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河川管理施設(水門・堰など)は昭和50年代に建設されたものが多く、経年劣化による老朽化が進行し、将来の補修・更新費の増大や集中が懸念されています。
このため、損傷が軽度な段階で小規模な補修を計画的に実施し、施設の長寿命化を図ることで、将来の補修・更新費を縮減する「予防保全型」の維持管理を実施する取り組みを進めています。
【扉体の腐食防止対策】
近年の頻発する豪雨災害を踏まえて、石川県では、水位計が設置されていなかった中小河川において、洪水時の水位観測に特化した低コストの水位計(危機管理型水位計)、並びに、必要最低限の機能に限定し設置が容易で低コストのカメラ(簡易型河川監視カメラ)の設置を進めています。
水位とカメラ画像は「川の水位情報(外部リンク)」サイトにて閲覧することができます。
【実施例:平瀬川】
【危機管理型水位計設置状況】 【簡易型河川監視カメラ設置状】
【「川の水位情報」による簡易型河川監視カメラ画像閲覧状況(5分毎に更新)】
石川土木総合事務所では、河川に堆積した土砂により低下した洪水流下能力を回復するため、河川堆積土砂の除去を進めています。
【河川堆積土砂除去実施事例 : 高橋川放水路】
西川が流下する手取川下流左岸圏域は、手取川本川と海岸砂丘に囲まれた低平地形のため、手取川本川の水位が上昇すると自然排水が困難となり、手取川との合流点付近において平成10年9月、平成16年10月等、過去何度となく内水による浸水被害が発生しています。また、西川は流下能力不足により、中流区間において越水による浸水被害が発生し、農地を中心に被害が生じており、治水安全度の向上が急務となっていました。
このことから、石川土木総合事務所では白山市内の西川 L=1.7kmにおいて、概ね30年に1回発生する規模の降雨による洪水が発生しても安全に流下させることを目標とし、築堤や河道掘削、護岸の整備を行うため、令和2年度から測量・調査・設計に着手しました。(能美市内の L=2.4kmについては、南加賀土木総合事務所が事業を実施します)
【西川の河川改修事業概要】
※西川の河川改修計画概要の詳細については、石川県土木部河川課ホームページの「策定済みの河川整備基本方針・河川整備計画」の「手取川(手取川下流左岸圏域)」をご覧ください。
石川県の砂防事業については、石川県土木部砂防課ホームページをご覧ください。
石川県の土砂災害警戒区域については、石川県土砂災害情報システム(SABOアイ)(外部リンク)をご覧ください。
明谷川1号砂防堰堤は、砂防施設の長寿命化計画策定にあたり実施した施設点検において、石積の欠落や漏水などの変状が多数確認されたため、土砂災害発生時に施設効果を十分に発揮できない可能性がありました。このことから、既設砂防堰堤の長寿命化を図り、土砂災害に対する安全性を確保するため、平成26年度から老朽化した石積砂防堰堤の補強工事を実施し、平成30年度に完成しました。
【補強前の漏水状況】
【補強前の石積欠落状況】 【補強工事完成状況】
【砂防堰堤の補強イメージ】
瀬木野地区は、集落沿いに土石流危険渓流が流下しており、土石流による土砂災害の発生が懸念されています。
このため、人家9戸及び一次避難場所の瀬木野集会所を土砂災害から保全するため、砂防堰堤N=2基の整備を早急に進めており、令和元年度までに下流側の1号砂防堰堤が完成しました。今後、引き続き上流側の2号砂防堰堤の整備を進めることとしています。
【瀬木野地区の概況】
【完成した瀬木野1号砂防堰堤】
石川土木総合事務所では、土砂災害の未然防止のため、砂防堰堤上流部に堆積した土砂の除去についても、 河川堆積土砂の除去と並行して進めています。
【砂防堰堤堆積土砂除去実施事例 : 曽谷大谷川1号砂防堰堤】
【曽谷大谷川の概況】
桑島地区は手取川ダムによる水没集落の移転地であり、平成17年度に地すべり対策事業が完了したものの、平成26年8月の豪雨により再び地盤が緩み、擁壁の亀裂や集水井(しゅうすいせい)の変状が発生するなど、地すべりの兆候が現れました。
このため、桑島地区の住宅や緊急輸送道路である国道157号を保全するため、地すべり防止施設の整備を進めています。
【桑島地区の概況】 【擁壁に発生した亀裂】
【施工した横ボーリング】
市原3 号地区は、人家9戸及び一次避難場所の市原集会所を保全対象とする、がけ高18~110m、勾配30°~40°の急傾斜地崩壊危険箇所です。
近年、山腹に小崩壊が確認され、また、一次避難場所の市原集会所が土砂災害特別警戒区域内に立地していることから、急傾斜地崩壊防止施設の整備を早急に進めています。
【市原3号地区の概況】 【これまでに整備した急傾斜地崩壊防止施設】
中宮温泉地区は、保全対象の旅館5戸を含む、斜面高さ200m、斜面勾配50°の雪崩危険箇所です。
観光拠点となる温泉旅館を保全するため、平成2年度から雪崩対策事業に着手し、平成29年度までに雪崩減勢工N=2基を整備して事業を完了していましたが、平成30年度に新たな経路からの表層雪崩が確認されたため、令和2年度から雪崩対策事業を再開し、 その対策を実施していくこととしています。
【中宮温泉地区の概況(春季)】 【中宮温泉地区の概況(夏季)】
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