緊急情報

閉じる

現在、情報はありません。

印刷

更新日:2023年9月6日

ここから本文です。

記者会見の要旨 - 令和5年9月5日 -

令和5年9月5日(火曜日) 14時00分~

会見資料(PDF:4,124KB)

知事

令和5年度9月補正予算案がまとまりましたので、その概要を発表いたします。

今年度当初予算では、喫緊の課題である物価高騰への対応、そして、成長戦略をできる限り先取りする予算を計上したほか、通常では編成を行わない6月補正予算においても、奥能登地震への緊急対応に加えて、物価高騰への追加対応や、成長戦略をさらに先取りする取り組みを計上したところであり、現在執行に全力を挙げております。

今回の9月補正予算は、大雨災害への緊急対応のほか、最低賃金の引き上げを踏まえた事業者支援など、6月補正予算編成以降の情勢の変化や、事業の進捗などにより、現時点で新たな対応が必要となったものについて、編成を行ったところであります。以下、主な施策について説明をいたします。

大雨災害からの復旧・復興

まず、大雨災害からの復旧復興についてです。

スライド1ページ目をご覧ください。

公共施設等の早期復旧

7月12日からの大雨で被災した道路や河川などの社会インフラについては、速やかに応急復旧を実施し、最大29路線、39ヶ所で通行止めとなった県管理道路については、う回路の設置などで、7月28日までに通行止めを全て解消しました。

また、河川の護岸の損傷についても、大型土嚢の設置などで、必要な応急対応を完了させております。用水などについても、田んぼに通水できない箇所が多数発生しましたが、市町や生産組合等とも連携し、仮設の水路の設置などにより、稲の生育上、水が必要な7月末までに農業用水を確保しました。

国は、先月25日に本県を含む全国各地の一連の大雨災害について激甚災害に指定しております。県としても、1日も早い本格復旧に向けて全力で取り組むとともに、市町の施設の被災も大変多いため、災害査定に向けた作業が円滑に進むよう、市町に対して、県の職員派遣も含めて、積極的な支援を行ってまいります。

森林公園

スライドの2ページをご覧ください。

森林公園につきましては、園内の林道や、遊歩道などの125ヶ所で、路肩の崩壊、倒木などが発生し、安全確保のため、当面の間、休園せざるを得ない状況となっています。まずは、主要林道の復旧を進め、来年春までにインフォメーションセンターや、アスレチック、バーベキュー場などの主要施設の利用再開を目指すこととし、来年春の動物愛護センターや、夏の屋内木育施設のオープンが遅れることがないように、復旧を進めます。なお、秋に開園50周年を記念したイベントを予定しておりましたが、今年度中の開催は困難であるため、来年度、主要施設が再開・供用する夏ごろに実施することとしたいと思います。

大雨災害を踏まえた治水対策の検討

スライド3ページ目をご覧ください。

大雨災害を踏まえた治水対策の検討についてであります今回の記録的な大雨では、津幡町とかほく市の六つの河川が氾濫し、大きな被害が出たことから、先月31日に、国と県、関係市町などで構成する「河北郡市流域治水対策検討部会」を開催し、河川が溢水した要因などを検証することといたしました。大雨時の取水状況や被害状況などを分析し、その検証結果をもとに、今後の災害防止策や、被害軽減策について検討を進めることとし、11月を目途に、流域全体でのハード、ソフト両面にわたる対策を取りまとめます。

被災者に対する応急救助と生活再建の支援

スライド4ページをご覧ください。

被災者に対する応急救助と生活再建の支援であります。住家の被害については、津幡町に対して、8月8日に被災者生活再建支援法と災害救助法の適用を決定しました。被災者生活再建支援法により、県独自の支援と併せて、半壊以上の被害を受けた方々が、住宅を再建される場合などに支援を受けられることになりました。また、災害救助法により、住宅の応急修理などに必要な経費を県と国が負担することで、被災者の早期の生活再建をしっかりと後押ししてまいります。

次に、被災した事業者や農業者の事業再建への後押しについて申し上げます。

被災事業者への支援

スライド5ページ目をご覧ください。

被災事業者への支援であります。河北郡市を中心に、事業所にも多くの被害が発生しております。昨年8月の大雨災害時と同様に、被災事業者の再建に向けた生産性向上や販路開拓などの前向きな取り組みに対して、最大200万円の支援をすることとしております。また、事業者からの相談にきめ細かく対応していくため、事業者の経営課題やニーズに応じて適切な処方箋を提供する専門家派遣制度を被災事業者は無料で何度でも利用いただけることとしました。

被災農業者への支援

スライド6ページをご覧ください。

被災農業者への支援です。農作物や農業機械にも大きな被害が生じております。国に対して営農再開に向けた財政支援を強く求めておりますが、被災農家の厳しい状況に鑑みて、昨年の大雨のときと同様に、国の支援を待つことなく、県独自に、ハード、ソフト両面で緊急的な支援策を講じることといたしました。具体的には、被災した農業機械の修繕などに係るハード支援については、費用の2分の1を農作物の巻き直しに必要となる種苗、肥料代などのかかり増し経費にかかるソフト支援については、費用の3分の2を支援し、農家の皆さんに安心して資金のめどを立てていただいて、営農再開を強力に後押ししてまいります。

災害対策についてはここまでであります。次に、情勢変化等への対応を申し上げます。

賃上げの取り組みへの支援

スライド7ページをご覧ください。

賃上げへの取り組み支援を申し上げます。最低賃金については、国の審議会において、現行制度としては過去最高となる42円の引き上げが答申され、10月からの適用に向けて、厳しい経営環境の中でも、賃上げに取り組む小規模中小企業をしっかりと支えてまいります。具体的には、最低賃金とほぼ同水準のプラス50円以内の事業所内最低賃金を一定以上引き上げる事業者が、生産性向上に向けた設備投資等を行う場合に、国が助成する業務改善助成金に、昨年に引き続き、県独自で上乗せして支援することといたしました。さらに、新たに事業所内最低賃金を一定以上引き上げる小規模事業者が、販路開拓や商品開発に取り組む場合に、国が助成する持続化補助金賃上げ枠についてですが、国制度の対象となっていない中小企業に拡大をして、県独自で支援することといたしました。

次に物価高騰対策等総合支援特別融資の融資枠の拡充です。

物価高騰対策等総合支援特別融資の融資枠拡充

物価高騰等の影響を受けて、厳しい状況にある事業者の資金繰りについては、多くの事業者で、今年度から新型コロナウイルス感染症緊急特別融資、いわゆるゼロゼロ融資の返済が始まっております。そのため、当初予算では、新規融資や、ゼロゼロ融資の借り換えにも対応した融資制度に500億円の融資枠を用意し、資金需要に対応してまいりましたが、長引く物価高騰等の影響から、借り換えも含めた新規の資金需要が想定より多くなっています。今回、融資枠を当初の1.5倍の750億円に拡充し、資金繰り支援に万全を期すことといたしました。

台湾での石川フェア

次、スライド8ページをご覧ください。

台湾での石川フェアであります。県産品の海外での販路拡大については、4月に台湾を訪問した際にトップセールスを行った高級百貨店、「微風」と書いて、ブリーズと読みます。こちらから提案を受けまして、来年1月に初めて台北市内の3店舗において、石川フェアを14日間開催することとしました。1月11日から1月24日までの14日間であります。農林水産物、お酒や菓子などの加工食品、統的工芸品など幅広い県産品の販売を行い、生産者による店頭での直接PR、また、台湾の方々が好む、ぶりの解体ショーや、和菓子の制作実演など、集客力の高いイベントも行うことで、石川県の食文化の発信を行ってまいります。併せて、フェアの後のフォローアップ調査を行いまして、今後の台湾での販路拡大方策を検討していきたいと思います。

小松空港国際線の利用促進

次に小松空港国際線の利用促進についてです。

小松空港の国際線については、現在運休中のソウル便と、上海便について運航再開の見通しが立ったことから、所要の予算を計上することとしました。ソウル便については、先月、韓国を訪問した折に、大韓航空本社を訪問しました。

また、上海便については、先月31日に中国東方航空の日本支社を私自ら訪問をし、それぞれ早期の定期便再開を要請したところ、いずれも今年の冬ダイヤ期間中、これは10月29日以降でありますが、早期の復便を目指したい旨の回答をいただきました。このため、両路線の復便を見据えて、運航再開後の安定的な路線維持に向けて、イン・アウト両面からの利用促進を図ってまいります。具体的には、インでは、現地旅行会社を招聘し、旅行商品の造成を働きかけるほか、メディアやSNSを活用し、本県の魅力の発信や認知度向上を図ってまいります。

また、アウトでは、新聞やWeb広告での運行再開のPRの他、旅行商品の造成支援や、特にビジネス利用が中心となる上海便については、商工会、商工会議所への働きかけなども行ってまいります。

また4月に定期便が再開した台北便については、利用者数は概ね運休前の水準で推移しておりますが、日本からの利用割合が低下しております。今後の安定的な運行継続に向けて、アウトでの利用を掘り起こしていくため、県内からの利用促進はもとより、利用の伸びしろが大きい福井県民をターゲットとして、福井県内での台湾PRイベントを開催します。

のと里山空港の利用促進

次は、のと里山空港の利用促進についてです。

今年7月からの21年目の利用状況は、5月の奥能登地震の影響もありまして7月、8月の利用が伸び悩み、搭乗率保証制度の目標搭乗率達成に向けて、大変厳しいスタートとなっております。今後秋の観光シーズンに奥能登国際芸術祭なども生かして、首都圏からの誘客を図るとともに、今回新たに需要が落ち込む冬場の対策として、例えば、総持寺祖院のプロジェクションマッピングなど、能登ならではの特別感のある観光素材を組み込んだ団体旅行商品の造成支援により、需要の掘り起こしを行い、利用促進に取り組んでいくことといたしました。

釜山港との連携

次に、釜山港との連携についてです。

金沢港の貨物利用の拡大については、先月の韓国訪問の際に、世界的なハブ港である釜山港において、セミナーを開催し、私自ら金沢港の利用を呼びかけるとともに、釜山港湾公社との間で、物流連携に関する合意書を締結しました。現在、県内企業が海外に輸出する際、金沢港周辺の貨物倉庫の不足が一因で、太平洋側の港を利用する例が多くなっておりますが、今回の合意により、の関税を支払わず、貨物の長期保管が可能な区域いわゆるF T Z自由貿易地域内の倉庫を活用することで、この問題が解消され、金沢港から釜山港を経由して、世界各地へ輸出することが可能となります。このため、現在、金沢港以外の港を利用している県内企業に対して、まずは試験的な輸送に係る経費に支援することで、金沢港からの輸出への転換を働きかけてまいります。

なお、この取り組みは、港までの陸送距離が大幅に短縮されることにもなります。自動車運転業務の年間時間や年間時間外労働時間の上限が設定される、いわゆる2024年問題への対応にも繋がるものと考えておりまして、ご利用をいただきたいと思っています。

北鉄のキャッシュレス決済導入支援

次に、北鉄のキャッシュレス決済導入支援です。

地域公共交通におけるキャッシュレス化については、北陸鉄道が今後3年かけて、令和7年度までに、県内全てのバス鉄道にクレジットカードなどによるタッチ決済システムを導入することとなりました。今年度は、北陸新幹線県内全線開業に合わせて、加賀地域のバスを中心に、導入する予定とされています。ちなみに令和6年度は金沢市内、奥能登地域、浅野川線、令和7年度は中能登地域、石川線というスケジュールになっております。この取り組みは、地域住民に加え、県内全線開業後に訪れる国内外の観光客の二次交通としての利便性向上にも繋がります。沿線市町と連携し、事業費の一部を支援することとしました。

文化観光の推進

次に、スライド9ページをご覧ください。

文化観光の推進については、本県の強みである文化を生かした観光の振興および地域の活性化を図るため、「いしかわ文化振興条例に文化観光を位置づけることとし、9月議会での条例改正を予定しております。そして、新幹線県内全線開業後の来年夏7月から8月にかけて、県立美術館において、奈良国立博物館が所蔵する仏像や仏画など、我が国を代表する仏教美術が一堂に会する大規模な特別展を開催します。仏教美術の殿堂と称される奈良国立博物館が所蔵する国宝7点以上、重要文化財80点以上を含む約200点を借用し、奈良博の至宝を展示する「まるごと奈良博」と銘打って行うことといたします。石川県にこれだけ多くの国宝・重要文化財が集結するのは初めてでありまして、展覧会の準備を着実に進めるとともに、県内外からの集客に向けて、旅行会社等への広報を進めてまいります。

食文化の推進

次にスライド10ページをご覧ください。

食文化の推進については、今年4月に、部局横断の食文化推進本部を設置し、具体の施策の検討を進めてまいりました。来年11月に石川県では、平成24年以来、全国最多の4回目となる「伝統的工芸品月間国民会議全国大会」の開催が決定しました。これをチャンスと捉えまして、「全国大会」と、県立美術館で開催する「食を彩る工芸展」の二つの事業を核として、食文化に関わる多彩なイベントを集中的に展開する「いしかわクラフト×フードフェス2024~工芸と食の祭典~」を開催し、石川県の食文化の魅力を全国に発信することとしました。

開催1年前となる今年11月の岡山県での全国大会におきまして、先立って、石川県の伝統的工芸品を展示し、魅力を発信するとともに、来年2月に東京で開催するいしかわ伝統工芸フェアにおいても、講演会の実施などを通して、石川大会のPRや食文化の魅力を発信してまいります。

また、県立美術館での「食を彩る工芸展」では、古美術や近代工芸を活用した四季に応じたテーブルコーディネートの展示などを予定しており、その準備のため、料亭や旅館等が所有する工芸品や、調度品の調査なども進めてまいります。これは来年の開催時期は、ちょうど北陸デスティネーションキャンペーンの期間中でもあり、石川の食文化の魅力発信や、伝統産業の振興はもとより、誘客促進など、開業効果の拡大にも繋げられるよう、しっかりと準備を進めてまいります。

日中韓3か国の国際文化交流の推進

次に、国際文化交流の推進についてです。

来る9月8日韓国の全州市で開催される日中韓文化大臣会合の席上、石川県からは徳田副知事が出席をし、2024年東アジア文化都市宣布式が行われ、来年の日本の文化都市に石川県が正式に選定される予定であります。来年1年間、誰もが親しみやすいアニメ・マンガ、音楽、美術、食文化の四つの柱を軸に、県内全域で魅力的な文化芸術イベントを展開し、中国、韓国の文化都市との間で、文化団体の相互派遣等による文化交流も実施することとしております。

このため、10月に県民文化スポーツ部に「東アジア文化都市推進室」を設置し、庁内の推進体制を整えて準備を進めてまいります。

観光誘客の推進

次に観光誘客の推進について申し上げます。

北陸3県連携の観光キャンペーン

  一つ目が、北陸3県連携の観光キャンペーンであります。

観光の閑散期でもあり、新幹線敦賀開業直前の出控えも懸念される来年1月から3月の期間、北陸3県が連携して、「開業直前!冬の北陸旅キャンペーン」を実施し、観光需要の喚起に取り組むこととしました。具体的には、Web広告などで、3県共同による旬の観光情報を発信し、北陸エリア内の相互誘客を促すとともに、北陸の魅力をインスタグラムで全国に発信してもらうことで、開業後の県外からの誘客拡大にも繋げてまいります。

高付加価値インバウンド

次に、高付加価値インバウンドです。

このインバウンド誘客については、今般、観光庁のモデル事業に北陸エリアが選定されたことを受けて、国の補助事業を活用し、特別感のある旅行商品造成に向けたコンテンツの磨き上げに取り組むこととしました。具体的には、金沢・加賀地域と、能登地域のそれぞれの地域におきまして、金沢城での饗応料理のディナーや、気多大社での直会など、特別な体験を組み込んだモニターツアーを実施し、高級な懐石料理など、特別な食体験を求める旅行者層が存在する台湾、香港、シンガポールなどの高付加価値旅行を取り扱う旅行会社に、体験コンテンツをPRすることで、新たな観光需要を掘り起こして、誘客拡大に繋げてまいります。

県立夜間中学の整備

次に、県立夜間中学の整備についてです。

県立夜間中学については、金沢中央高等学校内での設置が決定したところでありまして、令和7年4月の開校に向けて、教室改修や、エレベーターの設置などバリアフリーにも配慮した設備の整備に着手します。

また先日、校名が「石川県立あすなろ中学校」に決定したところであり、今後シンポジウムなどを通じて、機運醸成を図るとともに、入学を希望される方々に情報が届けられるように、周知に努めてまいります。

以上が今回の補正予算の概要であり、一般会計補正総額は、129億6,900万円余、累計では6,212億7,900万円余となりました。

性の多様性に関する理解増進条例

最後に、先週30日の記者会見でも申し上げましたが、9月議会での提案に向けて作業を進めてまいりました、性の多様性に関する理解増進条例については、9月議会での提案を見送ったところであります。引き続き、条例の必要性や意義について、議会や県民のご理解をいただけるように、様々な方法で普及啓発に取り組んでまいりたいと存じます。

ページの先頭へ戻る

 

 

記者会見の要旨一覧へ戻る

お問い合わせ

所属課:知事室戦略広報課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1362

ファクス番号:076-225-1363

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報はお役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?