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更新日:2024年1月15日

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記者会見の要旨(質疑応答) - 令和6年1月15日 -

令和6年1月15日(月曜日) 10時00分~

記者

1ページ目のところなんですが、農地41件、これ農地の被害って具体的にどんな被害でしょうか。

農林水産部長

まず、ここに判明分と書いてございますが、ここに書いてある農業の被害につきましては、農地農道については、県南部が中心であるということはまずお含みおきをいただきたいと思います。一番下にあるように、被災者が、田んぼに行けてませんので、いわゆる北の方についてはまだ把握が全くできていないというのはご理解いただきたいと思います。農地の被害ですけれど、田んぼが割れたり、あぜが崩れたり、そういった田んぼに損傷があるというのが、農地の被害でございます。

記者

この数字は知事冒頭でおっしゃってましたけど17市町での数字でしょうか。

知事

被災市町は、災害救助法の適用は17市町ということを原則に、いただいている数値と認識しています。

農林水産部長

補足しますが、17市町が、知事おっしゃるように、被災地域なんですが、今例えば、農地の41件で申しますと、金沢・小松・川北・津幡・内灘など、これ毎日の被害報に出てますけれども、どちらかというと南部の五つの市の数字でありまして、北部については、繰り返しになりますが、全く把握できていないというのが、現状でございますので17市町の数字ではありません。

記者

先ほど、能登の人口の1割が就業しているとご説明ありました。今県として2次避難を加速させている現状において、離農が進むその可能性というのもはらんでいると思います。先ほど説明あったニーズ調査というのがすごい急務であるとは思うんですけれども、中長期的な視点でですね、就業人口というのを確保するというのは可能でしょうか。

知事

発災から15日たちました。今現在において、意欲を見せている方がいるというのは事実と把握しました。また奥能登の農地のですね、被害状況については、全体を把握できていないということも今お示しをしました。そんな中でですね、我々は見捨てることはしませんよというまずメッセージを今日出しています。意欲のある方、また今後の方向性として、大規模集約化は、やむを得ないですよね。そこに、今いる生産者だけでは無理。であるならば、まさしく農地、農業生産ボランティアとして、やっぱり人をお願いしたい。まずは春に、スタートする。営農活動について、至急お願いしたいという、まずその方向性をお示ししております。改めてですね、かねてより能登の農業生産者の高齢化、また、スマート農業にしていかないといけないと言っておりますが、なかなかそれがいわゆる技術も必要ですし、農機具もスマート化をするとしたら、それに対応できる人材も必要です。そのマッチングを号令はかけていたところです。そこにこの今回の地震となりました。改めて、この方針を変えることはしませんが、ここにやはり人が、技術の対応できる人が、そこは生産者を支えることが第一でありますということを、まず県の方針としてお示しいたしました。加えて、今般の事案で、台湾でですね、元々準備していた石川フェア、例えば微風百貨店のグループの皆さんのおかげで、むしろ開催してほしいと。売れるものは売る、何とか応援したいという一つの私は、被災地のブランド化としてですね、一生懸命生産者がこの能登において、くじけないで頑張ろうと自分たちの土地を見捨てないで頑張ろうと生産を再開しようと、この意欲がある以上はですね、私はそれに応えたいと思っています。

記者

今ほどちょっとブランドの話もあったのでお伺いしますが、ブランド農産物、先ほどあったのとてまり、能登牛、今出荷のピークといいますか、出荷のタイミングだと思うんですけど、例えば春とか夏の漁業の方ですね、ブランド農産物もあると思います。圃場とか漁場等の被害も出ていると思いますけれども、現状としてどうその被害を把握されているか、お伺いします。

知事

なので、冒頭からできる限りの範囲内で、これは物理的です。漁港も漁場もまた農場等ですね、実態の把握はできていません。これもはっきり言いました。把握できている範囲の限りにおいて対応していきます。衛星写真とか、これもドローンとか、農業用水の水利関係も、できる限りで今把握できていますが、ただこれドローンで見たり、計測をしてもですね、実際に水が流れるのかどうか、安定的にかどうかということの確認は、しなければいけませんよね。そのことを踏まえて、できる限り、生産者の意欲は、そんなに衰えていないけれども、被害の状況を把握した限りにおいて支えていきましょうと。こういう姿勢はお示しをした上で、JAと農業法人の皆さんと協力しながら、聞き取りをしながら対応するということです。

記者

そのブランド農産物の保護等、いわゆる農林水産業復興のシンボルとして、今後どう位置付けていくかという点もお願いします。

知事

ご承知のように、世界農業遺産としてGIAHSにおいて、認められております。この里山里海を活用した世界農業遺産は一つのブランド、これまでも申し上げてきております。これをさらに推進するとともにですね、今回の震災の被害を踏まえて、これに負けてはならないというですね。創造的復興のブランドというのは私は必要だと思います。この被害に被災に負けてはならないと。これ私が言ってるんじゃなくて、生産者から上がってきている声を、これをないがしろにすることは許されません。この地震の被災地の皆さんの生産者の声を、これは一つのブランドとして、私は構築していく必要があると考えています。もう一点は、やっぱりトキですね。既に2年後、令和8年を目途にトキ放鳥は決定しております。このことは、環境省からこれに関して、変更があったとは聞いておりません。従いまして、そのトキ放鳥に向けてのですね、ブランド化ということも必要ではないかと考えています。以上3点のブランドということは、価値観ですね、ブランドで何かちょっと高級品をイメージしたりしますが、そうじゃなくて、能登の生産者にとって、その消費者にとっても特別な思いで購入していただける価値感と、こういうふうにご理解いただければと思います。

記者

1月10日から記者会見を連日のように開かれるようになっていると思いますけれども、この狙いについて教えてください。

知事

当初から毎日やりたいと思っていましたが、それができる状況ではありませんでした。つまり、記者会見するには、数値を出したり、現場の報告をしなければいけませんが、数値を出すにも人手が取られてしまいますので、従いまして、ようやくテーマごとに記者会見をして、被災地の現実現状をリアルにお伝えをする。そしてまた、ご指摘やご批判もいただく。その場が必要であるということで、ようやくですね、できる限りの情報を提供し、それに対応できる体制が整ってきたという認識で、まずはお住まいから生活支援から生業からという順序で対応してきております。できる限り、本当は毎日やりたいんですが、データの集約もありますので、県とすれば、被災した17市町を中心にデータを集約してきちんと報告したいと思っていますので、折に触れてというか、今後もですね、できる限り、この県民記者会見を開催させていただきたいと思います。

記者

今日で発災から2週間となりますけれども、先ほど被害の全容把握にはまだ時間が要するという話もありましたし、今も安否不明者の捜索ですとか、2次避難も進められてると思います。知事としてですね、この2週間となることのまず所感とですね、今後の被災者支援復旧に必要なこと、またどういうふうに対応されていくかというあたり、考えをお聞かせいただけますでしょうか。

知事

知事として私はもう1月1日に、ヘリで官邸からこちらに戻って以来ですね、ずっとここに住んでいます。24時間、県のいわゆるサイボウズの防災のデータマップを見ながらですね、またSNSも含めて、市町からも、県の担当者からも、関係団体でも、それぞれデータが上がってきますので、ここを助けてほしい、ここに何が、救援物資を欲しい、医療支援が欲しいと、当然これは、自衛隊、警察、消防、DMATの情報がそこに乗っかってきています。市町からのデータも上がってきますが、残念ながら市町のデータはですね、通信が途絶をしていたり、道が壊れていたり、職員ご本人が被災されていてですね、十分に瞬時に全てに対応できる状況ではありません。あらゆる情報を突合して、私自身、対応するという14日間を過ごしてきております。改めてですね、総理の決断で早い段階で、当日中に古賀篤防災担当副大臣を出していただいて、県庁にも200名を超える政府職員が入っております。したがいまして、翌日からですね、ミニ霞ヶ関がここにできて、関係するですね、救命救急が最優先、72時間というラインがありましたが、この72時間というフェーズ同様に、同時並行で1次避難というフェーズ、次に、災害関連死や感染症を防ぐために、2次避難にお願いしますという要請。そして、これも皆さんご承知のように、東日本大震災のときには、放射性物質は対応が困難だったので、全損避難とか、命令かけることができましたが、なかなか今回、命令かけることは、困難です。そこでですね、私ども、私や県庁霞ヶ関チーム、いただいた情報を基にですね、オペレーションしています。これが実はアナログ的なこともあって、例えば、輪島の南志見地区、ここにはですね、県会議員の吉田さんが、危機管理監に直接電話して、出身だそうです、何もないと、とにかく何とかしてくれということで、危機管理監に了解を取って、吉田県議が現地に入ってくださいました。そこで見聞きしたことをダイレクトで伝えていただいて、そこで初めてみんながここに今いたら駄目だということで、2次避難に応じていただきました。こういう孤立集落の意思統一ということが、なかなか吉田さんが体を張って保険も利かないのに、とにかく着の身着のまま行っていただいて説得して、そうなったと。南志見が行くんなら、俺たちも行かなきゃいけないなということで、どんどんこの意識が坂口市長を通じて他の地域にも広がっていきました。これ、綱渡りの連続です。現場の自衛隊や救急や警察の皆さんからいただいた、情報を基にですね、日々データを更新しながら、ニーズにお応えをし、一時避難所の運営をし、2次避難所にまた移していくというオペレーションを同時並行で進めてきているということについての感想を問われればですね、私自身、本当に政府の皆さん、関係機関の皆さん、県庁職員の皆さん、また市町職員の皆さんに、関わっている全ての皆さんに感謝したいと思いますし、これに対する評価というものは、これは私ではなくて皆さんがされることだと思いますので、また皆さんのご指摘やご批判にも、しっかりと瞬時に対応できるように準備を整えておきたいと思います。

記者

先ほど農業ボランティア(仮称)という表記がありましたが、塩ですとか、ぶり、カニといった水産業といったことも、範囲に入ってるんでしょうか。

知事

農林水産業、当然です。ただし、海女さんもいれば、岩のりを取る人もいれば、サザエを取る資格のある人もいれば、当然専門性が求められる部分と、それから、人手として、指示を受けて働く人もいるし、またそれを運ぶ人も必要ですし、集約する人も必要です。ということを全部含めて、農林水産業ボランティアというふうに申し上げたいと思います。

記者

ボランティア以外に、もちろん、報酬を払って来てもらう専門人材というのも入ってるのでしょうか。

知事

当然です。

記者

東日本大震災の時にも漁港などがだいぶ壊れて、その後の専門的な技術ですとか人材を入れてより強くなった港等々もあります。守ることも大事ですけれども、今後その企業とか人材とか幅広く受け入れていく方針を示したという理解でよろしいでしょうか。

知事

そのとおりです。そのことはもう既に発災以来ずっと、担当部局と対応しております。漁港は作る時には農林水産省、水産庁ですね。

農林水産部長

県は農林水産部。

知事

しかし、できた後の、こうして壊れたときに直すのは、点検やメンテナンスは、土木部なんですよ。このことの情報の突合もしながら対応しましょうということを県庁内でも意思を統一していると、こういうことであります。

記者

最近ですね、創造的復興ということを知事もおっしゃっていて、最近ネットの方で能登半島、小さな集落が、漁村含めていっぱいあると思うんですけど、そこがかなりやられていると。今の数字だと。その中で何十億も使って、全てそのものを元に戻すべきなのか、いやもうここは例えば集落自体、漁村自体はもうやめちゃって、人が漁港自体もなくすってこと選択肢もあるかもしれませんけど、そういうことをやっていった方がいいんじゃないかっていうネット上の議論があります。知事にこの点についてどう思っていらっしゃるか、例えば、場合によっては、この集落はもうやめますというか、この漁村はもう今後使いません、みたいなことがあるのかどうか。

知事

これ二つですよね。今のまま元に戻してくださいという言い方もできます。二つ目。生産者、漁業者いますから、意見をお聞きした上で集約をし、機能強化していく、いわゆるこれICT化、デジタル化も含めてね、集約し、なぜ集約するかというと、県内69ある漁港のうち58がダメージを受けたわけです。この58を、集約した方が、より効果的、機能的、効率的にできるのではないか。なぜならば、壊れた58の漁港に道路がいつまで復旧できるのか、できないのか。このデータをもとに、漁港管理者やそこの漁港を使っている皆さんに判断いただかないと、漁港は良くなったけど、歩く道ぐらいしか復旧できないって言われたらそれは無理だよなと。そういう意味ですよね。この二つです。

記者

創造的復興というのは、ひょっとすれば、ある港、ある田んぼのある集落を閉める、いろんな相談をした上で閉めるっていうことも選択肢としてあるという理解でいいですか。

知事

ちょっと表現を柔らかく言います。集約して、標準化すると、こういう表現にさせてください。

記者

漁港の被害についてなんですけれども、58港というのは全て外浦地域にあるものなのでしょうか。

農林水産部長

外浦多いですが、必ずしも全てが外浦だというわけではありません。

記者

使えなくなった理由は全て地盤隆起ではなくて、その他の原因もあるということでよろしいでしょうか。

農林水産部長

付帯施設の荷上とか、そういったものの損傷も含めて、隆起だけではありません。

記者

農業のボランティアのことでして、これ募集方法や人数、

知事

農林水産業ボランティアって言い直しましたんで、農林水産業ボランティアで。

記者

農林水産業ボランティアの募集方法や人数の規模などについて現時点で何か計画があれば教えてください。

知事

今日の段階では、まず方針を私や農林水産部、皆でまず共有したということであります。この方針のもとに、やはり現地にこの方針で取り組むので、ご理解いただきたいということと、どんな技術者がとかね、どういう人手が必要かということも、何人ぐらい必要かというリサーチを含めてやらないと、やはりマッチングが間違うと、これは相手方に失礼になりますので、その作業を進めますということです。

 

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