ホーム > 連絡先一覧 > 白山自然保護センター > その他情報 > 白山の外来植物対策について
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白山は多様な高山植物が生育しており、「花の百名山」の一つにも挙げられています。しかし、登山等で人が白山に入ることにともない、海外由来の植物や、本来高山帯や亜高山帯に生育していない低地性の植物が侵入してきており、それらを「外来植物」と呼んでいます。
【白山への外来植物の侵入(イメージ図)】
多くの植物は根を張るため、自分では動くことが出来ません。このため外来植物が白山に入ってくる際には、主に種の形で入ってきます。
白山には登山等を目的に毎年多くの人が訪れるため、そのような人達の靴や荷物、車等に付着して外来植物が上がってくることとなります。
【オオバコの種(大きさ1mm程度、ぬれると粘液を出し、靴や車両に付着します)】
白山に外来植物を入れてはいけない理由は、主に以下の3つとなります。
【白山在来植物である「ハクサンオオバコ」(学名Plantago hakusanensis)】
私たちが取るべき対策は大きく2つに分けられます。一つは入ってきてしまった外来植物を取り除くこと、もう一つは外来植物が入ってこないようにすること(種が入ってこないようにすること)です。
入ってこないようにする対策の例としては、登山口に設置してあるブラシやマットで登山靴の土を落としてもらうことが挙げられます。また、他の山で付いた種を持ち込まないよう、靴や服、リュックなどはキレイにしてから入山してください。
※国立公園内においては、たとえ外来植物であっても植物の摘み取りは規制されていますので、除去活動を行いたい場合については、当センター等が開催するイベントに参加して下さい。
【外来植物侵入防止マット及びブラシ】
石川県では、平成13(2001)年から平成15(2003)年にかけて分布調査を実施した後、平成16(2004)年より除去活動を開始しました。その後、平成19(2007)年からは、環白山保護利用管理協会と連携しながら活動を行っています。
平成22(2010)年からは自然公園法に基づく「生態系維持回復事業」としても実施されるようになり、以降は除去活動のみならず、国(環境省、農林水産省、国土交通省)、地方自治体、民間団体などが連携して侵入防止対策や生育状況のモニタリング調査、普及啓発などを実施し、今日まで活動を続けています。
※侵入防止対策(マット、ブラシの設置)については、主に生態系維持回復事業の一環で環境省や環白山保護利用管理協会が実施しています。
当センターでは主に除去活動を担っており、大きく(1)イベント開催による除去活動、(2)企業等団体が実施する除去活動への協力、(3)その他活動(関係者有志での除去活動の開催及び参加)の3種類に分けられます。
除去活動については特定非営利活動法人「環白山保護利用管理協会」と共同主催で行っており、現地での除去活動(イベント型)と研修を実施してボランティア登録を行う研修講座(自主参加型)の2本立てで行っています。自主参加型は、研修講座を受講し、ボランティア登録された方については、個人的な登山の際などに、一定のルール(除去方法・場所の指定、除去時のゼッケン着用の順守等)のもとで除去活動を行っていただいています。
(※参考)外来植物除去作業の実施状況について(当センターで実施した除去活動の実施状況を逐次更新しています)
【イベントによる除去活動および研修講座の様子】
白山の外来植物対策には、個人・団体ともに毎年多くのボランティアに参加いただいています。多くの方々のご協力により、白山の外来植物の勢力が抑えられており、在来植物を守ることにつながっています。
ボランティア等関係者の方々には、これまでのご協力に感謝するとともに、これからも末永くご協力をお願いいたします。
また、白山で外来植物の除去活動を見かけた際には、ボランティアの方々へご理解と温かい声援をお願いします。
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