「水位周知河川」の指定について

1  水位周知河川の概要

1. 平成16年に全国で記録的な豪雨が多発し、県管理の中小河川において、住民の避難の遅れなどによる被害の拡大が問題となりました。
2. このため、県管理の中小河川においても、避難誘導体制の早期確立を図るため、平成17年7月水防法が改正され、主要な中小河川については「水位周知河川」に指定し、住民避難のひとつの目安となる水位情報を提供して、地域住民の避難に役立てていただくことになりました。
3. 平成28年5月に、洪水時における住民の円滑かつ安全な避難の確保を図るため、新たに市町長の避難準備・高齢者等避難開始の発表判断の目安となる「避難判断水位」を設定しました。 また、市町長の避難勧告等の発令判断の目安となる水位を避難時間を考慮して「氾濫危険水位」（洪水特別警戒水位）として設定しました。

2  本県における水位周知河川の指定の考え方

1. 水防法では、改正前に「水防警報河川」であった河川はすべて「水位周知河川」とみなされることになっており、本県では犀川、浅野川、大聖寺川、河原田川の4河川が、法改正と同時に「水位周知河川」となっています。
2. 本県では、その他の主要な中小河川についても、沿川の人口・資産の集中度合や浸水の被害等を考慮し、「水位周知河川」に指定することとされ、平成19年までに28河川を「水位周知河川」に指定しています。

 

 

	水系名	河川名	指定年月
1	大聖寺川	大聖寺川	平成17年7月
2	新堀川	柴山潟	平成18年8月
3		動橋川	平成18年8月
4	梯川	前川	平成18年8月
5		八丁川	平成19年3月
6		鍋谷川	平成19年3月
7	犀川	高橋川	平成18年8月
8		犀川	平成17年7月
9		伏見川	平成18年8月
10		安原川	平成18年8月
11	大野川	浅野川	平成17年7月
12		大野川	平成18年8月
13		河北潟	平成19年3月
14		金腐川	平成18年8月
15		森下川	平成18年8月
16		津幡川	平成19年3月
17		宇ノ気川	平成19年3月
18	羽咋川	子浦川	平成18年8月
19		羽咋川	平成18年8月
20	米町川	米町川	平成18年8月
21	二宮川	二宮川	平成19年3月
22	御祓川	御祓川	平成18年8月
23	熊木川	熊木川	平成19年3月
24	小又川	小又川	平成19年3月
25	河原田川	河原田川	平成17年7月
26	八ヶ川	八ヶ川	平成19年3月
27	町野川	町野川	平成18年8月
28	若山川	若山川	平成19年3月

 

 

 

4  水位周知河川に指定した後の取り組み

1. 「水位周知河川」については、県が「洪水浸水想定区域図」を、市町が「洪水ハザードマップ」を作成することが義務付けられており、これまでに全ての水位周知河川において、河川改修の計画規模の降雨による洪水浸水想定区域図が作成され、関係各市町において洪水ハザードマップが作成されています。これらの情報を提供することにより、地域住民が、日頃から、災害の危険性や避難場所を熟知し、万が一の場合に、円滑で迅速な避難をしやすい環境が整っています。
2. 平成27年7月に水防法が改正され、新たに想定し得る最大規模の降雨により、洪水浸水想定区域図を見直しすることとなりました。県では、水位周知河川全てについて、洪水浸水想定区域図の見直しを完了しました。
3. 「水位周知河川」に指定する河川は、併せて「水防警報河川」にも指定され、県から市町に対し、水位の状況に応じて、適切に水防警報を発令することで、より迅速で、的確な水防活動に役立てられています。