旅行、会食、ドライブ、スキーなど、様々な形で接触されることで、実際に感染に至ってしまったと考えられるものがあるわけであります。

次に、飲食の関連について具体の中身を見てまいりますと、1つは接待を伴う飲食店に起因する方が16人、飲食店での会食などに起因する方が16人、店舗以外の親族や仲間との会食に起因する方が4人となっております。

一言で飲食といっても、その実態は様々であります。具体的に申し上げますと、接待を伴う飲食店での飲酒、食事が中心の店舗での会食、さらには、店舗外でも自宅、あるいは社員寮などで仲間うちでの飲食など、場所や形態、人数も様々であります。

繰り返しになりますが、飲食の際には、感染が隣り合わせであることを十分認識いただいて、しっかり対策を取っていただきたい、このことを強く願うものであります。

このほか、法事や葬儀など冠婚葬祭において、感染が拡大したとみられる事例も出てまいりました。日常のあらゆる場面に感染リスクが潜んでいることを改めて忘れてはならないと思うわけであります。

さらに、従来は感染者の少なかった10代以下の方も含め、あらゆる世代の方に感染が広がっていることにも十分、我々は注意していかければならないと思います。

そして、私どもとしても、これ以上の感染拡大を食い止めるために、強い決意で早め早めの対応を行っていかなければいけないと考えております。

まずは、これまでも一定の効果をあげておりますけれども、これ以上の感染の連鎖を遮断していかなければなりません。引き続き、各保健所において濃厚接触者の調査といった積極的な疫学調査を徹底して行っていただく。感染者の早期発見、早期治療、そして早期の社会復帰といった好循環をこれからも実現していかなければいけないと思うわけであります。

このことは、積極的に検査を行えば行うほど、一時的ではありますが感染者が増加することにつながるわけであります。病床の負荷もその分大きくなりますが、感染経路を断ち切るにはやむを得ないことだと考えております。

保健所の職員、医療従事者の皆様方には、感染者が急増し、日々奮闘していただいていることに改めて敬意を表したいと思います。

次に、医療提供体制の確保であります。新規感染者の抑制を徹底しなければなりませんが、一方で、さらなる感染の拡大に備えて、現在確保している258床の専用病床につきまして、一時的にでも病床を追加確保できないか、かねてより医療機関の皆様方と調整を進めてさせていただいているところでございます。

さらなる増床は、一般医療への影響も避けられないわけであります。できればこれは避けたいと思いますけれども、このペースで感染者が増加していけば、病床が不足する事態となることも事実であろうかと思います。

現在、増床に向けまして、関係者と具体の調整作業を詰めておりまして、今後の病床使用率の推移も十分注視をしながら、適切に判断をしたいと考えております。

また、医療提供体制に負荷をかけないよう、病床使用率を抑制するため、宿泊療養施設、いわゆるホテルですね、宿泊療養施設の積極的な活用を図っていくことが肝要であります。

入所された患者さんの病状が急変しないことにも留意の上、以前より検討を進めております、宿泊療養施設への直接入所ということも含めて、迅速かつ的確に宿泊療養施設の活用を促し、医療関係の皆さん方の負荷の軽減と病床の確保を図ってまいりたいと思っております。

これまで見てまいりましたように、急激な感染者の増加、そして、短期間での重症者の増加、さらには、若年層も含めた全ての年代での感染が広がるという、これまで経験したことのない初めての事態を迎えているわけであります。

本県はいわゆる第4波の段階に入ったと考えざるを得ないと思います。特に、感染経路不明の方が増加傾向にあります。中には、県外との往来や会食などのとりたてて特別なエピソードのない方も見受けられるようになってきました。本人が気づかないうちに、日常の何気ない行動の中で感染するという、いわゆる市中感染の状況に入っているのではないかと懸念しているところです。

どのような年代の方でありましても、いつ、どこで、どんな形から感染してもおかしくない、そう申し上げても過言ではないと思います。

現在、本県の感染状況はステージ2 の段階でありますものの、感染者の増加ペースは落ち着いておりません。ここで、これ以上の増加を食い止め、何としてもステージ3 への移行を回避しなければならないと考えております。

このままのペースが続けば、まん延防止等重点措置の区域に指定され、時短要請など、私権を制限するような強い措置を講じる段階となりますステージ3 でありますとか、緊急事態宣言を発することになるステージ4 の状況に一気に移行しかねないと、大変懸念しております。

県民・事業者の皆様方には、感染防止対策が疎かになっていないか、今一度しっかり点検いただいて、その徹底を改めてお願いしたいと思います。

具体的には、県民の皆様方には、日常生活における3密の回避、手洗い、ソーシャルディスタンスの確保など、新しい生活様式の更なる徹底、事業者の皆様方には、業種別ガイドラインをハード・ソフト両面からしっかり遵守いただくことを改めてお願いしたいと思います。

そして、県外との往来であります。まん延防止等重点措置が実施されている区域との不要不急の往来の自粛、その他の感染拡大地域との往来についても、オンラインの利用を基本とするなど、慎重な判断をぜひお願いしたいと思います。

また、大人数や長時間に及ぶ会食を避け、大声を出さず、会食(会話の誤り)の時はマスクを着用いただくとともに、接待を伴う飲食店において、感染防止対策が不十分な場合は利用の自粛をお願いしたいと思います。

まさに、今が更なる感染拡大を止める正念場だと思います。不要不急の外出をできるだけ控えるなど、人と人の接触機会の低減という原点に立ち返って、是非とも感染拡大防止にご協力をお願いしたいと思います。

ご不便をおかけすることになりますが、県民の皆様方、事業者の皆様方はもとより、学校や保育園、さらには地域コミュニティなど、社会を挙げて問題意識を共有いただきたいと思います。

何としても、これ以上の感染拡大を防がなければならないと考えているところであります。私の方からは以上であります。

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