県議会の議案説明要旨 - 平成11年2月25日 - 5 石川型福祉社会の構築について

◎  主な施策の概要

5  石川型福祉社会の構築について

第五は、石川型福祉社会の構築であります。

介護保険制度の円滑な導入に向けた体制整備でありますが、現在、要介護高齢者数の実態把握とニーズの所在を明らかにする高齢者実態調査の取りまとめとともに、介護サービス基盤の整備や公正かつ的確な要介護認定などの諸準備を鋭意進めているところであります。平成十二年四月の制度開始まで残された時間は限られておりますが、今後提供される介護サービスの具体的内容や保険料の目安について、各市町村が住民の方々にできるだけ早い時期に提示することができるようにするなど、県、市町村一体となって準備を進めてまいる所存であります。

また、本年十月から開始される要介護認定の公正かつ的確な実施を図るため、介護認定審査会委員、訪問調査員等に対する研修を実施するとともに、要介護認定などに対する不服申し立ての審理・裁決を行う介護保険審査会を設置するほか、広く県民の皆様や介護サービス計画を作成する介護支援専門員に対し、介護保険Q＆Aや介護サービス事業者等の情報を提供する総合的なネットワークシステムを構築することといたしました。加えて、痴呆性老人対策の充実や介護保険の対象とならない方への対策についても配慮することとしております。

障害者施策につきましては、割引制度のない公共交通機関を利用して授産施設等に通所している身体・知的障害者の方々に対して交通費を軽減することといたしました。

また、子育て支援につきましては、子育て家庭の相談に応じる地域子育て支援センターの拡充を図るほか、放課後児童クラブの開設時間の延長に対して助成措置を講じることとしております。さらに、乳児の死亡原因の第三位を占める乳幼児突然死症候群の予防啓発にも取り組むことといたしました。

バリアフリー社会の推進につきましては、福祉機器の研究開発を促進するため、本年八月に福祉機器に関する全国学会が本県で開催されるのにあわせ、一昨年の北欧訪問を機に協定を締結したデンマーク・リーべ県から専門技術者を招聘し、シンポジウムを実施することといたしております。また、バリアフリー機器展も開催することといたしております。加えて、歩道における段差解消等に努めるほか、北部公園、犀川緑地をバリアフリー対応の公園として整備することといたしました。

看護大学につきましては、本年四月の文部省への大学設置認可申請に向け鋭意取り組んでいるところであります。引き続き着実な整備を進めるとともに、教育課程の編成、広報活動など、平成十二年四月の開学に万全を期してまいる所存であります。

 

以上

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