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更新日:2017年5月29日

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議案説明要旨(平成26年第3回県議会定例会) - 平成26年5月30日 - 「交流が盛んな特色ある地域づくり」について

◎ 6月補正予算について

    2.「交流が盛んな特色ある地域づくり」について

第二は、「交流が盛んな特色ある地域づくり」についてであります。

北陸新幹線については、去る二十四日に東京から白山総合車両所までの全区間がレールで結ばれ、この八月には新型車両の走行試験が予定されるなど、金沢開業に向けた準備が着々と進んでいるところであります。先月、新型車両が金沢港に陸揚げされ、白山総合車両所に搬送された際には、深夜にもかかわらず多くの方々が沿道で見守られたほか、先日募集を開始した白山総合車両所の見学会についても、既に定員を大きく上回る応募が寄せられているなど、開業気運の高まりを感じているところであります。

また、金沢・敦賀間につきましては、昨年度末に県内区間において初めて用地取得が行われたところであり、今後とも、地権者のご理解をいただきながら、用地取得に万全を期してまいります。

先日開催された与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームにおいて、工期短縮のための財源として、新規着工区間の貸付料を活用する場合の試算が初めて示されたことは、議論が一歩前進したものと評価しております。一方で、今回の試算では工期短縮が一年にとどまっており、さらなる工期短縮に向けて、議論を深めていただきたいと考えております。

今後とも、金沢・敦賀間のできる限り早期の完成と必要な予算の確保を、国に働きかけるとともに、大阪までのフル規格による早期全線整備について、関西圏を含めた沿線地域との連携を密にし、県議会及び関係各位のご支援をいただきながら、取り組んでまいる所存であります。

並行在来線につきましては、IRいしかわ鉄道 において、先般、鉄道事業の許可を取得したほか、先月には経済・観光団体などからなる利用促進協議会において具体の利活用促進策をとりまとめたところであり、これに基づき、市町や関係団体などと連携し、県民の皆様方のマイレール意識の醸成などに、しっかりと取り組んでまいります。

この度、北陸新幹線金沢開業と時期を同じくして、来年三月三十日から、能登を舞台としたNHK連続テレビ小説「まれ」の放映が決定したことは、誠に喜ばしい限りであります。このことは、我が国初の世界農業遺産であり、日本の原風景ともいえる能登の里山里海と、そこに息づく伝統文化や風習、多種多様で豊かな農林水産物など能登の本物の魅力を全国へアピールする絶好の機会となるものであり、さらには、観光客の増加など、県内全域に大きな波及効果が期待できるものであります。今後は、出演者の決定など放映の準備状況も見ながら、地元とも連携し、必要な対応を行ってまいります。

北陸新幹線金沢開業に向けた戦略的なPRにつきましては、開業日の決定やダイヤの発表など金沢開業に対する関心がさらに高まる機会に合わせ、首都圏などにおいて、集客力の大きいイベントを活用した情報発信を波状的に行うことで、具体の誘客につなげてまいります。

また、国が地方自治法施行六十周年を記念して発行する石川県分の記念貨幣の図柄が、千円貨幣は「兼六園の徽軫灯籠と雪吊り」、五百円貨幣は「木場潟からみた白山とキリコ祭り」に決定いたしました。新幹線開業間近の来年一月頃に発行されるものであり、本県の魅力の発信に積極的に活用してまいりたいと考えております。

首都圏において本県の魅力を戦略的かつ継続的に発信していくための拠点となる新たなアンテナショップにつきましては、先般、公募によりシダックス大新東ヒューマンサービス(株)を運営事業者に決定いたしました。同社の有する豊富な経験やネットワークも最大限に活用し、本県の様々な魅力を余すことなく発信してまいります。

また、名称につきましては、先日実施した公募の結果や専門家のご意見も踏まえ、豊かな伝統文化や食を連想させる「百万石」という言葉を用いるとともに、新幹線開業PRのキャッチコピーとの親和性も考慮して「いしかわ百万石物語・江戸本店」との名称を選定いたしました。

内外装については、正面部分に瓦屋根の庇を設けることで、伝統的な町屋のイメージを演出するほか、店内にも県内の伝統的工芸品や県産品を大いに活用するなど、石川らしい趣を感じられるものとしたいと考えております。また、機能面では、物産の販売のみならず、本県の首都圏における観光誘客、販路開拓、移住促進の拠点として活用するため、それぞれ専任の人材を配置することといたしました。今後は、首都圏で行うイベントで積極的にPRを行うなど、十月上旬のオープンに向け、準備に万全を期してまいります。

次に、新幹線開業直後に本県にお越しいただくお客様に対しては、食や祭り、伝統芸能などの本県の魅力を体感していただくなど、石川らしい「おもてなし」でお出迎えをしなければならないと考えております。

まず、新幹線開業の当日については、金沢駅において、県内の伝統芸能の実演などを行うこととし、駅に降り立った瞬間から石川に来たと実感できる趣向を凝らしたお出迎えを行うこととしております。

さらに、金沢城公園において県下全域の魅力を発信するイベントを開催するほか、加賀、能登の各地においても地域の祭りなども活用しながら、地域の魅力を体感できるイベントを開催することとしております。

また、開業効果を県下全域に波及させていくためには、地域の観光素材を最大限活用し、できるだけ多くの旅行商品の造成につなげることが重要であります。

このため、七月に旅行会社の商品造成担当者から専門的な助言を得るために開催する「いしかわ旅行商品プロモーション会議」において、実際に県内の観光素材を体感いただくエクスカーションを実施することとしたほか、会議での助言を踏まえ、広域観光団体等が行う観光素材の磨き上げに向けた取り組みについても支援することといたしました。

また、去る二十五日、新幹線開業も見据え、加賀地域五市一町の行政や経済界などが一致団結して、「加賀地域連携推進会議」が設立されたところであり、交流人口の拡大を目指して、この推進会議が取り組む情報発信に対して支援を行うことといたしました。

本県全体の玄関口である金沢駅につきましては、新幹線駅舎の建設が順調に進んでいるほか、今後は、在来線部分を含めたコンコースについても、伝統的工芸品を活用するとともに、全面的なリニューアルが行われることとなり、石川らしさを感じていただける「しつらえ」となることを期待しております。

こうした中で、金沢駅構内に県内各地の地酒を楽しむことができる店舗が設置されることとなりました。この店舗では、本県の多彩な地酒を伝統的工芸品の器を用いて提供すると聞いており、県としても、本県を訪れる皆様にとって大きな魅力となることから、支援を行うことといたしました。

観光情報センターにつきましては、去る三月に、当日宿泊予約や手荷物配送など新たなサービスの実施や県内各地の情報を発信できる催事スペースの確保などを内容とする機能強化策を取りまとめたところであり、これに基づき、改修工事に着手いたします。

次に、新幹線開業により増加が見込まれる外国人旅行者の受入体制の整備につきましては、道路案内標識の英語表記の修正や、兼六園や金沢城公園における公衆無線LANの整備を進めるなど、外国人旅行者の利便性や満足度の向上を図ることとしております。

のと鉄道につきましては、新幹線開業に合わせて観光客用車両を導入することとしております。能登ならではの雰囲気が随所に感じられるようなデザインとすることで、新幹線で本県を訪れる観光客を能登へと誘う魅力的な車両となることを期待しております。

金沢都心部に新たな賑わいを創出する緑地空間として整備を進めております県庁跡地及び中央公園につきましては、来る七月に整備が完了する見込みとなりました。

今回の整備を機に、それぞれの緑地空間にふさわしい新たな名称の検討を進めてまいりましたが、全国からの公募の結果や有識者のご意見も踏まえ、県庁跡地については、しいのき迎賓館の名称が県内外の皆様方に広く定着していることから「しいのき緑地」と、中央公園については、かつて旧制第四高等学校の校地であった歴史を広く知っていただくため「いしかわ四高記念公園」という名称を選定し、今議会に関係条例の改正を提案しております。

以上申し述べた北陸新幹線金沢開業に向けた足元の対策に加え、新幹線の敦賀延伸も見据え、中長期的視点に立ちながら、人やものの交流をより一層盛んにするための新たな取り組みにも着手いたします。

小松空港につきましては、国際線では、高い搭乗率を維持している台北便、本年十一月に就航十周年を迎える上海便、そして三月から再び週四便となったソウル便について、引き続き、航空会社と連携しながら、各路線の特長を活かした利用促進に取り組むほか、国際線駐車場とターミナルビルとの間の歩道にルーフを整備し、国際線利用者の利便性の向上を図ることとしております。

今後とも、議員各位をはじめ小松基地並びに空港周辺住民の皆様方のご理解とご協力をいただきながら、日本海側の拠点空港としての発展に向け努力してまいる所存であります。

能登空港につきましては、開港十一年目の搭乗率が、現時点ではわずかながら目標搭乗率を上回っておりますが、目標搭乗率の確実な達成のためには、利用の上積みがさらに必要であり、最後まで気を緩めることなく、地元市町や関係団体と一体となって利用促進を図ってまいります。また、開港十二年目となる七月からは、「のと里山空港」の愛称を積極的にPRすることとしており、首都圏からの一層の誘客につなげてまいります。

金沢港につきましては、コンテナ取扱量が四年連続で史上最高となったほか、近年クルーズ船の寄港が相次いでおり、本年度も、延べ十五隻の寄港が見込まれております。こうした貨物量の増大やクルーズ船の寄港に対応するため、港湾機能のさらなる強化を図ることといたしました。御供田ふ頭においては、トランスファークレーンのレーンを追加整備し、コンテナ取扱能力の増強を図るほか、作業効率の大幅な向上と万が一の際のバックアップ機能の確保を図るため、二基目となるガントリークレーンを導入することといたしました。

また、旅客船岸壁を有する無量寺ふ頭においては、岸壁の老朽化が進んでいることに加え、クルーズ船の大型化に対応する観点から、岸壁の再整備に向けた調査に着手することといたしました。

七尾港につきましては、矢田新地区において、来年春の供用開始を目指し、二万トン級の旅客船が接岸できる岸壁の整備を進めてまいります。
道路網の整備につきましては、ものづくり企業が集積する加賀地域と金沢港やのと里山海道を結び、本県の海側における新たな南北幹線となる「加賀海浜産業道路」について、加賀地域への企業進出や金沢港の貨物量の増加により整備の必要性が高まっていることから、まずは、早期の事業効果の発現が期待できる手取川における新たな架橋に事業着手することといたしました。

無料化後、交通量が約二倍と大幅に伸び、能登地域の交流人口の拡大に大きく貢献している「のと里山海道」については、能越自動車道七尾氷見道路の全線供用などにより、さらなる交通量の増加が見込まれることから、四車線化区間の拡大を図ることとし、まずは、交通量が多く、登坂区間がボトルネックとなっている柳田インターチェンジから上棚矢駄インターチェンジ間の事業化に向けた調査を行うことといたしました。また、展望性の良いガードケーブルへの更新や並木整備に着手するなど、沿道の景観にあわせた整備を行うこととしております。

金沢外環状道路山側幹線の全線開通後、交通量が増加している兼六園下交差点については、車線の増設など抜本的な改良を行うこととし、これに伴い、隣接する兼六駐車場と一体的に再整備を行うことといたしました。

北陸新幹線金沢開業を見据えた文化施策のさらなる充実につきましては、文化振興施策の拠り所ともいうべき文化振興条例(仮称)の制定や文化振興指針の見直しに向けて、学識経験者や文化団体、経済団体などからなる検討会議を設置し、昨年度実施した県民意識調査の結果なども踏まえ、具体の検討を進めてまいります。

文化財保存修復工房につきましては、平成九年に自治体として初めて設置して以来、文化財の修復の実績を重ね、現在では、国宝や国指定重要文化財の修復も手掛けるなど全国から高い評価を受けております。今回、機能のさらなる拡充を図るため、現在の出羽町分室から、県立美術館に隣接した広坂別館に移転することとし、平成二十八年春のリニューアルオープンを目指して、その設計に着手することといたしました。

移住・交流居住の促進につきましては、新幹線開業により、移住先として本県の魅力が大きく高まる機会を捉え、新たに首都圏における情報発信を強化するとともに、JR東日本と連携した移住体験モニターツアーを実施することとしたところであり、市町とも連携しながら、本県への移住者等の増加につなげてまいりたいと考えております。

本県独自の日本語・日本文化研修プログラムである「石川ジャパニーズ・スタディーズ・プログラム」につきましては、海外における日本語教育の分野で高い専門性を持つ独立行政法人国際交流基金から、ホームステイをしながら本物の伝統文化や生活習慣などに触れることができる点が高く評価され、自治体としては初めて、日本語教育に関する協力協定を締結する運びとなりました。この協定に基づき、本県の研修プログラムの一層の充実を図るとともに、同基金の海外ネットワークを活用して参加大学の拡大を図ってまいります。

以上

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お問い合わせ

所属課:知事室秘書課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1221

ファクス番号:076-225-1222

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