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令和4年5月20日(金曜日) 15時00分~
では、スタートとさせていただきます。令和4年度6月補正予算につきまして、今から記者会見をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
3月の知事選挙では、県内各地を隈なく回り、多くの、4点ほどですね、予算編成のポイントというのをきちんとお伝えしたいと思います。
1点目はですね、喫緊の課題であります、新型コロナウイルス感染症対策と、原油・原材料価格の高騰対策であります。
2点目は、石川県の将来の飛躍・発展に向けた取り組みであります。
3点目は、誰一人取り残さない温もりのある社会づくりであります。
そして4点目は、県民生活の安全・安心の更なる確保であります。
そこで、これから先は主な施策に絞って説明をさせていただきます。
皆さんがご覧になっている資料はこの縦長のこれでよろしいですかね。これですよね。折に触れてパワーポイント出てきますので、パワーポイントについては、澁谷総務部長が適時適切に説明、棒を使ってですね、案内をさせていただきます。
基本的には選挙の時にも申しましたが、継承と発展、ましてや、当初予算は谷本知事が編成をしておられますので、それを引き継いでという部分とともにですね、6月補正予算は新たな事業も盛りだくさんということでありますので、この新たな事業に関しては、私が知事選の時に披瀝をいたしました公約も入っておりますし、ウクライナ情勢と新たな原油高、原材料高への対応ということもありますし、様々、新たな視点でですね、新規事業を盛り込ませていただきまして、選挙の時にも申し上げたと思いますけども、新たな時代をみんなで協力をして動かしていこうと、そんな思いで編成をさせていただきました。
まず、喫緊の課題であります、新型コロナウイルス感染症対策と原油・原材料価格の高騰対策について申し上げます。
現在、新規感染者数はいわば高止まりしております。予断を許さない状況が続いておりますが、これまで充実・強化してきた検査体制や医療提供体制が機能し、病床使用率が低い水準にあるなど、医療逼迫を招くような事態にはなっておりません。
検査や医療提供体制の確保に必要な経費は、当初予算で通年分を計上しておりますが、4月以降に追加で対応を開始した保育所等の職員に対する一斉検査などの予算について補正をすることといたしました。
今後とも、新規感染者数や病床使用率のモニタリングを継続し、新型コロナ対策本部会議でアドバイザーの皆さんの意見を聞きながら、適時適切に必要な対策を講じるなど、機動的に対応してまいりたいと思います。
感染症の長期化と原油・原材料価格高騰への緊急対策としてまず申し上げます。パワーポイントもご覧いただければと思います。
石川県の経済状況は、製造業を中心に持ち直しておりますが、一方、まん延防止等重点措置の延長などの影響により、観光・飲食業などの業種で厳しい状況になっております。
加えて、原油・原材料価格の更なる高騰がコロナ禍からの回復の足かせとなっており、今後、さらに幅広い業種において収益悪化の影響が出てくることが懸念されます。
国は先月末、燃料価格の激変緩和策をはじめ、農業・漁業など業種別のセーフティネットを拡充するなど、総合緊急対策を講じることとしたところでありまして、県としても、国の対策を補完する形で必要な対策を講じてまいります。
まず、感染症の影響の長期化への対応についてであります。
石川県事業復活支援金による支援の拡充をいたします。
先の当初予算では、国の事業復活支援金に上乗せする形で、全国トップクラスの石川県事業復活支援金を創設し、事業者の事業継続・回復を支援していると、こういうふうに認識をしております。
しかしながら、2度にわたるまん延防止等重点措置の延長により、特に売り上げの減少幅の大きい事業者からは苦境を訴える声をいただいております。こうした声を踏まえて、全国トップクラスの支援金をさらに手厚く充実し、法人に対しては、売り上げ規模に応じて国制度の半額まで上乗せ給付することといたしました。あわせて、個人事業主に対しても国制度の半額を上乗せ給付いたします。
一例を申し上げますと、年間売上高が5億円超で、売上高の減少率が50%以上の企業に対しては、当初予算では一律50万円の支給でありましたが、今回の補正の措置により、当初予算の50万円と合わせて最大125万円を支給することといたしました。
次に、新型コロナウイルス感染症借換支援融資制度の創設について申し上げたいと思います。
事業者の資金繰り支援として、令和2年度に新型コロナウイルス感染症緊急特別融資、いわゆゼロゼロ融資を創設し、リーマンショック時の2倍を超える約2,700億円もの資金を供給してまいりました。今後、返済が本格化することになりますが、想定以上に長引く感染症の影響により、企業によっては返済に対する不安の声もいただいております。
そこで、コロナ対策融資としては東京都と並び全国で最長となる15年の融資期間の新たな借換融資制度を創設することとし、金融機関ともしっかり連携し、事業者の資金繰りに万全を期したいと思います。
次ですね、公共交通事業者の事業継続支援について申し上げます。
県内の路線バスや鉄道は、県民生活の足を支えるとともに、観光客の二次交通として重要な役割を担っておりまして、長引くコロナ禍で厳しい経営環境にある中でも、県民の日常生活や経済活動に不可欠な社会インフラとして、大幅な減便を行わずに運行を継続していただいております。
高速バス、貸切バス、タクシーについても、感染症の影響により利用者数が減少し、厳しい状況にあることに加え、燃料価格の高騰により、さらなる経営困難に直面をしておられます。
このため、路線バス、鉄道に対しては、昨年度に引き続き、国と協調した支援を行うとともに、高速バス、貸切バス、タクシーに対しては、新たに県独自に車両台数に応じた支援を行うことといたします。
次は需要の喚起についてであります。
現在、石川県独自に石川県民飲食店応援食事券を50万冊発行し、総額60億円の飲食の需要喚起を図っております。
厳しい状況に置かれている飲食店を引き続き支援するため、利用期限を9月末まで延長の上、25万冊、30億円分を追加発行し、総額90億円の需要喚起をいたします。
加えて、現在は郵便局で平日のみの販売でありますが、利便性の向上を図るため、土日についても、能登や加賀も含め、県内数カ所程度の商業施設などでも購入いただけることといたします。
次は原油・原材料価格の高騰対策についてであります。
相談体制の充実をいたします。経営力強化総合支援アドバイザー派遣事業をいたします。何よりも、事業者からの相談にきめ細かく対応していくことが必要です。
そのため、事業者の経営課題やニーズに応じて、適切な処方せんを提供する専門家派遣制度につきましては、派遣枠を4,000回 から5,000回に拡充するとともに、原油・原材料価格の高騰によって収益が悪化している事業者は、4回目以降も無料で何度でもご利用いただけることといたします。
次に金融面のセーフティネットの拡充であります。
経営安定支援融資の拡充をいたします。具体的には、これまで売上高の減少、これはマイナス3%でありますが、これを融資要件としておりました経営安定支援融資について、売上高が減少していなくとも、原油・原材料価格の高騰により粗利が減少した事業者を融資対象に加えた上で、融資枠も50億円拡大することとしました。売上高3%減、あるいは、粗利3%減で、これを要件に融資対象とするということであります。
次にまいります。事業者の主体的な取り組みへの支援であります。
原油高や製造業における人手不足など、企業経営に逆風が吹いている中にあるからこそ、省エネやデジタル化を通じて、業務効率化や生産性の向上を図り、競争力を高めていくことが必要であります。こうした自主的な、主体的な取り組みを行う企業をしっかりと後押しをしてまいります。
具体的には、県内企業の省エネ設備の導入を当初予算でも支援しているところでありますが、多くの企業から強いニーズを踏まえておりまして、追加募集をすることといたしました。
また、デジタル化の設備導入支援の採択枠についても、当初予算と合わせて360件とし、令和3年度の3倍の規模を確保することといたしました。
次は、2本目の柱となります、本県の将来の飛躍・発展に向けた取り組みであります。
まず、新たな総合計画の策定について、申し上げます。
県政の羅針盤ともいえる現在の総合計画「石川県長期構想」は、現在、10年の計画期間のうち7年目に入っておりますが、近年の本県を取り巻く社会・経済情勢は策定当時と大きく変化しております。
特に、新型コロナウイルス感染症のまん延は、社会の在り方に大きな影響を与え、今後は、ウィズコロナの道を模索することが求められております。また、グリーン社会の構築、官民挙げてのデジタル化を進め、民間投資やイノベーションを喚起し、石川県の経済の成長の原動力として取り込んでいくことが重要であります。
さらに、感染症をきっかけとして、東京一極集中のリスクが改めて顕在化し、地方での暮らしに関心が高まっており、地方への人の流れを作り出す絶好の機会となっております。
こうした社会・経済情勢の変化を踏まえ、新たな総合計画として「石川県成長戦略(仮称)」を、来年秋頃を目途に策定することといたしました。この石川県成長戦略会議、仮称のままにしております、成長戦略の策定にあたっては、県内各界を代表する方々からなる石川県成長戦略会議を設置します。各市町のご意見も伺いながら、オール石川の体制で取り組んでまいります。
県庁内の推進体制につきましても、企画振興部に司令塔となる成長戦略推進室を設置し、石川県庁全庁挙げて策定作業を進めてまいります。
また、本県の産業振興の指針である「産業成長戦略」につきましても、10年の計画期間のうち、今現在9年目に入っております。将来に向けた産業の成長は、新たに策定する総合計画においても重要な柱の1つとなることから、新たな産業振興の指針も、総合計画としての「石川県成長戦略」と連動して策定することといたしました。
では次、カーボンニュートラルへの対応について申し上げます。
県の温室効果ガス削減のためのロードマップとなる環境総合計画につきましては、今年9月の改定に向けて鋭意作業を進めております。
これから、温室効果ガス削減目標をマイナス30%からマイナス50%程度に引き上げることを検討しており、大幅な削減が求められることから、本年を「いしかわカーボンニュートラル推進元年」と位置づけて、環境総合計画の改定を待つことなく取り組みを強化することとし、市町、業界団体等で構成する「いしかわカーボンニュートラル推進会議(仮称)」を設立し、県を挙げて取り組みを推進してまいります。
具体の取り組みの一例を申し上げれば、運輸部門においては、石川県は世帯当たりの自家用車保有台数が1.5台。これは全国の1.0台に比べて多いということを踏まえて、電気自動車やプラグインハイブリッド車、燃料電池自動車の購入に対する、全国的に見てもハイレベルの手厚い石川県独自の支援制度の創設によりまして、環境配慮車の普及などを通じて、温室効果ガスの削減を加速させてまいりたいと思います。
そして、県自らが率先して脱炭素化に取り組むため、県有施設への太陽光発電設備の設置やLED照明化を順次進めるとともに、公用車につきましても、環境配慮型の車に代替できるものは計画的に更新をするとともに、購入から9年経過し、走行距離が22万キロを超えている知事車についても、今回、ワンボックス型のハイブリッド車に更新することといたしました。
知事車聞いたらですね、リッター3キロから5キロなんだそうです。さすがにこれに私が乗ってですね、カーボンニュートラル推進元年というのはいかがかということもありまして、走行距離や年次も考えてですね、知事車も計画的に変えることといたしました。
また、温室効果ガス排出量の多い港湾での脱炭素化に向けて、金沢港と七尾港でそれぞれ官民一体の協議会を設け、国の支援も受けながらカーボンニュートラルポートの形成に向けた計画の策定を行います。
次にいきますね。社会全体のデジタル化の推進が求められる中、石川県でも今年1月、県全体のデジタル化の取り組みを推進する指針となる計画を策定したところであり、産業・生活・行政のデジタル化を更に加速させたいと思います。
国は、災害時のリスク分散や地方活性化の観点から、首都圏に集中するデータセンターの地方分散を促進しております。石川県には、例えば、電力の供給体制が整っているいしかわサイエンスパークや、電気料金の補助制度がある能登中核工業団地など、データセンターの設置に適切な地域がございます。
また、データセンターの誘致は、それ自体の雇用人数は少ないんですが、保守作業など、地元IT企業の受注機会の拡大や、データセンターを核とした研究施設やIT産業の集積に繋がることも期待されます。
このため、全国トップクラスの最大10億円の補助制度を創設し、こうした補助制度や石川県の立地環境の強みをPRして、積極的に誘致に取り組んでまいります。これは、経済産業省ともこの点については担当者と詰めておりましてですね、なんとしてもこれは実現をさせたいと思っています。
次に、行政のデジタル化についでですが、県庁におきましても、デジタル技術を積極的に活用する新しい働き方の実現に向けた取り組みを進めてまいります。
具体的には、現在、各座席に固定して配置している大型ノートパソコンを、容易に持ち運べる小型のモバイルパソコンに更新し、打ち合わせの効率化を図るとともにペーパーレス化を加速させます。
また、職員間のコミュニケーションの円滑化、作業の迅速化を図るため、全職員に、いわゆる「ビジネスチャットツール」を導入することといたしました。これによってですね、机の周りに紙の資料をいっぱい置いている職員がいたら、私が率先して断捨離をしたいと思います。
次に行きます。北陸新幹線県内全線開業効果の最大化を目指してであります。
北陸新幹線の県内全線開業効果の最大化を図っていくためには、金沢開業時の成功体験も活かしながら、新幹線でつながることとなる北陸三県が、これまで以上に連携を強化していく必要があります。
また、文化観光推進法の制定を受けて、石川県でも「兼六園周辺文化の森地域計画」が認定されているところでありますが、文化の振興を観光誘客に繋げる文化観光を強力に推し進めていくつもりであります。
こうした観点も踏まえながら、「新幹線県内全線開業PR戦略実行プラン」を今年度中に策定いたします。
今回、プランの策定に先駆けて、北陸三県のさらなる連携を図るため、首都圏等においてマスメディアに向けた三県共同の観光PRを実施し、北陸の特色ある観光資源の発信強化を図るほか、観光客が北陸を周遊する仕掛けづくりに三県一体となって取り組んでまいります。
次に行きます。来年秋の「いしかわ百万石文化祭2023」に加えて、2024春の新幹線県内全線開業、さらには、2025大阪・関西万博開催など、石川県が誇る伝統文化や伝統芸能などの魅力を国内外の方に発信していく絶好の機会が到来いたします。そのため、文化施設を観光拠点として磨き上げる取り組みをさらに深化させてまいります。
ということで、パワーポイントの6ページ、まず1点目は、県立美術館に都道府県立の美術館では全国初となります、8Kの高精細画像やCGなど最先端映像技術を活用し、県立美術館や前田育徳会が所蔵する国宝や重要文化財から厳選した名品を様々な視点、角度から鑑賞できる、VRシアターを整備することといたしました。
2点目は、ミュージアムツーリズムの推進であります。
近年、美術品や歴史的建造物を単に鑑賞するだけでなく、その歴史や由来について学びながら観光するニーズが高まっております。
兼六園周辺文化の森には、国立工芸館、しいのき迎賓館など、レトロ建築が集積しており、これらを解説つきで巡る体験型コンテンツを旅行会社と連携して造成し、旅行商品化を目指します。
次にいきます。スポーツを通じた活力の創造であります。
県内トップスポーツチームとは包括連携協定を締結し、これまでも親子向けイベントなどを通じて、県民全体のスポーツに対する応援機運を醸成し、裾野の拡大に取り組んでまいりました。こうした中、トップスポーツチームは地域に応援されるチームを目指し、県民との更なる交流、地域貢献を行うことが重要と考えております。
そこで、スポーツ庁とも連携し、自由で柔軟な発想・行動力があり、座学で得た知識を実践、体験できる機会を求めている、我が石川県の学生とトップスポーツチームが連携をし、スポーツを通じた健康増進などの地域貢献活動を推進することといたしました、推進することといたします。
これは、ヘルスアンドコミュニティ連携支援事業ということで、スポーツ庁もですね、公募しておりますので、ぜひとも公募に応じて予算を獲得し、地域に定着をさせていきたいと思っています。
パラスポーツについては、東京パラリンピックをきっかけに関心が高まっていることから、県内のトップスポーツチームと連携し、特別支援学校でのパラスポーツ教室の開催などを通じて、さらなる裾野拡大を図ってまいります。
次にいきます。石川県を支える強い産業づくりというテーマであります。
感染症の長期化や原油・原材料価格高騰の影響が続く中で、事業者支援を行う商工会・商工会議所の役割はこれまで以上に大きくなっております。
そうした中、多くの事業者からの多様な相談に親身になって対応していくためには、業務の効率化が課題となっておりまして、各商工会、商工会議所の実情に応じたデジタル機器の整備を支援することといたしました。
また、現行の職員の補助基準は事業者数に応じて決まっておりまして、今後、人口減少に伴う事業者数の減少により、奥能登地区などの商工会・商工会議所では現在の相談支援体制を維持することが困難な状況となります。
そこで、現状の職員数を維持できるように、職員の補助基準を緩和することといたします。加えて、職員の指導力向上のため、職員が中小企業診断士の資格を取得しやすい環境を整備することといたしました。
次にうつります。農林水産業の持続的な発展であります。
石川県の農業生産額の半分を占める米は、新型コロナウイルス感染症の影響により全国的に需要が減少しております。
昨年度実施した県産米の消費拡大キャンペーンは、県民、事業者の皆様からご好評をいただいておりまして、昨年度の県内での販売量はこれまでの水準を確保することができました。
しかし、県外向けの販売は、安価な他県産米の攻勢により苦戦しておりまして、米の在庫量はコロナ前の令和元年度に比べまして4割程度積み増し、増加しております。こうした状況を踏まえ、JAと連携し、さらなる県産米の消費拡大を図るべくPRを強化することといたしました。私自身も先頭に立って、県内外のイベントでPRするなど、県産米の消費拡大に取り組んでまいります。
また、石川県のトマトなどの園芸品目は、米に次ぐ生産額を誇るとともに、県内のみならず京阪神にも出荷しております。最近では、園芸産地が主体となり、就農にかかる初期投資を軽減させることで、新規就農者を確保・定着させる意欲的な動きも出始めております。
県としても、産地のこうしたモデル的な取り組みを支援し、他の産地への横展開も図っていくために、レンタルハウスなどの整備を支援する制度を新たに設けることといたしました。
次にまいります。トキの放鳥受け入れについては、先日、能登地域を放鳥候補地として、私が関係市長、町長とともに、山口環境大臣に直接応募してまいりました。
8月には、候補地が決定される見込みであります。今後、佐渡の農業者等を招いてのシンポジウムを開催するほか、候補地の決定後、速やかに専門委員会を設置するなど、一日も早く放鳥が実現するよう具体の準備を進めてまいります。
トキが半世紀ぶりに石川・能登の大空を舞うという夢の実現に向けて、一つ一つ順調に歩みを進めており、こうした環境を次の世代に継承していくためにも、県民の皆様と放鳥に対する思いを共有しながら、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
次は、3本目の柱となります、誰一人取り残さない温もりのある社会づくりについて申し上げます。
子どもの医療費については、現在、金沢市は中学生まで、その他の市町は18歳まで助成が行われており、県は乳幼児医療費助成制度として、入院は就学前、通院は3歳までの医療費に対し、市町の助成額の半分を負担しております。
県としては、各市町において子育て支援策の充実を図っていただくため、令和5年度から、通院の助成対象を入院と同じ就学前まで拡大するとともに、所得制限を撤廃したいと考えておりますが、県の制度の拡充により、県民サービスの向上につながることが重要であります。
各市町において、軽減される財源を有効に活用して子育て支援策の一層の充実を図っていただきたいと考えております。各市町と早期に協議を進め、令和5年度からの乳幼児医療費助成制度の拡充をぜひとも実現したいと考えております。
次にいきます。本格的な人口減少時代を迎え、社会の活力を維持していくためには、女性の力を最大限に発揮していくことが不可欠であります。
そこで、女性活躍をより一層推進するため、まずは県がその姿勢を示すべく、国が主導となり設立された「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」へ、私自身が参加いたします。また、国と共同で地域シンポジウムを開催し、女性活躍のさらなる推進に向けた気運の醸成に努めてまいります。
社会的弱者への支援について申し上げます。
ひきこもりの方への、すいません言い直します、いわゆる、ひきこもりの方への支援については、これまで、こころの健康センターを中心に、相談対応、個別訪問、アウトリーチや居場所づくりなど、段階に応じた切れ目ない支援を実施してまいりました。
一方、こうした方の自立に向けたきめ細かい支援は、県のみならず、市町や学校、民間支援団体が連携し、役割分担しながら、総力を結集して取り組むことが重要と考えています。
このため、現在の金沢に加えて、能登・加賀にも利用者に身近な支援拠点を新たに設置するとともに、地域ごとに、官民の関係者から成るネットワークを構築することといたします。県内19の市町すべてに担当者を置いていただいて、県と連携しながらアウトリーチを進めていくと、これは一つの国の方針でもありましたので、それにならって対応したいと思います。
夜間中学校の設置に向けて取り組みを進めます。
夜間中学については、様々な事情で義務教育を修了できなかった方や、不登校などにより十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した方、また、在留外国人、永住外国人などですね、教育の機会を確保するためのセーフティネットとなるものであり、安倍総理も菅総理も年頭の施政方針演説において、全都道府県に5年以内に配置をすると、これは年頭の施政方針演説で申し上げておられました。
全国的にも徐々に設置が進んできておりますが、石川県でも、義務教育を所管する市や町の教育委員会とともに、検討会を設置することといたします。先行する県の取組状況を調査研究するとともに、関係者のご意見などを幅広くお聞きしながら、公立夜間中学校の開設に向けた検討を進め、数年のうちに設置をしたいと考えております。
次ですね、生理の貧困への支援をいたします。
経済的な理由で生理用品を十分に購入できない女性がいるという、いわゆる、生理の貧困が社会問題となっており、こうした女性に寄り添った支援を強化いたします。
具体的には、現在、既に保健室に生理用品を配備している県立学校については、新たにトイレにも配備するほか、生活困窮者が相談に訪れる女性センターや保健福祉センターなど、生活に困窮した方が相談に訪れる施設にも広く配備することといたします。
最後の4項目ですね、県民生活の安全・安心の更なる確保についてであります。
消防学校につきまして、機能強化の検討に着手いたします。
消防学校につきましては、これまで消防職員や消防団員に対し、必要な知識・技術の修得や向上を図るための教育訓練を行うなど、大きな役割を果たしてまいりました。
一方、近年、全国各地で多発化・激甚化する自然災害への対応や女性活躍など、消防行政を取り巻く環境の変化を踏まえると、現状のままではいけないという結論に達しました。消防学校における教育訓練や研修環境をより一層充実させる必要があります。
このため、有識者や消防関係者からなる検討会を設置し、消防学校の機能強化に向けた検討に着手することといたします。
災害に強い県土の基盤づくりにつきましては、国の「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」を最大限活用し、防災面で重要な役割を担う緊急輸送道路の整備をはじめ、近年、頻発する集中豪雨を踏まえた治水対策として、県下全域16河川の抜本改修を進めてまいります。
最後に、投資的経費の規模については、当初予算と合わせた6月補正後では、ピークアウトした北陸新幹線の建設費負担金と整備が完了した新県立図書館の整備費を除き、公共事業の内示額を反映した令和3年度の9月補正後と同水準を確保いたしました。
これらの結果、令和4年度6月補正予算の総額は404億3,600万円余となり、知事選挙後の政策的な肉付けを行う6月補正予算としては、投資的経費が高い水準にあった平成14年以来となる、400億円を超える規模となっております。
私の方からは以上であります。
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