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令和6年10月9日(水曜日) 15時00分~
公費解体の進捗状況について申し上げます。スライド1をご覧ください。公費解体の進捗状況ですが、9月末時点で、全体の解体見込み棟数 約3万2千棟の約16%に当たる5,096棟の解体が完了し、8月に策定した加速化プランに基づく解体計画に対する達成率は94%です。また、9月単月の解体棟数は、8月よりも約500棟増加しました。1,700棟となりましたが、9月21日に発生した奥能登豪雨の影響もありまして、計画棟数を336棟下回っております。
スライド2をご覧ください。令和6年奥能登豪雨による公費解体への影響です。奥能登豪雨による公費解体への影響ですが、発災時は安全のため、奥能登全域で一時的に解体作業を中断し、その後、順次再開しております。珠洲市、輪島市では、解体作業を実施できない解体班が、道路啓開などの復旧工事に協力していただいております。ありがとうございます。また、解体作業用の重機などの水没や、作業員の宿舎や仮置場の浸水といった被害が生じて、一部地域では現在も解体作業を中断しています。また、解体再開後も、道路状況の悪化により、通常よりも作業に時間を要しております。当面の対応としては、解体班を作業が可能なエリアの家屋へ既に配置変更しております。また、今後、豪雨による公費解体全体への影響も見極めながら、来年10月までの解体完了に向けて、解体班数を増強してまいります。
スライド3をご覧ください。奥能登豪雨における災害廃棄物処理の特例であります。今月5日、土曜日、石破総理が被災地を視察された際に、今回の豪雨に伴う災害廃棄物処理への支援の拡充について私から直接要望し、総理からは、地震と豪雨の一体的な取り扱いについて、早急に対処できるようにしたいというお言葉をいただきました。昨日、浅尾環境大臣から能登半島地震からの復旧途上にある中、今回の豪雨被害が生じたことを踏まえて、特例的に特定非常災害である能登半島地震と同水準の財政支援を行うとともに、半壊以上の家屋の解体を支援対象とする方針が示されました。これによって、地震と豪雨による災害廃棄物を一体的に処理することが可能となりました。仮置場での保管や運搬、処理、これを区別せずに行うことができますし、迅速かつ円滑な処理に繋がると考えております。総理はじめ、浅尾大臣、国の関係者の皆様に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。
スライド4です。市町別の公費解体の状況です。ちょっとグラフを見ましょうか。穴水町がパーセンテージとしては一番進んでおりますし、珠洲市も進んでおります。輪島が進んでいないですね。七尾では自費解体も結構進んできております。志賀町もそうですね。こうして見ると、珠洲市の1,567公費解体の棟数が本当に多いということがわかります。引き続き、工程管理会議を毎週行っておりますので、いわゆるボトルネックを確認しながら、迅速化を進めたいと思います。
スライド5をお願いします。自費解体の促進に向けた取り組みです。8月に策定した加速化プランでは、公費解体とともに、所有者が解体費用を立て替えて、後日市町から払い戻しを受ける自費解体についても促進していくとしております。ところが、手元に自己資金がない場合には、金融機関から借り入れすることも考えられます。こうした繋ぎ資金を借り入れした際の利子の助成制度を創設いたします。明日、10月10日から、石川県資源循環推進課において受付を開始し、個人の方を対象に、最大5カ月分までの利子を全額助成いたします。既に借り入れ返済済の場合も遡及して対象といたします。なお、自費解体のつなぎ資金にも活用できる被災者向けの融資制度を設けている金融機関もあります。こうした情報を県のホームページなどで紹介してまいります。また、自費解体を請け負う業者に関する相談窓口として、明日10日から石川県工務店協会と石川県構造物解体協会にご協力いただいて、業者の紹介といった相談にも対応いたします。引き続き、環境省や市町、関係団体と連携し、自費解体も含めて公費解体のさらなる加速化を図ってまいります。
スライド6をご覧ください。奥能登豪雨による農地被害とその対応です。今回の大雨による河川の氾濫に伴い、令和5年度の水稲作付面積2,800ヘクタールの3分の1に相当する約950ヘクタールの農地で冠水が発生いたしました。2,800ヘクタールの分母は被害のあった奥能登だけなのか、県全体なのかどっち。
これは奥能登地域の昨年の作付面積が2,800ヘクタールですね。それが分母になっております。
分母はそういうことであります。国の協力もいただいて、被害状況を調査した結果、農地に土砂や流木等が堆積する被害が、現時点で約400ヘクタール発生していると判明しました。冠水した農地をどこからどのように復旧していけばよいのか、関係者が検討できるように、県として、地域ごとに被害の程度を三つの区分に整理いたしました。説明します。まず大規模被害と区分したものが約100ヘクタールあります。これは、河川の氾濫に伴い、原形をとどめていないほど大きな被害を受けた農地であって、河川とセットで復旧を行う必要があります。そのため、復旧には少なくとも4~5年以上の期間が必要と見込んでおります。次、中規模被害と区分したものが約150ヘクタールございます。これは、農地の畔などは残っていますが、農地の中に土砂や流木が大量に堆積した農地であります。復旧には1~3年程度かかると見込んでいます。最後に、小規模被害と区分したものが約150ヘクタールあります。これは、農地に土砂が薄く堆積したり、流木が散乱していますが、農地そのものには大きなダメージがない。そのため、土砂等の除去を行い、用水等の確保ができれば、営農が再開できるのではないかと見込んでいます。今後、実際の営農再開には農地の復旧だけではなく、用水路や農業機械などの復旧も併せて行っていく必要がありまして、農地被害を整理したデータをもとに、来春から少しでも多くの作付けができるように、今週から県・市町・JA・農業者・生産者、この皆さん方で協議を進めて、農地や用水路等の必要な箇所の速やかな応急復旧工事を進めてまいります。
スライド7をご覧ください。奥能登豪雨に関わる2次避難についてであります。具体的な数字が出てきましたので報告します。2次避難については、輪島市からの名簿によって、10月7日から2次避難希望者を対象に、対面による健康チェックと2次避難の受付を行いました。輪島市の聞き取りによる希望者数は、先日お示しした10月4日時点で、35世帯63名でしたが、その後、新たに希望された方や、逆に仕事や学校の都合などで希望されなくなった方も出てまいりまして、10月8日時点で、25世帯52名となっています。このうち、2次避難予定者が21世帯44名、面談調整を続けている方が4世帯8名です。なお、2次避難先については、和倉地区や能登島地区の宿泊施設を予定しておりまして、明後日11日から2次避難を開始いたします。2次避難先への移動手段がない方々については、県でバスを手配いたします。また、それぞれの宿泊施設への2次避難後は、地震による避難の際と同様、行政機関等からの定期的な情報提供や、支援団体と連携したオンライン診療の支援など、避難者の方々へ丁寧なサポートを行ってまいります。なお、珠洲市については、現在、意向確認中であります。
スライド8をご覧ください。被災された方の心のケアについてです。地震と豪雨の二重災害は非常に強いストレスとなっております。被災された住民の方や、被災者を支援されている方など、誰もが心の不調に陥る可能性があります。被災地を訪問してまいりましたが、地震からの復旧途上での今回の豪雨災害により、心が折れそうだという声をたくさん伺いました。県では、災害による心のケアに対応するため、本年1月石川こころのケアセンターを設置して、被災者や支援者の専用相談ダイヤルを設けて、電話相談に応じるとともに、訪問相談も行ってまいりました。被災者の中に、疲れが取れない、夜中に目が覚める、将来に不安を感じる、こうした不調を感じる方がおられたらどうぞお気軽にお電話ください。また、被災地の福祉施設や支援団体の職員の方は、自らも被災者でありながら、被災者支援にあたっておられます。大変過酷な状況下で心身の健康と業務へのモチベーションを保つためには、ストレスケアが必要です。ケアを受けるためにも、管理的立場の方からの声がけが不可欠です。そこで、明日10日福祉施設や支援団体等の管理者向けに、被災地で働く方のストレスケアについての研修会を開催いたします。オンライン参加のほか、オンデマンド配信も行います。管理者の方にはぜひ聴講いただいて、職員の方の心の健康にご配慮いただきたいと思います。
スライド9をお願いします。能登復興推進隊の公募状況および活動の開始について報告いたします。能登復興推進隊は、被災地にお住まいの高齢者、障害者、育児中の女性などに地震および豪雨からの復興に必要な市町等の業務を担っていただくことで、仕事を通じた生きがいの創出、そして、復興の推進に繋げるものであります。10月2日より隊員を公募し、ホームページを開設し、チラシなども活用して登録を呼びかけましたら、1週間でなんと515名にご登録をいただきました。既に被災市町や団体等からも能登復興推進隊に依頼したい業務が数多く寄せられています。具体の業務内容は、応急仮設住宅周辺の除草、草むしり、清掃、除雪、被災者向けのチラシの封入、配布などなどであります。10月15日からは順次活動を開始する予定です。また、復興推進隊の一体感を持って取り組んでいただけるように統一のロゴマーク入りの帽子を隊員に提供いたします。県としては多くの方に故郷、能登の復興に関わっていただいて、地域を盛り上げていただければと考えておりまして、今後とも、能登復興推進隊の取り組みに参加いただけるように周知に努めてまいります。
最後のスライド10であります。のとじま水族館のジンベエザメの展示再開です。のとじま水族館では、令和6年能登半島地震の影響で、展示していたジンベエザメが死亡し、現在展示を休止しておりますが、10月11日からジンベエザメの展示を再開します。今回展示するジンベエザメ1頭は、全長4.4メートルのメスでありまして、志賀町沖の定置網に入った個体です。現在、海上の生け簀で順調に飼育しております。今回のジンベエザメの死亡原因となりました、水漏れや、循環ポンプの故障による温水供給の遮断に対応するため、予備ポンプ3台の確保と、配管継ぎ目の強化を行いました。また、温水供給等の配管の二重化を進めて、地震に対する安全性を高めたところです。明後日11日の展示再開に合わせて、ご来館いただいた皆様から愛称、名前を公募することとしましたので、奮ってご応募いただきたいと思います。今行ける能登ということで、1人でも多くの方にのとじま水族館にご来館いただいて、能登の海からやってきたジンベエザメが、悠々と泳ぐ姿をご覧いただきたいと思います。
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