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金沢城公園整備の一環で進められている橋爪門復元整備に伴い、昨年度から引き続き遺構確認調査を実施した。その結果、続櫓台周辺から、二ノ門関連の施設に関してその改修の変遷を推定しうる遺構を確認した。(発掘調査地点)(PDF:165KB)
調査期間 平成23 年5 月12 日~ 12 月22 日
調査面積 1 , 100平方メートル(平成22 年度調査区を含む)
平成23年度は、昨年度から重点的に進めている二ノ門に加え、枡形土塀関連の遺構確認を目的として調査を実施した。ただし、枡形土塀石垣の推定箇所は、近現代の改変が激しく、関係する遺構は残存していなかった。
<二ノ門礎石根固め>
昨年度確認した遺構を精査した結果、北側脇柱列の3箇所と、正面北側鏡柱に対応する根固め痕跡それぞれについて三時期(寛永創建期・宝暦再建期・文化再建期)の変遷を確認した。
<石組暗渠・石組枡>
年度検出した石組枡より西側に、文化再建時の改修痕跡を確認した。再建前には枡はより二ノ丸側に設置されており、それに伴って二ノ門敷石も二ノ丸側に広がっていたと推定できる。
<木蓋付溝>
石組枡の位置から推定される敷石の縁石(葛石)に一部重複するとみられる位置で、縁石脇に設置されたと推定する溝の掘方及び同構築材の抜取り痕跡を確認した。嘉永3年絵図には、石組暗渠・石組枡とともに、葛石に沿う形で木蓋付溝が表現されており、今回確認した溝がそれに対応するものと推定できる。
調査地点(写真右手)、河北門(同左手)・石川門(同奥)・五十間長屋(同手前)を臨む
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