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能登半島地震で生じた金沢城石垣の被害実態を子細に調査し、記録化したうえで、工学的な手法を含めて総合的に検討し、地震による影響を受けやすい石垣の要件を検証する。
また、被災した石垣を復旧する際の理念、手順、方法、留意点等をとりまとめ、復旧マニュアルの作成につなげる。
【現地調査】令和6年5月10・11日、11月6~8日(小山氏による被災石垣計測)
【検討会】
金沢城調査研究伝統技術(石垣)専門委員会委員に加え、下記の専門家に出席を依頼
小山倫史(関西大学教授)、中澤博志(静岡理工科大学教授)、橋本涼太(京都大学大学院准教授)、和田行雄(文化財石垣保存技術協議会会長
・簡易動的コーン貫入試験については、玉泉院丸北東御居間先・いもり坂脇の2箇所の石垣上面で実施した(山中専門委員会委員・中澤氏)。地盤に目立った緩みが認められないことから、円弧滑りが生じている状況は考えられず、変形が進行する可能性は低いとの所見が示された。
・城内石垣の地震前後の差分比較(小山氏報告)については、地震前後では、以前より変形が進んでいた部分が、一層変化が増大していること、また地震後については目立った変化がないこと等が示された。
【金沢城の地震被害に関する文献史料の調査収集】
【事例調査】津山城 令和7年1月10日 豪雨による石垣崩落状況の調査
・寛政11年(1799)の地震の詳細を記載した藩士の日記(奥村尚寛「筆のまにまに」金沢市立玉川図書館奥村文庫蔵)等、『加賀藩史料』未収録の史料を収集した。
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