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石川県の道路管理延長は約2,300kmあり、約2,300橋を維持管理しています。それら橋梁の多くは1960年代から70年代の高度経済成長期に集中して建設されており、建設後50年を超える高齢化橋梁は、現在約44%ですが、20年後には約78%を超えることとなり、高齢化橋梁が急増することとなります。
高齢化・老朽化が一気に進行し、集中して架け替え更新時期を迎えた場合、人的にも費用的にも対応が大変困難となり、仮に橋梁通行止めになれば、道路交通ネットワークに大きな弊害を及ぼすこととなります。
そこで、損傷が軽微なうちにこまめな補修を行う「予防保全型維持管理」を行うことで橋梁の延命化を行い、架け替え橋梁数の削減と更新時期の分散化によりコスト縮減と維持更新費の平準化を図ることで、安全・安心な道路交通ネットワークを確保していきます。
具体的には、石川県では、アセットマネジメント注1の手法を取り入れ、ライフサイクルコスト注2を検討し、適切な時期にこまめな補修を行うための「橋梁長寿命化修繕計画」を策定し、実行していきます。
注1)アセットマネジメント:道路を資産としてとらえ、道路状態を客観的に把握・評価し、将来の状態を予測するとともに、限られた予算で最大の効果が発揮できるよう、補修工事の最適な時期、規模を計画し、効率的に管理すること。
注2)ライフサイクルコスト:道路の設計に始まり、工事、完成、補修を行い、耐用年数経過により取り壊し撤去するまでを生涯と定義し、その全期間に要する費用のこと。
平成16年度に橋梁アセットマネジメントシステムを策定し、平成21年度からは、損傷等により通行規制が生じた場合に社会的影響の大きい橋長15m以上の橋梁を対象とした「石川県橋梁長寿命化修繕計画」を実施しました。
平成25年度からは、橋長15m未満の橋梁も対象へ拡充し、平成26年度からは、5年に1度の頻度で近接目視によって行う点検結果を踏まえ、改善を図りながら計画的な維持管理に取り組んでいます。
令和元年から令和5年度に実施した定期点検の結果を踏まえ策定した「石川県橋梁長寿命化修繕計画(R5)」に基づき、令和6年度からは、経年劣化が進行した箇所について、劣化が著しくなる前に補修を繰り返す予防保全に取り組むこととしています。
シェッドとは、雪崩や落石から通行車両や人を守るために設置された道路を屋根で覆う施設です。石川県では現在129箇所、延長約9,600mのシェッドを維持管理しており、最も古いもので昭和43年から建設が始まり、その多くが昭和50年代に集中して建設されています。橋梁と同様に、建設後50年を超えるものが今後増加し、施設の高齢化・老朽化が進むことになります。
シェッドについても、損傷が大きくなる前に補修する「予防保全型維持管理」を行うことで施設の長寿命化とライフサイクルコストの縮減、補修時期の分散化による予算の平準化を図り、安全安心な道路交通ネットワークを確保していきます。
これを実現するために、アセットマネジメントの手法を取り入れ、ライフサイクルコストを検討し、損傷が大きくなる前の適切な時期に補修を行う「シェッド長寿命化修繕計画」を実行していきます。
平成24年度に「石川県道路構造物最適管理計画検討委員会」を開催し、橋梁と同様に「シェッド長寿命化修繕計画」を策定し、特に老朽化や劣化が著しく速やかな補修が必要な箇所について、計画的な維持管理に取り組みました。
橋梁と同様、平成26年度からは、5年に1度の頻度で近接目視によって行う点検結果を踏まえ、改善を図りながら計画的な維持管理に取り組んでいます。
令和元年から令和5年度に実施した定期点検の結果を踏まえ策定した「石川県シェッド長寿命化修繕計画(R5)」に基づき、令和6年度からは、経年劣化が進行した箇所について、劣化が著しくなる前に補修を繰り返す予防保全に取り組むこととしています。
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