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令和6年10月18日(金曜日) 11時00分~
まず1点目です。国の予備費に呼応した専決処分です。国の予備費は、能登半島地震への対応のため、これまで6回、計6,640億円が使用決定されております。先週11日、金曜日に、新たに豪雨災害等への対応として、509億円を使用決定いただきました。就任後、間もない中で、速やかに対応いただいた、石破総理をはじめ、関係閣僚の皆さまに感謝申し上げます。国予備費の執行には、県としても対応する予算が必要です。一日も早く復旧を進めるため、予備費に呼応した補正予算について、12月の県議会定例会を待つことなく、本日、知事専決処分を行いました。今回の補正予算では、国の予備費に対応し、まず、浸水した仮設住宅の修復や、避難所環境の改善など、避難されている方々の生活支援、次に、災害廃棄物処理に係る市町の財政負担の軽減、次に、国の権限代行による、国道249号や塚田川、町野川など6河川の復旧など、公共施設等の復旧。これらの事業を行うため、142億円を計上しました。この財源として、国費48億円余、県債91億円余のほか、財政調整基金を3億円取り崩すことといたしました。奥能登豪雨への対応については、今後も、国の補正予算編成の状況なども見極めながら、県独自の支援を含む更なる予算措置を迅速に行います。12月補正での対応を念頭に検討します。
次、スライド2、能登官民連携復興センターの開所です。能登半島地震の発生から9カ月余りが経過し、奥能登豪雨からまもなく1カ月となります。能登の各地では、様々な地域団体等による復興に向けた活動が始まっておりますが、ノウハウやマンパワー不足、資金確保などの課題を抱えています。このため、地域団体等に伴走し、全国からの様々な支援を効果的に結びつけるコーディネート的役割を担う、中間支援組織として、県と能登6市町で設立に向けて準備を進めてまいりました、一般社団法人 能登官民連携復興センターが10月21日に開所します。来週月曜日です。代表理事であるセンター長には、一般社団法人RCFの藤沢烈さんにご就任いただきます。また、理事には、石川県の復旧・復興推進部長と企画振興部長が就任するほか、金沢大学 能登里山里海 未来創造センターの谷内江センター長、興能信金の田代理事長、のと共栄信金の鈴木理事長にもご就任いただきます。所在地は、のと里山空港内の奥能登行政センター4階です。発足時の運営体制として、藤沢センター長の下に、副センター長を配置し、以下、復興に取り組む地域団体に伴走し支援する事業部門が4名、資金や人員の派遣など外部支援の獲得や、庶務などを担う管理部門が2名となります。さらに、現在募集しております地域おこし協力隊も加え、民間からの更なる人員派遣についても調整を進めています。産官学の力が一体となったこのセンターが、能登の創造的復興を加速させる原動力となるよう期待するとともに、県としてもセンターや市町と緊密に連携して取り組んでまいります。
スライド3、のと里山空港内の仮設飲食店舗のオープンです。のと里山空港は、346人分の支援者の仮設宿泊所が設置されておりますし、能登官民連携復興センターの設置により、さらに多くの支援者が集まる拠点になります。こうした中、温かい食事をとれる交流の場所を望む支援者からの声を踏まえ、第1駐車場に整備を進めてまいりました仮設飲食店舗が11月2日、オープンいたします。店舗は、フードコート形式です。生業再建の支援にもつなげるため、被災した飲食事業者6店が出店いたします。また、飲食スペースは、コンセントやWi-Fiを備えており、ワーキングスペースとしても利用可能です。施設の名前は、「NOTOMORI(のともり)」です。能登の豊かな自然を感じさせる「NOTO(能登)」と「MORI(森)」を組み合わせた名称で、これは、入居する飲食事業者が名付け親であります。営業時間は、朝食は6時から9時まで。日中9時から17時まではカフェのみ営業を行って、夕食は17時から22時までです。なお、オープンの日、11月2日は17時から営業します。町中華や郷土料理、肉料理、創作料理、カレー、カフェといった、さまざまな温かいメニューを用意しております。支援者の方々をはじめ、旅行者も含め、地元の方も含め、多くの皆様に利用いただきたいと思います。
次、スライド4。祭りを再開することも創造的復興の一つのポイントだと申し上げてきましたが、現状、能登で、どれほど祭りが復活できているのか、現状報告をいたします。それぞれの地域に聞き取りをいたしました。5月末時点では、祭りのことを考えられる状況にないという声が大半となり、開催済み・開催予定は1割にも満たない数字でした。9月末時点では、全体の4分の1程度が開催済み・開催予定となるなど、徐々に地域の祭りを再開する動きが広がっております。良い傾向だと思います。地域の方々からは、「受け継がれてきた祭りを絶やさないため、規模を縮小して開催した」、「祭りを開催することで、地域に元気を届けることができた」、「今年は開催できなかったが、来年の開催に向けた検討を通じて、住民同士が集まるきっかけとなった」、こういった声をいただいております。私も7月の「あばれ祭」や8月の「石崎奉燈祭」に足を運びました。地域に人々が集まり、キリコが勇ましく乱舞する様子を見て、改めて、祭りは、能登の復活・復興の象徴となると、強く感じました。こうした祭りの再開に向けた地域の取り組みを後押しするために、県では、7月から新たに、いしかわ県民文化振興基金を活用して、キリコや保管庫の修理などの準備経費から開催に至るまで、3年間で最大150万円を支援しております。また、新たに、先月の奥能登豪雨により被災した祭りについても、助成対象に追加いたします。これまでに、24件、1,800万円余を助成しています。1つでも多くの祭りの再開につながるように引き続き、市町とともに、しっかりと取り組んでまいります。私の感想の1つとしては、学生さんをはじめ、外部の協力者の方、また、支援事業者の方々も参加していただいている姿が大変印象的でありました。感謝しております。
最後、スライド5、能登の復興に向けた写真展の開催についてです。アーティストで本県の観光ブランドプロデューサーでもある松任谷由実さんには、元日の能登半島地震発生後、さまざまな機会を通じて能登を応援していただいております。5月には、能登半島地震の復興に向けたチャリティシングル「アカシア」の発売に加え、「地震からの復興を応援したい、そして多くの人に能登の美しい景色を覚えておいてほしい」という想いから、同シングルのミュージックビデオを、能登の地を舞台に制作され、7月5日から31日まで石川県限定で公開し、8月からユーチューブで全国公開されています。一方、松任谷さんの隣の写真の、写真家の佐藤健寿さんは、地震発生後、複数回にわたり能登を訪問し、被災地の復興状況を撮影されています。また、7月には、松任谷さんとともに能登町のあばれ祭に参加し、その情景を、住民が祭りに込める特別な想いとともに発信されています。こうした経緯により、松任谷さん、佐藤さんのお2人から、「能登が忘れられないように協力したい」との申し出を受けまして、東京都からのご支援もいただき、今般、能登の復興に向けた写真展を開催する運びとなりました。展示会は「写真展 能登 20240101~316days later」と題し、11月12日から12月25日にかけて、東京有楽町のSusHi Tech Squareにおいて開催されます。佐藤さんが撮影した震災からの復興状況や能登の姿の写真の展示や、松任谷さんが復興を応援するために制作したミュージックビデオや、お2人が能登に対する想いを語る動画の放映を行います。また、「今行ける能登」の紹介や、先月の奥能登豪雨災害の展示も行います。復興の途上で再び災害に見舞われた能登の状況を発信する機会としたいと思います。なお、展示会の来場者に、近隣の石川県アンテナショップ八重洲いしかわテラスを紹介し、応援消費として本県の特産品を購入いただけるよう促すこととしています。展示会は、今後、金沢、大阪でも順次開催し、いずれの会場も入場無料です。展示会の来場者が、能登の特産品を購入したり、「今行ける能登」に旅行したりするなど、能登への応援の思いを行動につなげていくことで、能登応援の機運がより一層高まっていくことを期待しております。
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