石川門右方太鼓塀の発掘調査(20年度)
石川門附属太鼓塀の解体修理と現状変更に伴い、昨年度に引き続き、コンクリート製控柱に改修される以前の、弘化5年(1848)に設置された木製控柱(旧控柱と称す)の位置等を確認する調査を行った。
- 調査期間 平成20年4月24日~9月5日
- 調査面積 200平方メートル
主な成果
- 旧控柱の抜取痕を、地覆石から120~130cm離れた位置で確認した。
- 完掘した旧控柱抜取痕において、底部に栗石、戸室石が置かれているものや、控柱の周囲を栗石で囲み、控柱を固定しようとしていた形跡を確認した。
- 旧控柱の掘方と思われる遺構を検出した。
- コンクリート製控柱の掘方の立ち上がりが1箇所であったことや、昭和28年から34年にかけて行われた解体修理工事において、コンクリート製控柱を移動させないで工事が行われたであろうことを示唆する点があり、これらのことからコンクリート製控柱の掘方は、大正~昭和初期の工事の際のものであるといえる。