報告第2号 平成17年度石川県社会教育委員の会議における意見の概要について
協議テーマ
協議経過
第1回 平成17年6月30日 第2回 平成17年11月1日
第3回 平成18年1月19日 第4回 平成18年3月1日
主な意見
1 現状について
- 社会変化と価値観の多様化により、地域社会の中での連帯感や帰属意識が低下し、また、市町村合併により自治体が広域化する中、地域のコミュニティーづくりと市・町民の一体感醸成が課題となっている。
- 社会教育関係団体や地域において、活動する指導者が高齢化し、継続的に活動する若い世代の人材が不足し、活動が困難になっている。
- 地域社会に戻ってくる団塊の世代が、第二の人生を豊かに生きていくための施策が必要になっている。
- 子どもの安全を脅かす事件の多発、青少年の犯罪の凶悪化など、様々な問題が生じており、子どもを育てる環境改善のために、地域のコミュニティーの役割が重要になっている。
- 子どもたちが地域社会で活動する場が不足しているため、思いやりや社会貢献への意識が低下し、社会性を身につけられないでいるという問題がある。
2 方策について
(1)地域のコミュニティーづくりについて
- 社会教育関係団体においては、住民の身近で具体的な問題に積極的に取り組む必要がある。
- 市町においては、市町域全体の住民が広域的に交流し、お互いを知り合うような生涯学習・社会教育の取り組みが必要である。
- 県においては、市町や社会教育関係団体の活動を刺激・活性化させるため、情報発信・交流の機会を設けるなどの支援が必要である。
(2)指導者の養成について
- 地域や社会教育団体においては、若い世代の要望や地域のニーズに合った活動を通して、地域のリーダーをはじめ、多くの住民の参加を得る努力を続ける必要がある。
- 市町においては、伝統芸能の継承活動などの異世代交流を通じて、地域のリーダーを積極的に養成する必要がある。
- 県においては、地域指導者や市町担当職員の研修等によって支援を行う必要がある。
(3)団塊の世代への対応について
- 団塊の世代の知識や技能を地域社会に生かす必要がある。
- 市町においては、団塊の世代が、地域の中で自己実現を図り、世代交流を行う場を設ける必要がある。
(4)地域社会の安全について
- 地域においては、安全と安心は地域で守るという意識を住民に対して啓発していく必要がある。
- 市町においては、住民自身が地域の課題を学習し、問題解決のために行動する活動を支援する必要がある。
(5)体験活動について
県や市町においては、児童・生徒に対して、県立学校の「地域活動チャレンジ事業」のような、異世代交流を積極的に推進する必要がある。また、このような体験活動を通して、地域を愛し、社会の秩序を守る等の社会性を身につけた人間に育てることが必要である。