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県は、公共用水域の水質汚濁の状況を常時監視するため、昭和46年度以降毎年水室汚濁防止法に基づく水質測定計画を作成し、この計画に基づき県、金沢市及び建設省が県内主要河川等において水質測定を実施している。
平成11年度は県内主要河川165地点、湖沼8地点、海域61地点、合計234地点において水質測定を実施した。
その結果、県内の水質の状況は、カドミウム等人の健康の保護に関する項目については、手取川の辰口橋でフッ素が基準を超えた他は環境基準を達成した。
また、生活環境の保全に関する項目のうち、有機物による汚濁の代表的な指標であるBOD(生物化学的酸素要求量-河川の場合)又はCOD(化学的酸素要求量-湖沼及び海域の場合)についてみると、河川の場合、環境基準のあてはめられた49水域中43水域において環境基準を達成していた。
湖沼の場合、環境基準のあてはめられた3水域ともこれまでと同様、CODの環境基準を達成しておらず、CODと並んで重要な水質の指標である全窒素・全リンの濃度についても環境基準を達成しなかった。
海域の場合、環境基準があてはめられた11水域中8水域において環境基準を達成していた。
環境保全の行政目標である環境基準については、人の健康の保護に関する項目と生活環境の保全に関する項目に分けて設定されており、その達成状況は次のとおりである。
カドミウム等人の健康に有害な物質に関しては、全ての公共用水域について環境基準が一律に定められ、直ちに達成すべきものとされている。
人の健康の保護に関する環境基準が定められている26項目のうち、カドミウム等8項目については、11年度も前年度と同様に9水系37測定地点で測定を行ったが、表-2-1に示すとおり全測定地点の全測定項目で環境基準を達成していた。
平成5年3月と平成11年2月に人の健康の保護に関する環境基準に追加された、ジクロロメタン等18項目については、15水系32測定地点で測定を行ったが、表-2-2に示すとおり手取川の辰口橋でフッ素が0.97mg/Lと基準を超えた他は全測定地点の全測定項目で環境基準を達成していた。
表-2-1人の健康の保護に関する環境基準の適合状況(水系別)その1
水系名 |
大聖寺川 |
新堀川 |
梯川 |
手取川 |
犀川 |
大野川 |
羽咋川 |
御祓川 |
河原田川 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
測定地点数 |
4 |
4 |
16 |
3 |
2 |
4 |
1 |
2 |
1 |
カドミウム |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
全シアン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
鉛 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
六価クロム |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
ヒ素 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
総水銀 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
アルキル水銀 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
PCB |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
(注)○:環境基準に適合
×:環境基準に不適合
表-2-2人の健康の保護に関する環境基準の適合状況(水系別)その2
水系名 |
大 聖 寺 川 |
新 堀 川 |
梯 川 |
手 取 川 |
倉 部 川 |
犀 川 |
大 野 川 |
羽 咋 川 |
米 町 川 |
御 祓 川 |
河 原 田 川 |
町 野 川 |
若 山 川 |
加 賀 沿 岸 |
七 尾 湾 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
測定地点数 |
2 |
3 |
4 |
3 |
1 |
2 |
8 |
1 |
1 |
2 |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
ジクロロメタン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
四塩化炭素 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1,2-ジクロロエタン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1,1-ジクロロエチレン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
シス-1,2-ジクロロエチレン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1,1,1-トリクロロエタン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1,1,2-トリクロロエタン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
トリクロロエチレン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
テトラクロロエチレン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1,3-ジクロロプロペン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
チウラム |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
シマジン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
チオベンカルブ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
ベンゼン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
セレン |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
フッ素 |
○ |
○ |
○ |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
ホウ素 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
(注)○:環境基準に適合
×:環境基準に不適合
[1]pH、BOD(COD)等
pH、BOD(COD)等生活環境の保全に関する環境基準については、水域ごとに利用目的に応じて、河川の場合6類型、湖招の場合4類型、海域の場合3類型に区分されて、あてはめられている。
現在、本県では、河川28水系(大聖寺川、新堀川、梯川、手取川水系等)の49水域、4湖沼(柴山潟、木場潟、河北潟、北潟湖)4水域、6海域(加賀沿岸海域、金沢港、金沢沿岸海域等)11水域の合計64水域に類型のあてはめがなされている。(但し、北潟湖は県内に環境基準地点を設けていない水域である。)
これらの河川、湖招及び海域におけるBOD又はCODによる環境基準の達成状況は次のとおりである。
河川において環境基準のあてはめられた49水域中43水域(10年度は44水域)で環境基準を達成した。環境基準を達成した水域は、大聖寺川(上・下(乙)・別流)、動橋川(上・下流)、八日市川、梯川(上・下流)、郷谷川、手取川(上・中・下流)、大日川(上・下流)、尾添川(上・下流)、犀川(上・中・下流)、伏見川、浅野川(上・中・下流)、森下川(上・下流)、金腐川、河北潟の一部及び大野川の一部、津幡川(上・下流)、宇ノ気川(上・下流)、羽咋川、長曽川、子浦川、米町川(上・下流)、於古川(上・下流)、河原田川、鳳至川、町野川、若山川(上・下流)である。
なお、11年度新たに達成した水域は八日市川、浅野川(下流)の2水域であり、逆に、前年度達成し11年度末達成となった水域は大聖寺川(中・下(甲))、能瀬川の3水域である。
湖沼においては3水域(柴山潟、木場潟、河北潟)とも前年度と同様環境基準を達成していない。
海域においては、環境基準のあてはめられた11水域中8水域(10年度7水域)で環境基準を達成した。環境基準を達成した水域は、金沢港(甲・乙・丙)、金沢沿岸海域、七尾北湾、七尾西湾、七尾南湾(甲)、能登半島沿岸海域であり、11年度新たに達成した水域は、七尾西湾、七尾南湾(甲)、能登半島沿岸海域の3水域、逆に、前年度達成し11年度末達成となった水域は、加賀沿岸海域、河北沿岸海域の2水域である。
河川、湖沼及び海域別の環境基準達成状況を表-3に示す。
表-3河川、湖沼、海域別の環境基準達成状況(BOD又はCOD)
水域 |
類型 |
達成期間 |
あてはめ水域数 |
達成水域数 |
達成率(%) |
|
---|---|---|---|---|---|---|
河川 |
AA |
イ ロ ハ |
4 -- -- |
4 -- -- |
100 -- -- |
100 |
A |
イ ロ ハ |
17 3 -- |
16 2 -- |
94 67 -- |
90 |
|
B |
イ ロ ハ |
11 6 1 |
10 4 1 |
91 67 100 |
83 |
|
C |
イ ロ ハ |
3 -- 2 |
3 -- 1 |
100 -- 50 |
80 |
|
D |
イ ロ ハ |
-- -- 1 |
-- -- 1 |
-- -- 100 |
100 |
|
E |
イ ロ ハ |
-- -- 1 |
-- -- 1 |
-- -- 100 |
100 |
|
計 |
イ ロ ハ |
35 9 5 |
33 6 4 |
94 67 80 |
88 |
|
合計 |
49 |
43 |
||||
湖沼 |
A |
イ ロ ハ |
-- -- 2 |
-- -- 0 |
-- -- 0 |
0 |
B |
イ ロ ハ |
-- 1 -- |
-- 0 -- |
-- 0 -- |
0 |
|
計 |
イ ロ ハ |
-- 1 2 |
-- 0 0 |
-- 0 0 |
0 |
|
合計 |
3 |
0 |
||||
海域 |
A |
イ ロ ハ |
7 -- -- |
5 -- -- |
71 -- -- |
71 |
B |
イ ロ ハ |
3 -- -- |
2 -- -- |
67 -- -- |
67 |
|
C |
イ ロ ハ |
1 -- -- |
1 -- -- |
100 -- -- |
100 |
|
計 |
イ ロ ハ |
11 -- -- |
8 -- -- |
73 -- -- |
73 |
|
合計 |
11 |
8 |
(注)達成期間 「イ」直ちに達成
「ロ」5年以内で可及的すみやかに達成
「ハ」5年を超える期間で可及的すみやかに達成
環境基準達成状況の推移を表-4に示す。
表-4環境基準達成状況の推移(BOD又はCOD)(%)
年度 |
||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
水域 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
河川 |
71 |
82 |
59 |
82 |
78 |
84 |
90 |
88 |
湖沼 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
海域 |
82 |
82 |
82 |
82 |
73 |
64 |
64 |
73 |
(2)
[2]全窒素及び全リン
全窒素及び全リンに係る環境基準については、現在、湖沼及び海域に設定されており、水域ごとに利用目的に応じて湖沼は5類型に、海域は4類型に区分されている。
本県では、柴山渇、木場潟、河北潟の3湖沼及び七尾南湾甲、七尾南湾乙の2海域に類型指定を行い、環境基準地点を設けている。但し、北潟湖については類型指定を行っいるが、県内に環境基準地点を設けていない。
湖沼における環境基準の達成状況は、表-5に示すとおり、3湖沼とも全窒素、全リンいずれも達成していない。
海域においては、表-5に示すとおり、2海域とも全窒素及び全リンの環境基準を達成している。
表-5全窒素及び全リンの環境基準達成状況
水域類型 |
項目 |
基準値 |
9年度 |
10年度 |
11年度 |
||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
環境基準 (mg/L) |
暫定基準 |
年平均値 (mg/L) |
環 境 基 準 |
暫 定 基 準 |
年平均値 (mg/L) |
環 境 基 準 |
暫 定 基 準 |
年平均値 (mg/L) |
環 境 基 準 |
暫 定 基 準 |
|||
(mg/L) |
達成目 標年度 |
||||||||||||
柴山潟 湖沼IV |
全窒素 |
0.6 |
0.8 |
平成 5年度 |
1.0 |
× |
× |
1.0 |
× |
× |
1.0 |
× |
× |
全リン |
0.05 |
0.07 |
0.077 |
× |
× |
0.085 |
× |
× |
0.062 |
× |
○ |
||
木場潟 湖沼IV |
全窒素 |
0.6 |
1.2 |
平成 6年度 |
1.4 |
× |
× |
1.6 |
× |
× |
1.3 |
× |
× |
全リン |
0.05 |
0.1 |
0.10 |
× |
○ |
0.14 |
× |
× |
0.11 |
× |
× |
||
河北潟 湖沼IV |
全窒素 |
0.6 |
1.0 |
平成 4年度 |
1.2 |
× |
× |
1.3 |
× |
× |
1.1 |
× |
× |
全リン |
0.05 |
0.1 |
0.099 |
× |
○ |
0.11 |
× |
× |
0.096 |
× |
○ |
||
七尾南湾甲 海域II |
全窒素 |
0.3 |
-- |
-- |
0.22 |
○ |
-- |
0.23 |
○ |
-- |
0.28 |
○ |
-- |
全リン |
0.03 |
-- |
0.013 |
○ |
-- |
0.018 |
○ |
-- |
0.028 |
○ |
-- |
||
七尾南湾乙 海域III |
全窒素 |
0.6 |
-- |
-- |
0.32 |
○ |
-- |
0.35 |
○ |
-- |
0.37 |
○ |
-- |
全リン |
0.05 |
-- |
0.029 |
○ |
-- |
0.046 |
○ |
-- |
0.035 |
○ |
-- |
(備考)七尾南湾乙は3基準地点(寿町防波堤内、万行防波堤内、大田防波堤内)の年平均値の平均である。
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