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更新日:2023年1月5日

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記者会見の要旨(質疑応答) - 令和5年1月4日 -

年頭記者会見(質疑応答)

令和5年1月4日(水曜日) 10時00分~

内容

記者

馳知事の年末年始、どのように過ごされたかを伺います。

知事

心穏やかに過ごしました。

記者

先ほどの知事の挨拶でもありましたと思います、私も映像で拝見しましたが、プロレスのリングの方に上がられていたと思いますが、どういった経緯でというのだったり、実際に試合を終えられて、どのようなことを思われたのかっていうのをぜひ伺いたいんですけども、お願いします。

知事

休暇中のことでありますので、特に申し上げることはありません。

記者

映像がライブ配信されていたり、記事にもなっていることで、県民の方のコメントとか、馳さんのああいった形での活躍を喜ぶ声ももちろん多く見ましたし、一方で、怪我の心配だったり、有事の際はどうするんだろうというような声もありましたので、ぜひそこに関して県民の方に説明といいますか、どんな思いでというのを伺えればと思います。

知事

休暇中のことでありますので、特に申し上げることはございません。

記者

年末の挨拶のときに、職員の皆さんに有事の際も対応できるようにという呼びかけがあったと思いますが、そういった場合は休暇中馳知事どのように対応する予定だったのか、県内にいらっしゃらないことも多かったのかなというふうに思うんですけども、それについて伺えますか。

知事

はい。休暇中についてはですね、コロナ対策、医療関係者の方々に大変感謝しております。そして、大雪、また地震等の自然災害等もいつなんどきやってくるかわかりません。と同時に、県職員も私も含めましてですね、カレンダーを見ながら適切な休暇も必要であるということは言うまでもありません。

従いまして、私が石川県を離れるという状況のときには、両副知事に対応をお願いし、また、とりわけ危機管理監にはですね、常に情報を収集し、報告をいただきたいということで、大体1日に2回ぐらいは私のもとに雪の情報、道路事情、県内の様々な危機管理に関する情報はいただき、その都度、適時適切に私からも指示をしておりました。そういった状況です。

記者

また休暇中のお話になってしまうんですけれども、今回のような形で、例えばプロレスだったりに参戦されるってことは、今後も休暇の使い方としてはあるということでよろしいでしょうか。

知事

休暇中のことについては基本的にプライベートのことでありますので、特に私から申し上げることはありません。

記者

今後、休暇、今回は年末年始ということでしたけれども、そういった形で年末年始以外にも機会があれば、オファーがあればという考えでいらっしゃるということですか。

知事

今後のことについては、特に考えることは今はありません。

記者

先ほどもいろんな人の意見を聞きながらということだったと思います。県民からいろんな意見が今上がっているということなので、マスコミとしてもその声を届けたいというか聞きたいという気持ちがありまして、プライベートのことだと思うんですけども、知事でいらっしゃるので、県民も注目しているという部分で、何かメッセージだったり、どういった思いでというのは、改めてぜひお願いできますか。

知事

はい。今いただいたご指摘をしっかりと踏まえたいと思います。

記者

もう少し何か、賛否あったということで、もちろん賛も否もあったということですので、それぞれに対してどのように受け止められたかっていうのを、もう少し具体的に伺えますか。

知事

はい。いろんな声を今後伺ってですね、対応を考えていきたいと思います。

記者

発表内容で一点だけ確認させてください。特別展の関係ですけれども、図録を国立工芸館と県立美術館の両館の学芸員で作ることが重要とおっしゃいました。特別展を通じて期待されているものというか、石川県にどのような成果が残ってほしいとお考えでしょうか。

知事

はい。国立工芸館を石川県に招致をするときに、ご存知のように私は文科大臣を拝命しておりました。当時、谷本知事からですね、石川県に国立工芸館を誘致したいので何とかしてほしいという申し出があったとき、文科省側はですね、100%大反対でありました。

私も、私自身は県民でありますので、工芸王国と呼ばれている石川県に、それも北陸新幹線の開業を、当時2015年でしたから同時期ですよね、終えたばかりの石川県に国立工芸館を移転することに、なぜこれほどまでに、異様なまでにですね、文化庁をはじめ関係者の反対がございました。

正直私は、文化庁の移転も含めて、国家公務員や、いわゆる国立と言われるこうした博物館で働いておられる方々の思いというのはどこにあるのかなと。私自身としては、当時安倍総理がおっしゃったようにですね、まず地方創生というからいって、民間の企業に地方移転、本社移転を促しておきながら、地方に国の機関が移転することに非常にブレーキがかかっていたことに正直違和感を感じておりました。

総理から特に頼まれたわけではありませんが、石川県という土地柄に国立の工芸館があるということに私は違和感を感じませんでしたし、国立博物館は京都にも奈良にも福岡にもございますよね。なぜ日本海側で一つもないのかなあという違和感もありました。

また、特に文化庁の移転については、私は日本の国力の今後の強化、維持、戦略としてですね、政治経済社会の中心である東京と、文化、歴史的に見ても文化の中心である京都に我が国の肝となるですね、軸が二つあって、楕円の論理でですね、お互いに刺激し合い、発信をし合い、世界からの注目を集めですね、特に文化性を発揮していく場所として、京都の役割は極めて重要であるということでですね、文化庁の京都移転、加えて、日本海側に国立の博物館として東京国立近代美術館工芸館を移転することに、正直私は違和感を感じていなかったんです。

そのギャップはなんだろうなと思いながら、この二つを同時に進めて、当時担当されていた、石破茂地方創生担当大臣とも密接に連携し、官房長官であった菅義偉さんとも連携をしですね、地方創生の象徴として、と同時に、移してありがたがるだけではなくて、活用して国民や県民、市民の皆さんに工芸、文化、こういった意味合いを生活の中の重要なですね、要素として受け止めていただき、そこを一つの文化観光にも繋げていこうということで、2年前、3年前になりますけれども、文化観光推進法もわざわざ国は立法することとなりました。この間、安倍総理、菅官房長官、また私も文科大臣、また党という立場でですね、公明党の皆さんとともに、官僚の皆さんと大バトルを繰り広げてですね、実現した一つの成果であります。

改めて、ちょっと背景が長くなりましたが、こういう背景を踏まえて、国の機関の学芸員と石川県立美術館の学芸員が共同して作業をして、図録を作り上げて発表するというだけでも、これまでの国と地方の関係にはない劇的な変化であります。

地方創生は経済、行政の分野ばかりでなく、こうした文化的な交流を含めてですね、地方の自治体や地方で経済活動されている皆さん、事業者、また国民、県民、市民、お一人お一人に大きな誇りを提供するものでありますし、国が持っている財産、県民のものでもあり、市民のものでもあります。逆に市民の持っている財産は県民のものでもあり、国民のものでもあると。その壁を乗り越えて刺激をし合い、相乗効果を発揮していく必要があると思っています。

という観点から、今回、三の丸尚蔵館の国民への展示、巡回展示はまさしく菅総理、官房長官の時代から温めておられた構想でありますが、宮内庁の国宝とかそうした宝物というのは献上されたものがほとんどでありますよね。やっぱり地方を回って国民に地方独特の歴史的な経緯も含めて展示するというのは大きな私は意味を持っていると思っています。

政治の話と文化の話とごっちゃになって聞こえるかもしれませんが、そこを決断するのが本来の政治の責任ではなかったかと。そういう意味で菅さんは大変素晴らしい決断、判断をされたと思いますし、その流れを決定づけた安倍元総理の判断といったものは、私は非常に適時適切なというか、時代を先取りした政治判断だったと思っています。改めて、そういう歴史を思い起こしながら、今回の宮内庁三の丸尚蔵館の巡回展示に石川県といたしましても丁寧に備えていきたいと考えています。

記者

文化観光推進ファンドの関係でお伺いします。まずですね、通常の予算措置の、いわゆる補助金ですとか、交付金のような形ではなくて、ファンドという形式を取ったことについてのですね、目的ですとか狙いについて伺ってもよろしいでしょうか。

知事

はい。文化活動と一口に言いますけれども、結局、アイディアを出したり、伝統芸能、陶芸、工芸、音楽含めてですね、全て人間による表現活動であります。1年間と区切る方がいいのか、2年3年かけてじっくり取り組んでいただいた方がいいのか、そして、その財源をどうしたらよいのか、公的に出しっぱなしにする、もちろんこれは総務省が行政監察で評価していますけれども、会計検査院もチェックしていますが、民間の北國銀行さんにも基金に積んでいただいて、本当に効果のある使われ方がしているのかというチェックが入った方がより緊張感が高まると思っています。

そういった意味で、官民連携のファンドで複数年、5年、まずこれをやってみてですね、どんなアイディア、発想、市町の取り組み、文化、芸術、芸能、各団体の取り組みが出てくるかを私はとても期待しております。ぜひですね、このファンドを使って、加えて、観光との連携ですから、私は石川県内だけでその発想を留めておくのは勿体ないなと思っていて、例えば、三霊山というくくりで言えば白山、立山、富士山とありますし、三県連携と言えば富山、石川、福井となりますし、また、ホワイトロードで繋がれば、東海北陸自動車道で繋がれば、石川、福井、富山となりますし、あらゆる切り口でですね、文化、観光、それから私はここにスポーツも入れてもいいなと思っておりまして、単なる強化、アスリートの強化という意味ではなくて、健康づくり、スポーツ活動を通じた観光。私かつて大臣のときには、部活動観光というのを提案して、意外と結構外国人が日本の大学の部活動などに参加することもございましたが、健康づくり、スポーツも含めてですね、文化観光を単年度だけではなくて、数年かけて素材を発掘して、商品化して、販売促進して、そして評価をしていくというEBPMの政策評価の流れにも合うようにしていくには、複数年が、ファンド方式の方がやりやすいだろうなと。民間の、特に北國銀行さんのコンサル能力というのは極めて高いものがありますので、こういった厳しい目にさらされながら対応していくというのは意味があると思って期待しています。

記者

ファンドの運用が県債メインでということですので、ちょっと遠回りにはなりますけれども、最終的に償還の形で税金がある程度入ることになると思います。そういう意味でいくと、5年間で大体3億ちょっとで3億5千万とかですか、実質あるわけですけれども、そうなると税金がある程度入るということで、ある程度県としての評価ですとか、紐付けまでいかないにしてもその効果の判定、測定っていうのも不可欠だと思いますが、今のところそこの仕組み作りというのは何かお考えはあるのでしょうか。

知事

はい。私も実は国会議員時代に行政監察の仕事もちょっと携わっておりました、自民党本部でですね。改めて、ここは行政監察という観点からですね、ご指摘の点、担当部局にですね、やる以上は効果、そしてそれが、効果ってなかなか数字で出る部分と出づらい部分もありますが、数値で出づらい部分はしっかり文章で、映像で表現してですね、場の空気とか盛り上がりとかですね、意欲、パフォーマンス、こういったものを評価して、年間7千万円と想定していますけれども、その7千万円という事業がですね、2倍3倍の効果を発揮することを期待していますし、本当に喉から手が出るほどですね、自分達の芸術、芸能、文化活動に資金の必要な方々はいらっしゃいますから。加えて、私もさらに申し上げれば、子ども達のそうした表現活動に取り組んでいる団体などに意欲を持って申請をいただきたいと思っています。

記者

ファンドについてもう一点、ファンドのお話が来たのが県観光連盟からの申し入れの形だったと思うんですが、そこをたどっていくとですね、北國新聞さんの会長さんが提案したっていう経緯があると思います。それについてですね、年明けにこの話が出たときに一部SNSでですね、県知事が一部メディアの提案を受けて、それをそのまま出してるような形はいかがなものかという意見が散見されたんですけれども、その意味でのお受け止め、考えっていうのを伺ってもよろしいでしょうか。

知事

こうした情報のマスコミへの出方というのは、各マスコミ、各社の皆さんの日常の努力の成果だと思っています。私自身は、石川県を文化立県にしていこうとかね、文化安全保障の考え方というのは、選挙中も含めて、知事に就任して以来ずっと徳田副知事、西垣副知事はじめ、酒井部長ですか、また観光で言えば竹内部長ですね、そして澁谷総務部長、ミーティングをしながらですね、練り上げてきたものであります。

どの段階でどの社が報道されたということには一つ一つ私がコメントする必要はないと思います。私自身、温めていた構想だけではなくですね、県職員の提言がこうした形として観光連盟にも理解をされるに至ったと。改めて、ポストコロナ、コロナの出口戦略の、石川県の文化観光戦略としてですね、私はいいタイミングで皆さんに報告できるようになったなというふうに受け止めています。

記者

基金のこの流れの経緯として知事のお考えは、県職員の提案が県観光連盟の方に行って、そこから一応申し入れという形で入ってきたというご認識でいらっしゃるということでよろしいですか。

知事

私にも、県の職員にも、観光連盟にも複数年度でまとまったお金があって、それを活用して継続的な文化観光の事業ができたらいいなと。ちょっと雑ぱくですけれども、そういう思いがあり、じゃあ何とかならないかということで、担当職員が一生懸命、関係各所と連携をとりながら詰めてきた結果、今日こういう形で皆さんに発表できるに至ったと、こういうことです。この間の職員の皆さん方の取り組みに感謝したいと思います。

記者

私から最後に一点。くだらないというか、しょうもないところの確認ではあるんですけども、意識としてですね、馳知事、多分プロレスラーの引退っていうのは言及されてないと思うんですけど、今現時点でも、現役のプロレスラーというような感覚でいらっしゃるのか、それとも、元なのかっていうと今お考えは。

知事

いい質問ですね。私は死ぬまでプロレスラーです。と同時に、継続してリングに上がり続けるという職業プロレスラーとしての立場は多分1996年か7年に、まず新日本プロレスで引退を表明し、その後全日本プロレスに移転し、全日本プロレスではですね、年に何回か国会のないときに試合をしてもらえますかということで年間、多分5試合から10試合ぐらいで契約をしながら対応し、それがおそらく2006年か7年にそういう状況でもなくなったのでですね、引退と、そういう形のプロレスラーとしては引退と、こういうふうに表明をしたと思っています。その引退試合は両国国技館で行っております。今現在は、私自身の健康と日時の許す限りの範囲内でですね、リングに上がっております。私は死ぬまでプロレスラーであります。

記者

先ほどのファンドの関係での質問なんですけれども、観光連盟内にファンドを創設する意味といいますか、県ではなく、外部に任せるという意義といいますか、目的をお伺いしたいと思います。

知事

はい。やっぱりね、民間の発想と、それから、民間の方がというと行政の責任放棄じゃないかと私自身も思うんですが、そうではなくて、厳しいチェックを入れてもらうと。文化観光素材の掘り起こし、それから商品化、販路開拓、そういったことに北國銀行さんの厳しいチェックが入るわけですよ。これは今まで行政がそこまでのことができていたのか、そこまでのことをするですね、技能、目利き、そういった組織があったのかといえば、私はですね、観光連盟に置き、50億半分、北國銀行さんに積んでいただき、厳しいチェックを入れていただくということは、まさしく行政で行っている行政監察の私は向こうを張って、さらに厳しいコンサルの目が入るという期待をしておりまして、こういうやり方は、私は石川方式としてチャレンジする意味があると思っていますし、また、私も一度ふるさとを離れて、東京や、私はアメリカやカナダやプエルトリコや世界で仕事してきましたが、もったいないな、これをこういうふうに商品化、パッケージして売り出せばもっとニーズがあるのにと思ってきました。

その発想は行政プラスアルファの民間、特に金融機関のコンサル機能を私自身は高く評価したいと思います。そういった意味でこの石川方式は観光連盟に置くからこそですね、より緊張感も高まり、EBPMを働かせていくことが可能ではないか。加えて、別に私も行政批判するわけじゃないけども、公が押し付けるんじゃなくて民間主導型の消費者ニーズを踏まえた文化観光戦略というふうに考えてゴーサインを出したところであります。

記者

新年度予算の編成が今後本格化していく中でですね、毎度伺っていますが、継続事業、新しくニーズが出てきた事業と大型事業が目白押しの中で、そのプライオリティをどうつけていくのか。先ほど、持続可能性のある財政運営という表現もされていましたけれども、この点についてのお考えと、あと、秋頃をめどに策定される成長戦略にも短期・中期といったような形での明記をされるお考えがあるのかどうかお伺いしたいと思います。

知事

まず最初のご質問については、スクラップアンドビルド。この方針は先ほどの幹部会でも私からも申し上げました。そのために大ベテランの徳田副知事がいて、また西垣さんのようにですね、中央省庁で、特に経済産業省でこうしたスクラップアンドビルドに直接携わってきた方を迎えたのであって、さらに言えば、総務部長の澁谷さんは財務省の方でありまして、大変財政に厳しい方でもあります。加えて、皆さんご承知のように私自身報酬3割カット、退職金5割カットしております。この間、冬のボーナス見たら私より副知事のが高かったのはどうかなと思いながら、そういう姿勢を示さないと行革というのは私はできないと思います。

改めて、財政の大変さといったことは県民の皆さんにも正直にお伝えをし、職員の皆さんもですね、ズルズルと前の仕事を引きずったまま新しい仕事もお願いしますと言ったら、それこそ働き方改革に逆行してしまうと私は思っていますので、スクラップアンドビルド、効果の認められなくなった事業は削減するのではなくてバッサリ切ると、それはやっぱり必要なことだと思いますし、同時に、新たにスタートするのが、大型か中型か小型か、それぞれに意味がありますので、規模感も含めて検証しながら対応すべきだと思っています。

ご承知のように私はずっと国会議員の時代には、いわゆる社会的弱者に対する支援を政策のメインにしてきましたので、そこは自分自身、譲れないところはありますが、そういった意味で、来年度の予算編成にこういう方針をお示しをしながら、各部局から提案が上がってくることを期待しておりますし、おそらく県の職員の皆さんも澁谷さんや徳田さんや西垣さんを説得できなければ、予算は切られると思った方がいいと思います。

記者

一点プロレスに関してですけれども、今回の大会では「X」ということで知事の参戦が伏せられた形で、当日サプライズということでしたけれども、その「X」というのは知事の思いといいますか、有事への対応ということも睨みながらの知事のお考えでそういうふうにして運営側にそうしてもらったのかどうか、その1点だけお伺いしたいと思います。

知事

はい。休暇中のことでありますので、特にコメントすることはございません。

記者

35人学級のことに関して、1点ということでしたので、今回改めて35人学級、1年前倒してできた、できるということの狙いといいますか、意義を教えていただければと思います。

知事

2つありますね。1つ目は文科省もよく財務省を説得できたと思います。私も35人学級の法案のときに財務省主計局とずいぶんやり合いましたが、彼らは加配を引き上げようとしたんですね。ふざけるなと、加配は加配の意味があるんだということでずいぶんとやり取りを、2か月くらい続けましたかね。つまり、基礎定数と加配定数の役割を十分にですね、財務省の主計局の皆さんに理解をいただいたというのが一つの真実であります。

2つ目はですね、確かに少人数学級という意味で言えばですね、いろんな組み合わせのやり方はあるんですが、やはり基礎定数で35人学級というふうに固定された方がですね、私も教職員の立場としてですね、私は教員のときには42、3人いたんですよ。昔の出席簿を見てよくこれだけの人数の高校生の授業をやっていたなとびっくりするぐらいですが、その時はもう朝6時には家を出て、家に帰るのは夜11時でしたよ。それが当たり前でしたよね。1週間に19時間、高校で19時間の授業、月曜から金曜まで。働き方改革なんてどこにあるんだという時代を経験した私の立場からしてもですね、教職員に1日、コマ数で言えば少なくとも2つぐらい余裕のある時間を与えないと授業の準備や振り返りや生徒をよく見て評価するという作業はできませんよ。

そういった意味で、35人学級をやるんだという政治の意思がですね、今回、財務省も理解をお示ししていただき、加配を引き上げるのではなくて、加配も認めていただいた上で石川県としてはかねてから国に先んじて35人学級をやっていた部分をそのまま石川県の加配を使って石川県がやるわけですから、石川県のこれまでの教育に対する姿勢が、私で言えば、当たり前といえば当たり前ですけど、真面目に取り組んできた石川県の姿勢がようやくこれで財務省にも認められたなという感慨深いところがあります。

記者

知事、咳されていますけれども、ご体調は大丈夫でしょうか。

知事

元気いっぱいです。

記者

体脂肪低いと思われますのでお気をつけください。ファンドについてなんですけれども、具体的に何月頃創設を目指していらっしゃいますでしょうか。

知事

これは正直、1日でも早くと申し上げておりますが、相手もあることでありますし、新年度予算でと、取り組みをと、50億はこっちから出すわけですから新年度予算に入れます。当然県議会の皆様にもご理解をいただかなければいけませんので、また、観光連盟の準備もありますし、北國銀行さんの事業開始の準備もありますので、ここまで申し上げて、基本的に言えば今年の4月1日にはスタートできていないと駄目ですよね。そのために鋭意、関係者の調整を図っている段階であります。

記者

春にもということでしょうかね。

知事

その表現、桜の咲く頃にはという表現の方がいいのかなと思います。

記者

運用の期間なんですけれども、5年という言葉が先ほどからありますが、当初では運用期間5年ほどという予定でしょうか?

知事

はい。私も国会議員の時代に、確かにいろんなファンドがあって、財務省から槍玉にあがるファンドもたくさんありました。やはり運用効果を見ていく上でも、1、2年というわけにはいきませんし、10年というスパンではちょっと冗長と思います。成果を出すという意味では5年は適切な期間と思っています。

記者

今回確認なんですが、運用益のみを活用する事業ということでしょうか?

知事

おっしゃる通りです。先ほど申し上げた制度でありますから。

記者

運用益の配分ですとか選定手続きなど実際の運用は北國銀の方がされるということでしょうか。

知事

だけではなくて、だから県の観光連盟を通じて行うということですが、当然50億もお金を出す北國銀行さんにですね、コンサルとしての厳しい審査をお願いすることになろうと思っています。

記者

最後に一点だけ、最後にすいません。これだけ不透明な相場環境の中ですね、実際に公的資金を投じてですね、安定的な利回りを確保できるという根拠というのを教えてください。また、ないとは思うんですけれども、万が一ですね、損失が出た場合の責任の所在についても最後にお聞かせください。

知事

はい。おっしゃる通り、これは一つのですね、現状の金融状況、経済状況を踏まえた一つの決断というふうに表現してもよいと思います。なぜならば、石川県には元々ですね、伝統芸能を含めた芸術文化の土壌がございます。それが残念ながら、文化観光という側面から商品化されて発信をされていなかったというふうな認識を持っています。

それらを表現していくときに、ここはポイントなんですけれども、十分な審査を踏まえてファンドを使った文化観光の商品開発、販路開拓、国内だけではなく海外へも、そして対面だけではなくネットを通じてでもと。こういう挑戦をする意味を今回オール県庁の皆さん方、協力して練り上げたわけであります。それが根拠であります。

そしてその評価をですね、5年間を通じて厳密に行いながら、毎年のように事業の進捗度合をチェックをしながら進めていくと、こういうことになるということであります。そのシステム自体を、考え方自体を、根拠というふうに受け止めていただいたら良いと思いますし、たらればの話はこの段階では申し上げない方が良いと思います。つまり、予算執行に関わる私達は皆、常に責任を感じながら取り組みをしていると、こういうことであります。

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