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更新日:2025年4月25日

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記者会見の要旨 - 令和7年4月24日 -

知事

  冒頭、私から5点報告いたします。

  まず1点目、スライド1、被災家屋の修繕、利活用に向けた取り組みについて、報告します。自宅や空き家を公費解体せず、修繕して住みたい、または他者に譲って宿泊施設などに活用できないか、こういった被災者の声が聞こえてきます。また、能登で復旧・復興に従事する方々の宿泊施設は、引き続き不足しています。その一方で、被災して半壊や全壊の判定を受けた建物でも、専門家の目で見れば修繕可能な被災家屋は多数あると言われています。こうした声に応えるべく、石川県では、12月補正予算において、所有者からの被災家屋の修繕・利活用の相談を受ける相談窓口の設置や現地調査へ支援をしております。加えて、県、市町、全国古民家再生協会、能登復興建築人会議、不動産仲介や民泊仲介、宿泊施設運営事業者などからなる「被災家屋活用推進タスクフォース」を隔週で開催し、関係者間で密な情報共有と連携を進めており、参加団体からは様々な取り組みが生まれております。例えば、相談窓口の設置や現地調査に加え、所有者や活用事業者向けのセミナー、あるいは集落単位で修繕・利活用すべき物件を見い出す調査及び現地視察ツアーなど、被災家屋の修繕・利活用に向けた取り組みが現在行われております。

  スライド次をご覧ください。県の補助事業について改めて説明いたします。全国古民家再生協会を中心とする活動として、相談窓口の開設や、寄せられた相談内容に応じた、建築士や古民家鑑定士による現地調査を12月より実施しており、現地調査の結果をふまえて、修繕の方法や修繕費用の相場の提示、修繕業者の紹介、民泊施設、飲食店舗、賃貸住宅など活用方法の提案や活用事業者の紹介などを行っています。4月18日までの相談件数は392件で、うち190件では現地調査を完了しましたが、「修繕不能」と判断された物件はたった3件であり、ほぼ全件が「修繕可能」な物件でありました。また、他者に譲渡・貸出する形での物件の利活用を希望する方に向けて、全国古民家協会の情報サイト「古民家住まいる」に、現地調査前の物件含め57件が掲載中であります。現時点では、民泊運営事業者や復旧・復興に携わる業者からの問い合わせは、まだ十数件ですが、成約に向けて所有者と相談中の案件もございます。

  スライド3をご覧ください。これは休眠預金活用事業であります。能登復興建築人会議では、休眠預金による支援制度を活用し、集落単位で修繕・利活用すべき物件群を洗い出す調査活動を実施しており、輪島市及び能登町での調査件数は、約1,200軒にのぼっています。加えて、調査を踏まえて、活用事業者が実際に被災家屋や周辺地域を視察し、被災家屋の活用可能性を検討するツアーを4月13日に試験的に実施しており、ホテルなどとしての活用を検討したい県内外の活用事業者など18名が参加いたしました。今後はさらに、古民家再生協会に集まる活用相談物件の情報も活用し、他の地域でもこうした調査・視察ツアーを実施するなど、「集落単位の分散型ホテル」としての投資可能性調査に迅速につなげていくことが重要です。

  スライド4をご覧ください。改めて、公費解体の留保についてお知らせをいたします。相談の受付から、修繕を行ったり、活用・売却を判断したりするまでには、半年から場合によっては1年程度の時間を要します。公費解体申請済であっても、古民家再生協会などに相談の上、市町に「留保」を申し出れば、焦らず見積りを待ち、納得のいく修繕・利活用の検討をしていただくことが可能です。留保物件については、県の公費解体完了目標10月末の外で管理するほか、最終的に「やはり解体したい」との判断に至ったとしても、問題なく公費解体はできるので、その点は安心いただきたいと思います。また、市町においては、自己都合による単なる解体の延期ではなく、古民家再生協会などに相談の上、「公費解体の留保」を申し出る住民の要望には柔軟に対応し、十分な時間的猶予を与えていただくとともに、住民に「留保ができない」という誤解を生じさせることがないよう、この点についても、市町に改めてご協力いただくよう申し上げており、一旦、公費解体と申し込んだら市町は「公費解体でしょう。順番をついて、壊しますから。」と言う、それ一辺倒ではなく、このスキームに乗れば、直して自分で使う、あるいは事業者の方で、活用していただくことが可能だと、こういう選択肢があるということを、改めてこの記者会見でも申し上げますし、市町の担当者にもお伝えしたいと思います。

  スライド5をご覧ください。文化財レスキューの活用状況について報告します。被災した文化財が廃棄・散逸されるのを防止するため、地震によって損壊した施設や家屋などに取り残され、緊急に保全措置が必要な仏像や美術工芸品などを救い出し、所有者に返還するまでの間、一時保管する「文化財レスキュー」活動を実施中です。具体的には、国立文化財機構文化財防災センターが事業主体となり、令和6年2月13日から実施しており、国立文化財機構のほか、文化遺産防災ネットワーク推進会議に参画する国立美術館や国立科学博物館など27団体の職員が被災地で、レスキュー隊を編成し、要請のあった文化財などの、現地調査、救出、汚れ落としや乾燥といった応急処置、一時保管場所への運搬を行っております。これまで、レスキュー隊には全国から延べ2,970人に参加していただいております。この中には、県や市町、県立歴史博物館や県・市町の博物館の職員、県内文化関係団体などに所属する方々も、実際の救出活動にあたっており、令和7年4月18日現在、174件を救出しております。これは、東日本大震災の86件、熊本地震の47件を既に大きく上回っている実績です。救出した文化財の中には、上時国家文書(かみときくにけもんじょ)など貴重な県指定文化財も含まれています。夏休み期間中には、県立歴史博物館において、救出した文化財を活用し、被災地の歴史や文化を紹介する特別展を開催いたします。是非、多くの方に足を運んでいただきたいと思います。

  スライド6をご覧ください。小松・香港便が、本日4月24日から運航を再開します。香港エクスプレス航空により週3便で運航されます。初便の到着に合わせて、今晩、開催される小松空港の記念式典には、私も出席いたします。「ひゃくまんさん」や「はぴりゅう」と一緒に、到着客を出迎え、歓迎いたします。今回の香港便の再開により、コロナ前に運航されていた小松空港国際線のソウル・上海・台北・香港の全4路線が再開されることとなります。関係者の皆様に改めて御礼を申し上げます。ありがとうございます。県としては、香港エクスプレス航空と連携し、今後の香港便の利用に繋げるため、初便で香港のメディア・インフルエンサーを招へいし、県内の観光地などを発信してもらう取り組みを実施いたします。また、県では、運航再開に合わせて、現地の旅行会社に対して旅行商品の造成を働きかけてきました。特に、香港の大手旅行会社EGLツアーズについては、先月、3月18日に袁社長が来県された際、私から直接、小松便を利用した送客を要請したところ、早速、本日の小松発の初便を活用したツアーが開始されることとなりました。ありがとうございます。このEGLツアーズの商品については、4月から6月の2ヵ月間で計21回が予定されております。4泊5日の日程で、中部国際空港に到着後、高山や立山黒部アルペンルートなどを巡り、兼六園やひがし茶屋街、ゆのくにの森などの県内の観光地を訪問した後、小松空港から帰国するコースとなっています。また、EGLツアーズによれば、早々に満席となった出発日もあるなど、集客状況は好調であるとのことです。県としても、本ツアー客の受入に万全を期します。7月以降もこうしたツアーが継続されるよう、引き続き働きかけを行ってまいります。小松・香港便の更なる利用促進に向け、インバウンド・アウトバウンド双方の取り組みを推進してまいります。

  スライド7をご覧ください。道路の復旧状況について報告いたします。能登半島地震と奥能登豪雨で大きく被災した外浦沿岸部の道路のうち、ゴールデンウィークまでに2箇所通行止めを解除いたします。このうち、国道249号の輪島市門前町から珠洲市間については、国の権限代行により復旧工事が進められ、地域の方々や緊急車両に限って、通行可能となっていた大川浜工区について、明日4月25日午後1時から、一般車両も通行可能となります。輪島市の中心部から、観光名所の白米千枚田を経由し、曽々木海岸や町野地区までの行き来が可能となります。加えて、休業が続いていた道の駅「千枚田ポケットパーク」において、明後日26日から来月6日まで、物販・飲食の営業が再開することとなりました。ゴールデンウィーク期間中に能登を訪れる多くの方にご利用いただきたいと思います。また、輪島市からの要請を受け、県が代行して工事を進めている「おさよトンネル」についても、土砂撤去やトンネルの補修などの応急復旧が完了したことから、明日4月25日午前10時から、地域の方々や緊急車両が通行可能となります。これで地域住民の皆様の利便性が向上いたします。引き続き、早期の復旧に向け全力で取り組んでまいります。

  スライド8をご覧ください。県内の主要温泉地のうち、能登半島地震による被害の大きい和倉、輪島を除く、5つの温泉地の予約状況は4月22日時点でゴールデンウィーク前半は客室稼働率で5割程度、後半は昨年とほぼ同じ客室稼働率で8割程度となっており、ゴールデンウィーク前半の県内の温泉地にはまだ空きがございます。温泉地からは、「今年は、飛び石連休で日並びが良くないため、前半に空きがでている」「物価高騰の影響などによって、旅行控えがあるのではないか」との心配の声も届いています。列車については、北陸新幹線の予約席数は前年比105%、サンダーバード号は113%となっている一方、しらさぎ号については99%となっています。やはり、中京方面がすこし心配です。航空便については、4月18日時点で、小松・羽田便の予約席数が、JALとANAを合わせて前年比98%となっています。列車、航空便は昨年並の予約状況となっておりますが、ゴールデンウィーク前半の県内の温泉地の宿泊にはまだ空きがございます。県内外の皆様に、是非、石川県内の温泉地でゆっくりゴールデンウィークをお楽しみいただきたいと思います。

  私の冒頭の報告は以上です。

 

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