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区域 加賀市山中温泉荒谷町イ、ロ、ハ、ニ、ホ、へ、ヲ、山中温泉今立町イ、ロ、ハ、ニ、乙、丙、丁、山中温泉大土町イ、ロ及び山中温泉杉水町イ、ロ、ハ、ホの全域並びに山中温泉荒谷町山林ロ、山中温泉今立町ホ、へ、ト、チ、リ、ヌ、ル、甲、山林ニ、山林リ、山林ル、山中温泉大土町ハ、ニ、山林イ及び山中温泉杉水町ニ、へ、ト、山林イ、山林ロ、山林ニの各一部
面積 約151.8ha
選定年月日 平成23年11月29日
加賀市は石川県南西端に位置し、市内には、南端部の大日山に発する動橋川と大聖寺川が、市内の東西を北部海岸に向かって流れる。加賀市南部の山間部は、近世には大聖寺藩の奥山方に属し、動橋川沿いの東谷と、大聖寺川沿いの西谷を中心に21村が形成されていた。うち8村には炭役が課されて大聖寺藩の御用炭全てを生産し、近代から昭和前期にかけては山間部の大半の集落が炭焼きを主産業とした。
昭和30年代以降、西谷におけるダム建設や、災害、離村などにより失われた集落もあるが、藩政時代より炭焼きを行い、東谷沿いに搬送した荒谷、今立、大土、杉水の4集落では、豊かな山林や、集落間のつながりを示す河川や旧道等と共に、歴史的環境が良好に残されてきた。
保存地区は、東西約5,280メートル、南北約4,950メートル、面積約151.8ヘクタールの範囲で、荒谷、今立、大土、杉水の4集落及びこれらを結ぶ河川、旧道から成る。各集落とも、地形に合わせて敷かれた道に沿って宅地を開き、その周辺の比較的平坦な土地を耕地とし、周辺の山林を背景に、狭隘な谷筋集落に独特な集落景観を見せる。
主屋は、加賀地方に広く見られる前広間型の間取りを持つ2階建ての切妻造妻入で、4面に下屋を廻らし、大屋根には煙出しを設け、屋根と庇を赤褐色の桟瓦で葺く。統一的な外観に加え、部屋境に太い通し柱を立てる強固な軸組も、特徴の一つを成す。
加賀市加賀東谷伝統的建造物群保存地区は、近世から昭和前期にかけて炭焼きを主産業とした山間部の4集落からなり、加賀地方の農家の特徴を発展させた近代以降の伝統的建造物群が、石積み、石造物、樹木、旧道、水路、河川等の工作物や自然物と一体となって独特な歴史的風致を形成しており、我が国にとって価値が高い。
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