第1回犀川水系河川整備検討委員会 議事要旨
1.日時
平成14年10月25日(金曜日) 14時00分~16時30分
2.場所
3.出席者
玉井委員長、池本委員、稲垣委員、井幡委員、川村委員、北浦委員、
北村委員、作田委員、敷波委員、東委員、三森委員、矢島委員、山岸委員、
山本委員、吉田委員
4.議題
(1)議事公開の可否について
(2)河川整備基本方針について
1)河川整備基本方針の項目と内容
2)犀川の現況等
(3)討議
(4)現地視察について
(5)今後のスケジュールについて
1)委員会の進め方
2)次回開催日程・議題
5.議事概要
(1)福本土木部長から挨拶が行われた。
(2)事務局から本委員会の設置趣意、委員会設置要綱について説明が行われた。
(3)委員長に玉井委員が選任された。
(4)議事の公開について、委員長から委員会が公開で行われること、議事要旨が委員の了解のうえ、公開されることを説明し、了承された。
(5)事務局より「河川整備基本方針の内容」について説明が行われた。基本方針の内容に関する各委員からの主な意見・質問は以下のとおり。
- 100年確率という言葉が出てきましたが、100年間あるいはそれ以上の期間のデータが金沢にはあるのでしょうか。また、近年の異常気象を取り込んで計算はできるのでしょうか。(北浦委員)
- 100年間のデータが無くても、そのデータが一番良く当てはまる確率分布が決まれば、その特性からそれ以上の年数の値を決めるということは一般的に行われております。ただ、いわゆる地球環境の変化を反映したというものについては、今までのところございません。(玉井委員長)
- 洪水調節施設について、ダムが一つの事例としてあげられましたが、それ以外のものとしては例えばどの様なものがあるでしょうか。(北浦委員)
- ダム、放水路、遊水池の3つが代表的なものだと思います。(玉井委員長)
(6)事務局より「犀川の現況等」について説明が行われた。犀川の現況等に関する各委員からの主な意見・質問は以下のとおり。
- 流域の自然のところで、例えば中流域と上流域にアユとヤマメが主体的にみられるとありますが、これは天然の魚ではなく、放流した魚ではありませんか。天然の魚と遺伝的な性質がよくわからない余所から持ってきた魚を放流したのとでは意味が違うと思います。(矢島委員)
- 代表的な魚種についてのご紹介となっております。調査の内容については資料もございますので、今後の検討委員会の中で詳細を説明させていただきたいと思います。(事務局)
- 説明の最後のところでワンドがありましたが、犀川水系では本来ワンドというものはなかったものであり、見た目で作るのと、実際に生息環境を保全したり高めるために作るというのとでは、意味が違うのではないでしょうか。(矢島委員)
- 舟運路を安定的に維持する目的に作られたものが、こういう形に変化したワンドが淀川などで有名です。ただ、こういう水たまり的なものは自然の川ですとどんな川にもあったもので、犀川でも砂州の裏側の二次的な流路が上流・下流から切れ込んだものがあったのだと思います。(玉井委員長)
(7)各委員より犀川の現況および将来について意見を伺った。各委員からの主な意見は以下のとおり。
(北浦委員)
- 私は昔から犀川縁に住んでおりましたので、毎日犀川を見ながら勤め先に通っていました。犀川の中流部、大桑橋を通っていたのですが、犀川の中流部、上流部を眺めるのが大好きで、心に深く焼き付いています。
- 子供が小さいときには大桑橋の上流で遊ばせたということもありました。
- 昔から住んでいる方にお聞きしましたところ、「昔は大桑、法島の辺りでも洪水があったんだけれども、犀川ダムが出来たおかげで、最近はこの辺りはどうもないがや。」ということでしたので、最近はずっとよくなっているのかなと思ったんですが、下流では今でも家が水に浸かることがあることを説明頂きました。
- 自分の仕事柄、まずは安心・安全ということが第一であるけれど、それだけではなくて、我々が楽しんで川も自分たちの生活の一部として、楽しんで生きていけるような、そういう水環境が出来たらいいなとそういうふうに思っております。
(矢島委員)
- 犀川といえば、室生犀星の「うつくしき川は流れたり」という詩が有名ですが、水質的には基準値を下回っており、そういう犀川はこれからも保全して、修復すべき所はするのがよいと思います。
- 治水も自然環境を考えながら、行う時代だと思います。
- 犀川大橋から上流は、京都の鴨川の景色によく似ていると思います。
- 「犀川水系河川整備」というエリアをどう考えるか、川そのものを考えるのか、犀川と関連した用水や、河岸段丘の斜面の緑地、源流部の森林からの栄養塩供給が海へ至っていることなど、もっと広い意味での犀川の環境を考える時代になったのではないかと考えます。
- 犀川という河川生態系そのものではなく、森林生態系、地域住民の環境の問題などを総合的に考える中で、犀川をどう位置づけるかというのが大事ではないかと思います。
(玉井委員長)
私自身も犀川の現在の河道だけではなく流域全体を考えたいと思っておりますので、その点でも今後も御意見を頂ければと思います。
(北村委員)
- 私も子供の頃、中流域の大桑橋辺りでよく泳いで、魚を捕ったりしたことがあり、懐かしく思っています。
- 農業用水にとって大事なことは水量の確保ということです。住宅地や工場地などへ受益地が転用されたときに、面積に比例した分をカットすればいいのではないかと言われておりますが、住宅地や工業用地であってもそこには水を回す必要があります。いいかえると、農業用水は地域用水として機能している訳なんです。
- 市内には8用水が流れており憩いの場となっています。観光客などもたくさん来られまして、景観用水としても機能しております。この用水は当然農業用水としても機能している訳なんですが、そういった点からも、今後は農地転用に関わらず、現状の水量は最低限確保してもらいたいと考えております。
(山本委員)
- 私は昭和28年の水害をはっきりと覚えています。それから昭和39年の水害も覚えています。
- 昭和28年の水害のときには犀川の橋だけでなく、浅野川の橋も浅野川大橋と天神橋を除いてほとんど落ちたのではなかったかと思いますが、もしあのような災害が今起きたら、いったいどういうことになるだろうと思います。
- 特に最近の自動車や交通量の多さを考えてみると、100年に1回という危険に対しても十分に防災をしなければいけないんじゃないかと思います。
(敷波委員)
- 金沢には浅野川口、犀川口という言葉のように、それぞれの川にそれぞれの個性がありまして、人の暮らし、文化というものも川と密接なつながりがあったように思います。
- 犀川大橋を中心とした川の眺めなり風情なりといったものに対しては非常に強い関心がございます。
- 川にはたまり水ではなく、常に豊かに水が流れていて欲しい、特に犀川は流れていて欲しいと思っております。
- 桜橋上流には桜並木や堰、中州があったりしていて、お天気がいい日は水がきらきらと流れていて一番美しく、いわゆる犀川らしい犀川だと思っております。
- 街の中を流れる中流の部分につきましては、平板に水が一本流れているというんではなくて、屈折があったり、流れに変化があるような、そういうような修景がなされればうれしいと思います。
- 上流にダムが出来て水があふれたりしないことは結構でございますけれども、ダムやあるいは放水路でうまく調節が出来るのものであるならば、川全体をとおして豊かな水が常に流れていて欲しいなということが一つございます。
- 人間にとって水は命と同じ位に大事ですし、川は水が流れていて欲しいので、これからの環境整備につきましては、人間と共に虫も緑も鳥も全部が親しみの出来る川のたたずまいといいますか、それには近代的、現代的な工法を十分に用いていただきまして、住んでいる人間が親しみやすい川にこれから整備されていくことをたいへん希望いたしております。
(玉井委員長)
川の水量的なことについては、維持流量ということで事務局から説明がありました。また、細かな議論があると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
(三森委員)
- 私は漁業者の立場として犀川の現状についてお話ししたいと思います。
- 犀川・浅野川でアユ、ヤマメ、イワナ、そして最近はゴリを放流しています。
- 昭和41年の犀川ダムの完成に続く、犀川、浅野川の改修工事については、昭和36年の洪水の惨状を体験しておりますから、我々は漁業をやっておる立場にありますけれども、治水が優先するということで理解していたものです。
- しかし、その改修工事の結果、川が深く深く掘り下げられました、そして水が通りやすいように流れを平坦化して、しかも両岸がコンクリートで固められた、こうなりますと、魚はとても棲めるものではありません。したがいまして一時はたくさんいた魚の姿が見えなくなったこという時代がございました。
- しかし、平成に入ってから、国や県の施策で魚に優しい川づくり、魚の上りやすい川づくりが犀川にも適用されて参りまして、街の中のこれまでアユが上れなかった堰堤が次々と改修されました。この結果、平成9年頃からアユがそしてサクラマスが秋になるとサケがたくさん上ってくるようになりました。
- また、大改修の時にほとんど姿を消していたヨシ、川の中のヤナギが今また、生えてきました。
- これらの結果、これまで一時的には姿を消していた金沢名物のゴリがよみがえってきました。
- ただ残念なことは渇水期になると、どうしても水が不足いたします。現在渇水期には新橋から下流若宮大橋間ではほとんど水が流れません。このため、せっかく春先に孵化した魚が炎天下の水たまりに耐えられないため育ちません。
- この問題についてはかねがねお願いはしておりますが、何とか一日も早く、犀川が年間をとおして水が流れる川になって欲しいと、漁業者の立場からお願いし、また、御説明を申し上げたわけでございます。よろしくお願いいたします。
(井幡委員)
- 私も小さいとき、中学生の時に犀川の河畔、寺町台に住んでおりまして、よく川の縁を歩いたりしたものです。
- 夏になれば子供たちが川で遊び、またアユの解禁の時期になると川岸に人がずらーっと並んで糸を垂れている。また、花見の時だと河原とか土手で皆さん一杯飲んでいる。これは犀川の風物詩であり、金沢の市民の生活に本当に密着した川として、市民から大変愛されていたわけです。
- 30年代の後半のいろんな水害の結果、その対策として、犀川が今のように整備されてきたわけですが、非常に近代的に整備された川を眺めて昔と比べると、風物詩的なものがなくなって寂しいというふうな感じもしているわけですが、市内中心部については現在の世情というものからみて仕方がないんじゃないかと感じています。
- 下流上流では、いろいろと考えて整備しておられるということを見まして、一安心した状況です。
- 最近地球の温暖化というようなことで、気候的にも非常に厳しい状況があります。時ならぬ集中豪雨とか台風とか気象災害が非常に多くなっておりまして、全国的、世界的にもそういう被害が大きくなっているというのが現状であろうと思います。
- そういうことをふまえて、河川整備ということで例えば辰巳ダムも考えておられるんではないかと思いますが、ただ単に治水だけではなく、景観や親水というようなこと考えなければならないんではないかと思います。
- 森林は自然のダムといわれたりしますが、ダムだけの問題ではなくてそういうようなものも幅広く考えて、例えば農林や環境など横の連携を強く取りながら今後の施策を進めていただければと希望します。
(吉田委員)
- 私は子供の頃から犀川が遊び場でした。水遊びや魚のつかみ取りなど、今では考えられませんが、出来れば今の子供たちも、我々が子供の時のように犀川が遊び場になればという願いがあります。
- 川には豊かに水が流れていてほしいという願いがあります。
- 私は中州にアシが生い茂っているのはちょっと醜いなと感じます。アシが取り除かれて水がきれいに流れていたほうが川らしい感じがすると思っています。
- 魚については改修するたびに魚道が整備されまして、徐々に増えてきたなと思っています。
- 用水路の改修や河川改修の結果、ホタルがほとんど見られなくなったことに気づいてホタルの養殖を始めました。三年目で発生を見ることが出来ました。先程ワンドについて説明がありましたが、出来ればホタルが発生するような犀川であってほしいと思っています。
(作田委員)
- 私は浅野川の周辺で生まれ育ち、今は東山に住んでいますが、28年の浅野川の氾濫に遭った一人です。主計町では二階の上まで、東山では床上、床下という、あっという間のたいへんな災害でした。
- この委員会の出来た趣旨もそういった洪水が二度と無いようにということですが、災害というものは忘れた頃にやってくるというふうにいわれておりますし、この委員会は、どんなことがあっても二度と県都である金沢市のなかでそのような洪水が起こらないようにするためのいい機会だと思っております。
- 話が飛びますけれども昨日お伊勢さんへお参りに行って参りまして、参道にはいる前の橋の上から、白山連峰を眺めながら、周辺の環境と合わせられるような工事が出来るのではないかと思います。
- 多くの方々が石川県、金沢へ見えられる今日この頃ですので、あの周辺について、この委員会の中で検討していただけたらと思っております。
(玉井委員長)
- 今触れられた、具体的なところはこの委員会では直接の議論にはならなくて、考え方を織り込むという形になると思います。
- 皆様方もふるさとである金沢、あるいは犀川に対する想いは深いものがあると思いますので、それを考え方として盛り込みたいと思います。
(東委員)
- 皆様がおっしゃられたことと私の想いも同じなんですが、美術、文化や自然保護、文化財保護という仕事をしております関係で、出来るだけ環境をそのまま残したいという想いがございます。
- 犀星が「うつくしき川は流れたり」といったように、外へ出られたときに、このような川の美しさというものを心の底に持って出て行かれる人が多いと思いますから、やっぱり川のある街の美しさを残してゆきたいと思っています。
- 治水などでいろいろ工事をすることによって、それがなるべく壊されないように、出来るだけそういう環境を残していただきたいと思っております。
- 犀川にかかる橋に立って上流を見ますと、医王山の四季折々の美しい景色を眺めながら、「金沢の街はいいな」と思っておりますので、そういうことも含めて環境を整備していただきたいと思います。
- この川をテーマにした画家もたくさんいらっしゃいますが、これは心に残るから「あそこを描きたい」という想いが出てくると思いますので、そういうことも含めて私は美しい川ということを心に描いております。
- しかしながら、川は生きておりますのでどんどん変化して参りますし、先程おっしゃられましたように、中州にアシやススキがたくさん繁茂しておりますけれども、あまり多すぎてもせっかくの川のきらめきが少なくなるというか、幅が狭くなるというような感じがします。
- この会に参ります前に、犀川を拝見しておかなければと思って、車で走ってもらったんですけれども、今のところは水が少ない川ですけれども、川幅が狭くなったり広くなったりしておりまして、はたしてこれで水が出たらどうなるんだろうかと、考えながら車を走らせてもらいました。
- そういうことも含めて、川を美しくすると同時に、川を整備するときに川が狭ければあふれますから、そういうところも整備して頂きたいなと思っております。
- また、治水のためにはダムを作らなければいけないんだと思いますが、前々からも問題となっていると思いますけれども、歴史上残っております辰巳用水の取り入れ口というものもございますし、そういうことも歴史的なものの保存ということも相談しながらやっていただければと思っております。
(玉井委員長)
- 何人かの委員から話題が出たので事務局に宿題としてお願いしたいことがあります。犀川の中流部は基本的には扇状地河川となっています。礫河原が扇状地河川の特徴ですが、ある程度古い時代に礫河原がどんな状態であったのか、あるいは中州に植生が付きだしたのがどんな時点であるのか、を調査しておいていただきたいと思います。すなわち、自然状態の礫河原と人が関係して河床がある程度変わらなくなって植生が生えてきた、というあたりを調査しておいていただきたいと思います。
- これに関係した議論があると思いますので、そういうときに基礎データとしてこういったものも含めて提示していただけたらと思います。
(稲垣委員)
- 先程のスライドで49年7月の水害の写真が出ておりましたが、当時、うちの実家が横川5丁目にありまして、私大学4年生だったんですけれども、その日就職試験でその日の朝実家に戻っておりまして水がつきました。
- 伏見川、高橋川のちょうどクロスするところで、床上浸水だったのですが、その日が就職試験の当日だったんですけれども、畳をあげるやらなにやらしておりましたが、会社のほうから電話がかかって参りまして、写真にありました水が溢れている橋をズボンをまくりあげて渡り、有松まで歩いて会社へ向かい、試験を受けることができました。
- 実家そのものはその後、改修に協力しようということで立ち退きまして、家が移りました。50年、100年というスパンの水害といったらピンとこないんですけれども、やはり一生に一度そういうことがあると、人生そのものが大きく変わってしまうということもあるんだということが、まず一つです。
- 日頃は家のそばに川の流れがあると言うのは、じつはすごく生活に潤いがあって、流れを見ていると心が安らぐということがあるんですけれども、それが一変して脅威になるんだという、そういうのが水という自然のよいところでもあり、怖いところでもあると実感しております。
- 自然本来あるがままが一番よい、しかし、人間の生活を守ってゆくためには完全な管理をしてゆく、両極のなかでバランスのよい考え方を、この委員会で基本方針の中に反映できればと、そういう論議ができればと私は思っております。
(玉井委員長)
稲垣委員から床上浸水の経験をお聞きしたわけですが、ほかにも何人か水害を覚えておられる、被害に遭われた方がいらっしゃるようで、そういったことも含めて基本方針の議論に盛り込む、あるいは反映させていただければと思います。
(池本委員)
- 私は水質の分野ということでこの会に参加させていただきましたので、水質についてお話をさせていただきたいと思います。
- 私は金沢生まれの金沢育ちですが、犀川とは少し離れておりまして、金腐川のほとりで生まれて育ちました。子供の頃はしょっちゅう金腐川であそんで、水遊びもしましたし、河原で遊んだりもしました。私の住んでいたところは内水排除があまり良くなかったようで、床下浸水を何度も経験いたしました。
- 犀川はちょっと離れておりましたので子供の頃は都会の川だなと街の川だなというイメージを持っておりました。
- この仕事を始めてから一度だけ犀川に係わることをやりました。平成12年に旧下水道法制定100年というので近代下水道制度100年記念事業というのがございまして、よみがえる水100選というのを表彰いたしました。そのときに犀川水系の伏見、高橋川というところが下水道の普及によって非常に水質が改善されたということで表彰を受けておりまして、そのときに推薦をさせていただきました。
- 昭和40年代に伏見川は非常に汚い川で、BODが10を越すという状況でございましたが、下水道が51年から開始されまして、現在、先程のグラフにありましたように、伏見川橋というのが犀川の下水処理場のちょっと下流にあるのですが、そこの水質で平均3mg/L、75%値で4ppmというような濃度になっております。
- 犀川全体を見ましても、環境基準は全て満足しているという状況ではありますが、BOD75%値で4というのはこれでいいのかというと、私は必ずしもこれで良いとは思っておりませんで、もうすこし良くても良いのではないかと思っております。
- 川というのは本来自然の浄化作用を持っておりますので、そういうものを高めてゆくことも必要であると思います。
- また、渇水というのは水質にはものすごく大きく影響いたしまして、平成6年の渇水の時にこれは全国的な状況なんですが、非常に水質がどの川も悪くなりました。それがすぐに回復せずに2年くらいかけてやっと回復したというような状況でございます。ですから、渇水というのは非常に水質に影響いたしますので、そういうことを避けないといけないというのも大きいと思います。
- 最近、犀川にはたくさん親水護岸ができまして水遊びをするというような光景が見られるようになりました。水とふれあうということは環境教育の上でも非常に良いものであると思いますので、ぜひ子供たちが安心して手で触れて学んでいけるような、そういう水質の川になったらいいなと思っております。
(川村委員)
- 犀川への想いということで各委員の先生方の意見を賜ったのですけれども、私も全く同じでございまして、一言で犀川への想いというふうに聞かれましたら、犀川は金沢人の心のふるさとであると、このように思っております。
- 犀川は風土にもきちっと定着しておりますし、景観それから生活文化に犀川というのはすごく関わりが大きいと思います。
- 一方で、これが災害の元凶になるという可能性があるならば、命がけで避けなければいけないというのが私の気持ちです。
- この委員会は河川整備検討なものですから、地質土質等々のことをやっておりますので、上流の土砂生産という問題、堤防について、あるいは河床からの堤内地への浸透などの問題、こういうところで委員会に貢献できればなと思っております。
(山岸委員)
- 治水と利水と環境という、河川法の今度の大々的な改正、それにのって犀川を事例とした場合にどうするかというお話であると思いますので、委員会が立ち上がって最終的に基本方針が出来てですね、そして何十年か経ったときに、あのとき平成の委員会で検討してそして、何十年かこれに沿って基本的なことが行われて、やはり良かったというような検討会になれば良いと思います。
- 治水と利水と環境という三竦みになりましたのでバランスの大切さを自覚しながらということが大切かと思います。
- 委員会を運ぶシステムをどんなシステムで運んで行くかということがかなり大事だと思います。たくさんの要素、要因が川に係わっており、組合せや進捗の状況とか、いろんなところで加えたり引いたりしながら作っていかなければいけないんだと思いますけれども、どんなシステムを使って知の組替えをやるのかによって出て来る結論がずいぶん左右されるんじゃないかと思いますので、そのへんを最初の段階でご検討頂きながらやったらいいんじゃないかと思います。
(8)事務局より現地視察の予定について説明が行われた。
(9)委員長より今後のスケジュールについて説明が行われた。委員会は、治水計画、利水計画、環境、総合的な討議を大枠として進め、次回委員会は「基本高水」を議題として、11月29日の午後開催で日程調整することが説明された。主な意見・質問は以下のとおり。
- 傍聴者からの意見を言う機会を与えて頂くことはできないでしょうか。(傍聴者)
- 委員会としては傍聴の方々の意見を直接委員会の議題として、その都度議論するということは考えておりません。ご意見がある場合は事務局の方にご意見を書面で提出していただきたいと思います。(玉井委員長)
- だいたい何回くらい開催される予定でしょうか。(委員)
- 各議題で1回ずつとすれば5回か6回ということになろうかと思いますが、明確に何回と切らないで、十分に議論をしていただいた方がよいというふうに考えております。(玉井委員長)